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バッドエンド・リバイバルズ  作者: ストラド
第二章 忠騎士の章

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第44話 素人なりに

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様の閲覧を認識しました。

「話を戻すぜ。『死体を持ってきただけ』のリアスとヴェルスを検事の奴らはどうやってこの治安悪化の首謀者に仕立て上げるんだ?」


 確かに、ティーローは「検事は治安悪化についてとっとと解決したがっている」と言っていた。しかし、首謀者を決めつけることと治安改善は結び付かない。もし無理やり結び付けているのだとすれば、それは検事がいかに馬鹿であるかを示している。


「過去の事件での証拠、証言からの無理やりな結び付けなどでしょうね。彼らはこれまでもそうでした。まぁ、弁護側の証人として呼ばれたティネアさんがことごとく突っぱねていましたがね。その時と同じように、検事を負かしたいなら弁護側の証人として挑む方法しかないのです」


 つまり、読者に見えないところでもティネアは戦っており、かつそれにより冤罪を防いでいたということになるらしい。しかし、容疑者を逮捕し法廷の場に引きずり出すのはティネアと同じ警察側の人間だ。警察に検事と繋がっている人々がいると見るべきなのかもしれない。謎が残る。


「ただ、今回は真犯人が死亡しているので、ティネアさんの時とは状況がやや変わってきます。ティネアさんはパピリオさんをライバル視しながらも彼の推理を信用していましたし、その推理をもとに警察側の資料を調べなおすことで真犯人を確定する方法を取っていたものですから」


「しかもその上、真犯人を殺したのは俺で、不利にならないためにもそれは隠しておいた方がいいってことだな」


「そういうことになりますね」


 パピリオとティネアがこれまで解決してきた事件に比べれば、単純でつまらない事件だろう。とはいえ、僕たちは彼らのようなプロではないし、この世界についても詳しくは分からない。非常に複雑で、難しい。


「今の話を聞くに、警察の中に検事と距離が近い人々が少なからずいることになるとは思うのですが、今でもそうなのですか?」


 しかし、ティーローは首を横に振る。


「いいえ。冤罪の場合警察は『逮捕せざるを得ない状況』に毎回追い込まれていました。今回も『死体を横抱きにして歩いている不審者に警察署への行き方を尋ねられた』という通報がありましたから、当然逮捕をするしかありません」


 そうか。ナンセンス・オブリージュは裁判ものではなく推理ものである。パピリオとティネアが自らが容疑者を導くのがメインの物語である。その後の法廷が描かれることはなかったし、ティーローに言われるまでパピリオとティネアが法廷での冤罪事件も活躍していたということを知らなかった。


 フィクション世界は僕たちの世界と同じように、1秒1秒隙間なく時は進んでいく。物語で扱われるのは、そんな隙間なく進む時間の中でもごく一部。そして扱われない部分はまるでAIがプログラムしているように勝手に演算され、勝手に補われている。僕たちがいる、「ハッピーエンドを迎えた後」という時間軸もそうだ。

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様が情報を読了したことを認識しました。


全知全脳システムはあなたの閲覧を歓迎し、今後もあなたのために情報の提供を続けます。

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