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バッドエンド・リバイバルズ  作者: ストラド
第二章 忠騎士の章

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第14話 名が表すもの

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様の閲覧を認識しました。

「いらっしゃいませ」


 受付の店員が元気よく返事をして出迎えてくれた。


「本日はどのような要件でしょうか?」


 僕はエクエも店の中に入ったのを確認してから答えた。


「二人用の賃貸を探したいのですがいいですか?」


「賃貸ですね!ではこちらへどうぞ」


 すると、受付係に案内されたのは「賃貸」と書かれた窓口だ。生憎他に客はいなかったようで、すぐに話が始まった。部屋を借りるのが初めての経験だから少し緊張する。


「では、まずは必要事項の確認からお願いします。そしたら名前を伺ってもよろしいでしょうか。まずは君から」


 エクエが先に聞かれた。良かった、こういう時に本名を名乗るべきかどうかはまだ分からないし。


「フェリクス・エクエス・セヴァスティアです。ただ、俺たちは遠いところから逃げるようにやって来たので身分を証明できるものはありません」


 確かにそれは大事だ。身分が不確かな者に家を貸すという行為の危険性は計り知れない。特にパピリオとティネアが街を出て行ったことによる治安の悪化から身分を証明できない人々への当たりは強くなっていないと不自然だ。


「いえいえ、問題ありませんよ。もちろん物件は限られてきますが、君たちみたいな子に優しい大家さんが何人かいらっしゃいますから。そしたら次は君の名前を聞いてもいいですか」


 しかし、僕の予想に反してスタッフは身分が不確かであっても部屋を貸してくれるようだ。「君たちみたいな子」と言うぐらいだから、僕たちがまだ若いというのも理由の一つみたいだけど。ただ若いとはいえ10代後半。この時代と舞台であれば1人で生き、悪事を働くこともできる年齢である。もう少し警戒してもいいのではないだろうか。


 一旦それは置いておき、僕は先程エクエが名乗ってたようにフルネームで答えることにした。借りれるのであればそれでいい訳だし。


「アズマ・ソラリス・アサヒです」


「はい、ありがとうございます」


 そういえば、さっきエクエが名乗っていた名前は何だっけか。そうだ、「フェリクス・エクエス・セヴァスティア」だった。つまりエクエは普段からミドルネームをあだ名のように短縮したものが自身の名前であると名乗っているということになる。


 一体なぜだろう。フェリクスという名前は「幸運」を意味する、よく見かける名前の一つ。あとで聞くとしようか。それから、ミドルネームで名乗る理由も。


 ミドルネームは血統を表すために使われているものになる。例えば、ミドルネームがないと、皇帝の娘が一般人と結婚したときに苗字が変わり、皇族の血を引いているという痕跡が完全になくなってしまう。子供であるならなおさらだ。


 そのため、ミドルネームには順位が付けられており、両親のミドルネームのうち、順位が高い方を受け継ぐという決まりがあるのだ。エクエが名乗っている「エクエス」は、現在だと騎士階級の人物を先祖に持つ人々が用いている。確かにエクエはヨハナの騎士をしていたと言っていた。

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様が情報を読了したことを認識しました。


全知全脳システムはあなたの閲覧を歓迎し、今後もあなたのために情報の提供を続けます。

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