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妹に婚約者も屋敷も奪われましたが、亡き王妃の帳簿には私の名前しかありませんでした 〜追放された公爵令嬢が王宮の裏金を暴いたら、冷徹宰相閣下に「国ごと君を守る」と言われています〜  作者: 終焉を綴る堕天筆聖セラフィム・夜叉王院常闇寛龍


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第15話 追い出された屋敷に、監査官として戻りました

エルフォード公爵邸の門が開いた。


 その音を、セレスティアは馬車の中で聞いた。


 重い鉄門がゆっくりと動く音。幼い頃から何度も聞いてきた音だった。王宮へ上がる朝も、夜更けに帰ってきた日も、慈善茶会の準備で倒れそうになりながら戻った夜も、この門は同じ音を立てて彼女を迎えた。


 けれど、今日は違う。


 迎えられているのではない。


 入る許可を、手続きによって開かせている。


 その違いが、セレスティアの胸を静かに重くした。


 馬車が玄関前で止まる。


 先に降りた護衛騎士が周囲を確認し、次に法務官オルド、記録官ミリアが降りた。


 カインが扉の前に立ち、手を差し出す。


 セレスティアは一瞬だけその手を見た。


 王太子ジュリアスも、かつて何度も彼女に手を差し出した。舞踏会の場で、式典の階段で、貴族たちの前で。


 けれど、その手はいつも、見せるためのものだった。


 未来の王太子妃を伴う姿。

 公爵令嬢を隣に立たせる姿。

 王家とエルフォード家の結びつきを示す姿。


 カインの手は違った。


 誰かに見せるためではない。

 ただ、馬車を降りるのに必要だから差し出されている。


 だからセレスティアは、その手を取った。


「足元に気をつけろ」


「はい」


 短い言葉。


 それだけで十分だった。


 玄関の前には、執事長と数名の使用人が並んでいた。


 その少し後ろに、母エヴァンジェリンと妹リリアナの姿がある。父グレアムはいない。


 あえて出てこないのだろう。


 それが、いかにも父らしかった。


 エヴァンジェリンは、セレスティアを見るなり唇を震わせた。


 数日前なら、母はこう言ったかもしれない。


 戻ってきたのね、と。

 ひどいことになってしまって、と。

 リリアナも困っているのよ、と。


 けれど今日は、何も言わなかった。


 言えなかったのかもしれない。


 セレスティアは礼をした。


 娘としてではなく、宰相府の監査官代理として。


「エルフォード公爵夫人。リリアナ様。本日は監査手続きのため参りました」


 リリアナの顔が、わずかに歪んだ。


 お姉様、と呼びかけたそうな目だった。


 だが、セレスティアが先に公的な名で呼んだことで、その言葉は喉の奥に引っ込んだ。


 エヴァンジェリンは両手を胸元で握りしめる。


「……セレスティア」


 その声は、以前よりずっと弱かった。


 セレスティアは母を見た。


 懐かしさはある。

 痛みもある。

 それでも、今ここで母の顔に揺らぐわけにはいかなかった。


「本日は、奥倉庫および旧会計箱の確認を行います。立ち会いをお願いいたします」


 エヴァンジェリンは小さく頷いた。


「分かりました」


 リリアナが一歩前へ出る。


「お姉様、私も……」


 カインの視線が彼女へ向いた。


 それだけで、リリアナは足を止めた。


 セレスティアは静かに言う。


「リリアナ様は、直接の管理者ではありません。立ち会いの必要はございません」


「でも、ここは私の家です」


「はい。ですが、監査手続きでは必要な関係者のみが立ち会います」


 リリアナは俯いた。


 以前なら泣いていたかもしれない。


 でも、今日は泣かなかった。


「……分かりました」


 小さな声だった。


 セレスティアは、その変化に気づいた。


 だからといって、態度を変えることはしない。


 今ここで優しい姉に戻れば、また境界線が曖昧になる。


 リリアナを傷つけたいわけではない。

 けれど、リリアナを守るために自分の立場を崩すことは、もうしない。


 執事長が深く頭を下げる。


「奥倉庫へご案内いたします」


 屋敷の中へ入る。


 セレスティアは、玄関広間を見た。


 大理石の床。壁に掛けられた祖先の肖像画。中央階段の手すり。季節の花が飾られた大きな壺。


 何も変わっていない。


 なのに、自分だけが変わったように感じる。


 かつては、この広間を通るたびに背筋を伸ばした。


 公爵家の長女として恥じぬように。

 王太子妃候補としてふさわしく。

 父の期待を裏切らぬように。

 妹の邪魔にならぬように。


 今日は違う。


 彼女は監査官代理として、歩いている。


 屋敷の使用人たちは、廊下の脇に控えていた。


 誰も声をかけない。


 けれど、視線はある。


 同情。

 好奇心。

 後ろめたさ。

 そして、わずかな敬意。


 それらを全部受けながら、セレスティアは足を止めなかった。


 奥倉庫は、屋敷の裏手にあった。


 普段、客が通る場所ではない。厨房棟のさらに奥、古い石造りの小棟へ続く渡り廊下を抜けると、ひんやりした空気が肌に触れた。


 倉庫の扉は厚い木でできていて、古い鉄の錠がかかっている。


 執事長が言った。


「普段は使っておりません。壊れた家具や、古い帳簿を置いているだけです」


 オルドが記録する。


「奥倉庫。使用頻度低。保管物は古家具および旧帳簿類との説明」


 カインはセレスティアを見た。


「鍵を」


 セレスティアは、布包みから見つかった古い鍵を取り出した。


 銅色の小さな鍵。札には薄い字で『奥倉庫・旧会計箱』とある。


 扉の錠に差し込む。


 少し引っかかりがあった。


 長く使われていない鍵特有の、固い手応え。


 セレスティアが力を入れようとすると、カインが横から手を添えた。


「無理に回すな。折れる」


「はい」


 護衛騎士が油を差し、もう一度ゆっくり回す。


 今度は、鈍い音を立てて錠が開いた。


 扉が軋みながら動く。


 中から、古い紙と木材と埃の匂いが流れてきた。


 セレスティアは一瞬、息を止めた。


 埃っぽいだけではない。


 どこか、時間が閉じ込められていたような匂いだった。


 倉庫の中は薄暗かった。


 使用人が窓の覆いを開けると、細い光が差し込む。そこに埃が舞った。


 壊れた椅子。古い燭台。使われなくなった絨毯。木箱。革表紙の帳簿。


 部屋の奥に、鉄枠のついた古い箱があった。


 大きさは膝ほど。上に布がかけられている。


 執事長が眉をひそめた。


「その箱は……長く開けていないはずです」


 オルドが尋ねる。


「旧会計箱ですか」


「おそらく」


 箱の錠前には、小さな銅色の鍵穴があった。


 セレスティアは手元の鍵を見た。


 合いそうだった。


「開けます」


 オルドが記録の準備をする。


「旧会計箱と思われる鉄枠木箱。外観、封印なし。錠前あり。セレスティア様旧私室隠し板内より発見された鍵にて開封を試みる」


 セレスティアは膝をつき、鍵を差し込んだ。


 今度は、すんなり回った。


 かちり、と音がする。


 蓋を開けると、古い布に包まれた帳簿が数冊と、封筒の束が入っていた。


 その一番上に、白い紙が置かれていた。


 そこには父の字で、短く書かれていた。


『王妃基金関連。不要分は処分予定。セレスティア確認前』


 セレスティアの指が止まった。


 セレスティア確認前。


 つまり、彼女に見せる前の資料。


 ここには、差し替え前の書類があるかもしれない。


 カインの声が低くなる。


「保全」


 オルドが頷く。


「箱内全資料、保全対象。まず上部文書を確認します」


 セレスティアは、その紙を手に取った。


 父の字だ。


 昨日の『セレスティアには見せるな』と同じ筆跡。


 もう驚きは薄れている。


 驚きよりも、確認すべきことが先に来るようになっていた。


 それがいいことなのかは分からない。


 けれど、今は必要だった。


 帳簿の一冊目を開く。


 古い会計控えだった。


 エルフォード公爵家内の慈善関連支出。王宮へ提出する前の下書きに近いものらしい。


 そこに、ラドクリフ商会の名があった。


 何度も。


 セレスティアは頁をめくる。


「この年……聖ミラーナ救護院の修繕費です」


 オルドが隣で記録する。


 セレスティアは王宮会計室原本の写しと照合した。


 旧会計箱の控えには、修繕費の内訳が少なく記されている。


 屋根材。

 煙突補修。

 床板の補強。


 だが、王宮会計室に残っていた原本には、後から礼拝堂装飾費が入っていた。


 やはり、差し替えだ。


「差し替え前と思われる控えです」


 セレスティアの声は静かだった。


 だが、部屋の空気は大きく揺れた。


 オルドが確認する。


「根拠は」


「項目が、私の記憶と一致します。王宮会計室控えとも一致します。原本にだけ存在した礼拝堂装飾費が、こちらにはありません」


 カインが帳簿を覗き込む。


「差額は」


 ローレン副監が計算用の紙を取り出していた。


「金貨百二十枚相当です」


 執事長が息を呑んだ。


 金貨百二十枚。


 小さな孤児院なら、冬の燃料費と食費をまかなえる額だった。


 セレスティアは、その数字を見た。


 礼拝堂装飾費。


 美しい名目だ。


 祈りの場を整えるため。

 子どもたちの心を慰めるため。

 聞こえはよい。


 だが、実際には屋根や煙突の方が先だったはずだ。


 寒さを防ぐための金が、どこかへ消えた。


「次を見ます」


 二冊目。


 北方三州の輸送費。


 旧会計箱の控えには、東側低地路の経路図が挟まれていた。


 セレスティアが覚えていた通りだった。


 王宮会計室原本には、冬季閉鎖される峠道を通る高額な経路図が入っていた。


 差し替え前の地図が、ここにあった。


 ローレン副監が低く言う。


「これで輸送費水増しの疑いはかなり濃くなりました」


 オルドが記録する。


 三冊目。


 慈善茶会の物品調達。


 問題の蜂蜜の量。


 旧会計箱の控えには、茶会使用分だけが記されている。


 王宮会計室原本では三倍以上。


 差分はどこへ行ったのか。


 封筒の束を確認すると、一通に納品先の控えが入っていた。


 そこには、王都のとある侯爵家の名がある。


 王太子派の中心人物の一人だった。


 カインが紙を見て、目を細めた。


「王太子派貴族の社交費に流れた疑い、か」


 亡き王妃の極秘監査記録の一文が、現実の書類として現れた。


 セレスティアは、その瞬間、王妃の執念を思った。


 病床にありながら、ここまで見ていたのだ。


 数字の後ろにいる人間を。


 誰が笑い、誰が得をし、誰が沈黙させられたのかを。


 その王妃が、セレスティアに帳簿を残した。


 ならば、読み切らなければならない。


 箱の底には、さらに一つ小さな封筒があった。


 表には、父の字でこうある。


『署名控え』


 セレスティアは、息を吸った。


 カインが隣で言う。


「無理なら」


「開けます」


 セレスティアは封筒を開いた。


 中から出てきたのは、切り取られた署名欄の束だった。


 紙片。


 いくつも。


 どれも、セレスティア・エルフォードと書かれている。


 彼女の字で。


 だが、その上下には文書がない。


 署名欄だけが、きれいに切り取られて保管されていた。


 部屋の中が、完全に静まり返った。


 オルドの筆も止まった。


 ローレン副監が、思わず低く呟く。


「これは……」


 カインの声が氷のように落ちた。


「悪質どころではないな」


 セレスティアは、紙片を見つめていた。


 自分の名前。


 切り取られた名前。


 まるで、自分という人間から、利用できる部分だけを剥がされたようだった。


 怒りより先に、吐き気に近いものがこみ上げる。


 彼女は、ゆっくり目を閉じた。


 崩れそうだった。


 その瞬間、カインの声が聞こえた。


「戻ってこい」


 短い言葉。


 約束の言葉だった。


 セレスティアは、ゆっくり息を吸った。


 戻る。


 戻ってくる。


 自分の足元へ。


 帳簿の前へ。


 記録の場所へ。


 目を開ける。


「……筆跡は、私のものです」


 声はかすれていた。


 それでも言えた。


「ですが、署名欄のみを切り取って保管した覚えはありません」


 オルドが筆を動かし始める。


 ミリアも記録に戻る。


 カインが言う。


「全紙片、保全。筆跡鑑定と紙質照合に回す。過去文書の署名欄と一致するものがないか確認する」


「承知しました」


 オルドの声も硬かった。


 セレスティアは、紙片の束から目を離した。


 父が直接これを作らせたのか。

 家令がしたのか。

 商会が関わったのか。


 まだ分からない。


 けれど、父の字で『署名控え』とある。


 知らなかったとは言えない。


 逃げられないところまで来た。


「お父様は……」


 声が漏れた。


 娘としての声だった。


 すぐにセレスティアは口を閉じる。


 だが、カインは責めなかった。


「今は断定しない」


「はい」


「だが、隠されていた署名欄の束が見つかった。これは事実だ」


「はい」


「その事実を、使う」


 セレスティアは頷いた。


 父を憎みたいのか、信じたいのか、自分でも分からない。


 けれど、事実は使える。


 感情が揺れても、事実は机の上に残る。


 旧会計箱の中身は、すべて保全袋へ入れられた。


 帳簿三冊。

 封筒五通。

 父の筆跡と思われる紙片二枚。

 署名欄のみ切り取られた紙片の束。

 ラドクリフ商会関連の控え。

 王太子派侯爵家への納品先控え。


 箱は空になった。


 けれど、倉庫の空気はさらに重くなった。


 オルドが記録をまとめる。


「旧会計箱内より、王宮会計室原本との差異を示す可能性のある控え複数、ラドクリフ商会関連文書、王太子派貴族家への納品先控え、セレスティア様署名欄のみ切り取られた紙片束を発見。全件保全」


 執事長は青ざめて立ち尽くしていた。


 エヴァンジェリンは同行していなかったが、この報告を聞けばどうなるだろう。


 リリアナは。


 父は。


 セレスティアは、旧会計箱を見下ろした。


 この箱は、何年も屋敷の奥に眠っていた。


 その間、自分は王宮で働き続けていた。


 自分の署名が切り取られ、使われていたかもしれないことを知らずに。


 婚約者のために。

 家のために。

 国のために。


 そう信じて。


「宰相閣下」


「何だ」


「この箱は、私の部屋の鍵がなければ開きませんでした」


「ああ」


「なぜ、鍵が私の部屋にあったのでしょう」


「誰かが君に見つけさせたかった可能性がある」


 カインは言った。


「あるいは、逆だ。君の部屋なら誰も疑わないと思って隠した」


「私自身も疑っていませんでした」


「だから隠し場所になる」


 セレスティアは、少しだけ自嘲するように笑った。


「私は、自分の部屋のことも知らなかったのですね」


「知らされなかったことと、知らなかったことは違う」


 その言葉に、セレスティアは顔を上げた。


 カインはいつも通り、淡々としていた。


「何でも自分の責任にするな」


「……はい」


 その一言で、胸の奥の重さが少しだけ変わった。


 倉庫を出ると、廊下にリリアナが立っていた。


 誰かに止められたのだろう、入口までは来ていない。ただ、少し離れた場所で、両手を握りしめて待っていた。


 セレスティアを見ると、彼女は一歩だけ近づいた。


「お姉様」


 今度は、呼び止めた。


 セレスティアは足を止める。


 オルドが記録官を見た。


 カインは静かに言う。


「私的会話は禁止と言った」


 セレスティアは頷いた。


「承知しています」


 そしてリリアナへ向き直った。


「リリアナ様。監査中です。必要なことがあれば、宰相府を通じて文書でお願いします」


 リリアナの顔が歪んだ。


「少しだけでも、駄目ですか」


「駄目です」


 きっぱりと答えた。


 胸は痛んだ。


 だが、ここで崩せば何も守れない。


 リリアナは唇を震わせる。


「私、謝りたいことが」


 セレスティアは、静かに目を伏せた。


 聞きたい。


 そう思った。


 妹が何を謝るのか。

 本当に謝る気があるのか。

 それとも、また泣いて助けを求めるのか。


 聞きたい気持ちはあった。


 けれど、今ではない。


「そのお気持ちが本当なら、後日、文書にしてください」


「文書……」


「はい」


「お姉様は、私の言葉も紙にしないと聞いてくださらないの?」


 リリアナの声は泣きそうだった。


 セレスティアは、静かに答えた。


「今まで、私はあなたの涙や言葉を、その場で受け止めすぎました」


 リリアナが息を呑む。


「だから今度は、残る形にしてください。あなた自身も、後で読み返せる形に」


 リリアナは何も言えなかった。


 涙が頬を伝う。


 でも、セレスティアは近づかなかった。


 ハンカチを差し出すこともしなかった。


 それは冷たいのではない。


 境界だった。


「失礼します」


 セレスティアは礼をして、歩き出した。


 背後でリリアナが泣いている気配がした。


 胸が痛い。


 痛いけれど、止まらない。


 カインが隣を歩く。


「よく止まった」


「止まりたかったです」


「だろうな」


「でも、止まりませんでした」


「ああ」


「これでよかったのでしょうか」


 カインは少し考えた。


「今は、それでいい」


 今は。


 その言葉が、セレスティアにはちょうどよかった。


 いつか、妹と話す日が来るかもしれない。


 来ないかもしれない。


 けれど今日ではない。


 今日は、証拠を持ち帰る日だ。


 馬車が公爵邸を出る頃、父グレアムはついに姿を現さなかった。


 玄関にも、廊下にも、倉庫にも。


 最後まで、娘の前には出てこなかった。


 セレスティアは馬車の窓から、遠ざかる屋敷を見た。


 かつての家。


 自分の部屋があった場所。

 手紙が隠されていた場所。

 署名欄の束が眠っていた場所。


 そこから、今日、箱を開けた。


 もう後戻りはできない。


 宰相府へ戻る馬車の中で、カインが言った。


「顔色が悪い」


「そうでしょうね」


「少し休め」


「はい」


 素直に答えると、カインがわずかに目を細めた。


「今日は反論しないのか」


「反論する元気がありません」


「それは休むべき状態だ」


「承知しました」


 セレスティアは目を閉じた。


 瞼の裏に、切り取られた署名欄が浮かぶ。


 自分の名前だけが、紙片になって並んでいた。


 忘れられない。


 けれど、忘れなくていい。


 記録になる。


 証拠になる。


 そして、自分の名前を取り戻すための道になる。


 馬車は、王都の石畳を進んでいく。


 宰相府へ。


 彼女が自分で選んだ机のある場所へ。

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