第15話 新魔王城での戦い
俺たちは新魔王城に突撃した。
すると目の前に玉座の間があり魔王アビスが座っていた。
隣には俺たちがピラミッドで会った魔族ペインがいた。
「アーサーまさかここまで辿り着くとは思っていなかったぜ。道中には俺の強力な部下がいたはずなんだがな。」
ここまでの道に何もなかった。
アビスは何を言ってるんだろう。
魔王になってきでも狂ったのだろうか?
「どういうことじゃ。わしらはここに来るまでに魔族には会っていない。」
「なんだと!新魔王城への一本道に俺の部下たちがいたはずだ!」
新魔王城の近くでそのやり取りを見ていたジョーカーが不敵な笑みを浮かべている。
「魔族たちを倒したのは僕なのにね、アーサーたちには速く魔王と戦ってもらわないと、僕の目的を果たすためにも。」そんなジョーカーの計画など知る由もなくアーサーたちは魔王と向き合っていた。
「そんなことはどうでもいい。私の家族、そして故郷の人々を殺したあなたを私は討って勇者の使命を全うする。」ストロベリーは魔王に立ち向かっていった。
「勇者か、その職業の本当の意味も知らずに。」アビスの呟きには誰も気づかなかった。
ストロベリー一人で魔王に勝てるかな、と心配になったが俺は知っている彼女の一週間の努力を。
「魔王は任せた!生きて会おう!」
「望むところよ。私は“エルフ“の末裔。我が種族を絶滅まで追い込んだあなたたち帝国を許さない。」ペインはカードを取り出して魔法を唱えた。
『悲しみの緋い雨』
「あれは私の魔法!どうしてあなたが!」その威力はアルテミスほど強くはなかったもののティッチがとっさに巨盾の魔法を使わなかったら間違いなく殺されていた。
「忘れたの?私は『複製』いいえ、『世界の複製』を持っているのよ。この魔法は世界の魔法の一つにして使いこなせば“世界を複製“できるまさしく神の魔法。でもこの魔法は私があなたに教えた魔法。それと、アビスも使いこなせば“神の領域“に近づける世界の魔法を持っているわ。だから勇者では勝てない。」俺とアルテミスはその時世界の魔法の重要性を深く理解した。もっとも俺たち以外はみんな理解していたのだが・・・。
「世界の魔法を持っているのがお前らだけだと思うなよ。俺も持っている。テオフラトゥスもな。早速放つぜ。」ティッチは俺が思っていたよりも最強クラスの魔法使いだったようだ。
『天の雷』
天を裂くほどの激しい稲妻がペインを捉えた。次の瞬間
ドッカーン!!!
ペインはもう少しで倒せそうだ。
「そううまくいくと思うなよ。これで私はお前のその強い魔法を使える。お前たちがこれから使った魔法は全て私が使える。この時点であなたたちの負けよ。」ペインは自分が勝つことに絶大な自信があるようだ。油断している。今がチャンスだ。でもこいつを一撃で倒せる技。そんなのあったかな?
「私はこの一週間で新たな必殺技をもにつけたの。今からその魔法を放つ。だから隙を作って。」そんな大声で言ったらペインに作戦バレバレで意味ないじゃん、と思ったがまあ仕方ない。ばれたものはばれているのだ今どうこう言っても仕方がない。
「太陽王の魔法」
「錬金王ノ魔法改」
「雷王」
ペインは三つの王級魔法に対応できていない。
「今だ!」
『月の津波』
「グアアー」ペインに魔法は直撃した。
「私は・・・、負けるわけに・・いかない。この地で死んでいった同族たちのためにも。ジョーカー“契約“よ。私に力を貸して。」
どこからともなく声が聞こえた。
「対価は迷いを捨てて確実に・・・を起動させること。」ペインは少し迷ったようだったが受け入れた。
ペインの力が増大した。
「私は同族の仇を討つ。」
用語解説
エルフの古代兵器
かつてエルフが所持していた兵器。大戦中に“エルフを仲間に引き入れた国が勝つ“と言われた大きな理由の一つ。最終的にエルフを仲間に引き入れた国は帝国だったが帝国は“同盟“を結び警戒心の緩んでいるタイミングでマスターソルの使い手の魔法使いたちにエルフを滅ぼさせた。そして残った古代兵器は帝国の手に渡っているはずなのだがいくつかはアビスが所持していた。やはり帝国にスパイはいるのだろう。
余談だが国一つを滅ぼせるほどの力を持つ兵器・・・最終兵器も存在するらしい。果たしてアーサーたちは最終兵器の使用を止めることができるのだろうか。




