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バッドエンド・リバイバルズ  作者: ストラド
第二章 忠騎士の章

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第21話 隠されしカンパニュラ

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様の閲覧を認識しました。

「そう言われれば、確かに違うかもしれない」


 エクエは自分の説得が功を奏したからか、笑顔を浮かべる。


「そう。お前の家族の件についてだってそう言えるんじゃないか?」


「時間はかかるかもしれないけど、そう思えるようにちょっとずつ心を変えていかないとね」


 僕は長年この想いと向き合ってきたし、この想いが生きる軸になっていた。きっと、あのまま生き続けていたら、どうにかして犯人を見つけ、仇を討つまで止まらなかっただろう。この想いがある種の生きる原動力だったから。


 幸い僕が今いる天上世界はすべての紙媒体が保管されている図書館や、すべての映像媒体が保管されている映画館など情報の宝庫とも言える場所。閲覧制限はある程度あるかもしれないけれど、仕事の片手間に調査するのもよいかもしれない。


 調査が上手くいったとしても、僕が出来ることなどないとは思うが。犯人がとっくに死に、悪の魂として廃棄されている可能性だってあるし、今後そうなる可能性だってある。人を三人も殺しているのだから、廃棄されるに決まっている。そして、まだ生きていたら。他の部署ならともかく、輪廻する魂の未練を果たすために存在する異世界転生観測係ではきっと何も出来ないだろう。


「お前が元気を取り戻してくれそうならよかったぜ。ま、このバタフライエフェクトについての話は他人からの受け売りだけどな!」


 エクエは受け売りだと言うけれど、それを現在のパピリオとティネアになぞらえて言えているのだから、そんな謙遜しなくていいと思う。臨機応変に例え話をできるのであれば、それは間違いなくその理念を心から理解している証拠になる。


「オレもお前と同じような悩みを抱えてたことがあるからさ。だから放っておけなくて。お前だけが過去を話すっていうのもあれだし、俺の話も聞いてくれるか?」


 なんだかルーモアに少し似ている。貸し借り0みたいな感じが。


「前に少し話したと思うが、オレとヨハナは幼馴染なんだ。ヨハナは貴族の一人娘で、その優秀さと他に子供がいないことから女性初の領主になることを期待されてて。で、オレはそんなヨハナの家で侍従長とメイド長をやってる両親から生まれた。

 つまり、本当のところオレは父さんの後を継いで侍従になる道しかなかったんだ。でも無理言って父さんが引退するまではヨハナの護衛としての騎士ならやってもいいって言われてさ。もちろん、侍従的な仕事もしてたけどな」


 じゃあ、何故エクエはミドルネームに「エクエス(騎士)」を持っているんだろうか。エクエは騎士の家系ではないというのに。


「その顔はオレの本名に違和感を感じたってとこか?さっき『フェリクス・エクエス・セヴァスティア』って名乗ってたもんな。もちろんこれは本名じゃねぇぞ。本名は『フェリクス・カンパニュラ・セヴァスティア』。オレのいた当時、あの地域では家紋の花をミドルネームにするのが伝統だったからな」


 カンパニュラか。いったいどのような花なんだろう。それから花言葉も。あとで調べてみようかな。


 確か、セイのミドルネームも花の名前であったはずだ。確か……、そうだ「ゆり(リリウム)」だったっけ。もしかしたらセイの血筋はエクエが生きていた地域周辺に由来しているのかもしれない。実はセイとエクエが遠い親戚だったりして。

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様が情報を読了したことを認識しました。


全知全脳システムはあなたの閲覧を歓迎し、今後もあなたのために情報の提供を続けます。

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