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100分の2の青写真《ブループロット》〜不便な時代もいいとこあるじゃんっ!!〜  作者: 優月菜


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第六十三話 着替えて下さい!!


サンドイッチの店を出た後。


「そのままじゃ電車に乗れませんよね!着替えを買わせて下さい!」

薫子は言うと祐希の腕を引っ張ったが、

「いいよ、このままで大丈夫だよ、シャツのボタンを留めれば見えないし」


「でも冷たいでしょ?!」

店を探して薫子がキョロキョロし

「あそこで見ましょう!」


指を差した先には商業施設ロンロンの半地下の上の階に前に張り出すように店を構えているCONY(コニー)があった。


「え?あそこ?」

祐希は気乗りしなさそうに呟くも薫子は彼の腕を引きながら、既に店の扉への階段を登り始めていた。


「いらっしゃい」

レジ中から店員が声をかけると、

「あれ?」

祐希の顔を見て呟いた時、薫子の後ろにいた祐希は自分の唇の前に人差し指を立てた。


え?という様な顔をした店員だが、すぐに何かを察したのか

「今日はどの様なものをお求めかな?」

と聞いて来た。


「カコちゃん、本当にいいんだって…」

祐希を無視して

「あの、私がこの(かた)のTシャツ汚してしまったので着替え用の服をお願いしたいんです」

薫子が店員に話す。


「はいはい、ではこのCONYの店長の小田切(オダギリ)にお任せあれ」

と返した。


そして小田切と名乗る店長は祐希に向かって

「では彼氏さん。何色がいいですかね?柄は?生地は綿がいいとか、ポリエステルが入っててもいいとかご希望あります?」

楽しそうに話しかけながら店内を移動する。


「何でもいいんで」

ムスッと祐希が答えるや否や、色は白だが大柄なデザインが入ったTシャツを見せながら

「じゃ、この花柄は?」

「それ以外で」

「じゃこっちのニャンコ柄は?」

「無地にして下さい!」

祐希が若干声を荒げる。


「じゃ、今日の上に羽織ってるシャツに合うネイビーカラーはどうですか?」

確かに濃紺と緑に水色の線が入ったチェックのシャツに合うと薫子も思うとちょっと微笑む。


その顔を見て祐希は

「どうかな?カコちゃん、これいい?」

「いいと思います!」

薫子は嬉しそうに祐希に言うと小田切に向かって、

「こちらで着替えをさせて頂いてもいいですか?」

と聞いた。


小田切はネイビーのTシャツのタグをハサミで切りながら、

「もちのろんろん!じゃ、ほら彼氏さんは、あちらの更衣室でお着替えどうぞ」

祐希にTシャツを渡した。


「じゃ、会計しちゃいますか?」

小田切が薫子に声を掛けた時、ぼんやりしていた薫子に気づくと

「彼女ちゃん、何かあった?」

と聞く。


「え?何も……ただTシャツにコーラこぼしちゃったのに怒りもしないで、このままでいいからって言われて……」

「優しい彼氏じゃん」

「そうなんですけど……」


「おやおや、何があったんだか知らないけど…ここはおじさんが何とかしてあげようか?」

「え?何とかって?」


「この後彼氏が来たら、彼女ちゃんはおじちゃんが適当に喋った後、合図するから彼氏にその背中の荷物預けて先に外に出て待っててって言うんだよ」

「あ、はい」


「ほら彼氏来たよ」


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