第6話 世界7不思議No.08『砂漠の賢者』
今日で遭難五日目食料も尽きてきた。
というか今から食べる朝ごはん(といってもパンのかけらが一切ずつ)で最後だ。
まだ寝ていたい。
ずっと寝てたい。
考えてみてほしい、砂漠の真ん中で食料も底を尽きる。
少しでも暑さがマシな日陰で寝ていたいという考えは自然だろう。
それに5日間遭難していて体力と精神が限界。
だがアルテミスはとても元気である。
なんというか怪物なみの体力なのだ。
すごいを超えて怖い。
この数日いいことは魔獣とほとんど出会わなかったことぐらいしかない。
する事がないので自己紹介でも、
俺はアーサー・ペンドラゴン
「自称最強の中2病(もう16なのにw)」
「うわっ!アルテミス、人の自己紹介に変な情報混ぜないでよ。」
「ごめんごめん。でも中二病は事実でしょ。だってカッコつけて語尾に“だぜ“とかつけてカッコつけてるのは完全に、ね。」
・・・バレてた。
俺がカッコつけてること。
「まあでも、私を助けてくれたときはちょっとかっこよかったかもね。」
「あのときは目の前の人を助けることに必死だったというか。」
正直ちょっと照れ臭いが嬉しい。
「まあ冗談かもね。」
やっぱそうか。
「冗談じゃないけどね。」
アルテミスはアーサーに聞こえない声量で呟いた。
ガタッ
その時突然、瀕死の冒険者が入ってきた。
「みず・を・・く・・・れ」
彼の身体にはたくさんの爪痕がついている。
おそらく魔獣に襲われたのだ。
彼も飢えている。
だがこいつは自分が凄腕の冒険者という理由だけで略奪などを行ってるクロコダイルとかいうやつだ。
助けるか?助けないか?
俺がこいつをどうしようか迷っていた時。
「これしかないけど。困ってる時は助け合わないとね。」
アルテミスが食料を全て渡した。
そして回復魔法で回復している。
いつの間に回復魔法なんて覚えたのだろう?
「村ではすまなかった。お前のことをへなちょこと言ったり、バレないようにそっちの少年から財布を取ったり、他にも村の人にさまざまな悪事を働いた。だがここであなたに救ってもらって気がついた。大切なのは強さじゃない。人を思いやる心だって。」
ポケットを見ると財布がなかった。
盗られたことは癪に触るが、謝っているのだし許そう。それに財布といってもただの布切れだ。所持金が0なのだから。
「ここは砂漠の最奥部にかなり近い。だからここから残りの食糧で砂漠を抜け出すことは不可能だ。だがこの砂漠で食料のある可能性がある場所が二つある、都市伝説のようなものだがかけてみる価値はある。一つ目は『謎の三角錐。ここに住む強力な魔獣・・・魔獣王がいるためここに入った冒険者は喰われているため本当かどうかはわからないが、この手が1番確実だ。」クロコダイルはそう言った。都市伝説のようだが、面白そうだ。というかアルテミスの回復魔法は凄すぎる。瀕死だったクロコダイルがもう元気になっている。
「さあ早く出発しようよ!。」アルテミスも乗り気だ。意見もまとまったことだし出発だ。
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数時間後
俺は一つの重大なミスに気づいた。
俺たち全員が方向音痴だということだ。
当然だが遭難した。しかも砂嵐も来た。
「砂嵐だ!みんな逃げるんだー!」クロコダイルは視力が良いらしく遠くからくる砂嵐をすぐに見つけた。
だがその時小屋が見えた。
この小屋についてはクロコダイルから旅の途中で聞いた。この砂漠で食料のある可能性がある二つ目の場所だ。世界七不思議『砂漠の賢者』というらしい。なぜそんな名前かというとこの小屋に賢者が住んでいるらしいからだ。賢者の魔力量はの大魔法使いマグス・マギと同じぐらいだという。マグス・マギが誰かは知らないがすごそうだ。それはそうと入ってみるしかないこの小屋に。俺たちは扉を開けた。
「どうしたのじゃ?こんな夜分に。」
出てきたのは俺たちのよく知るあの人だった。
「「「テオフラトゥス・ホーエンハイム!!??」」」
用語解説
|世界七不思議|
世界の七つの謎の不思議。誰が発案したのか定かではないが世界各地で広まっている。まだ誰も解明したことのない事で有名だったが近年そのうちの一つが解明された事により世界7不思議に『砂漠の賢者』が追加された。そのため『砂漠の賢者』は他の六つに比べて比較的簡単な謎であるといわれている。他に『ピラミッド』や『オリンポスの雪男』などがある。




