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100分の2の青写真《ブループロット》〜不便な時代もいいとこあるじゃんっ!!〜  作者: 優月菜


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第五十七話 帰ったって!?


学食。


夜間学生も抱えるこの大学は、軽食を出すカフェコーナーだけ少し遅くまで開けている。


「それにしてもカコちゃん遅くない?」

と香山。

「確かに…」

と草壁。


「ちょっと見てくる」

祐希は立ち上がる時に自分の荷物も持って

「カコちゃんといれ違いになったら困るから、もうちょっといてくれるかな?」


他の三人に声をかける。

「十五分ぐらいで戻らなかったら適当に帰ってな」つけ加えると旧校舎に向かって行った。


製図室に着く。

中にはまだ学生はいたが薫子の姿はない。


「坂崎さん、すみません、三枝さんは?」


「今日、何があったの彼女。髪の毛びしょ濡れでなんか熱っぽい顔もしてたから教授が心配してインクの乾き待ちなら、そのまま預かるから提出は明日でいいって言ってくれたのにさ。きちんと最後まで仕上げます!って言って本当に仕上げて、さっき帰ったけどね……あれ途中で会わなかった?」


「そうなんですか……有難うございます。では、自分も失礼します」

坂崎と奥に座っている高見沢教授に一礼して製図室を後にした。


「何で?カコちゃん…」


製図室からだと女子トイレの先にある非常出口から出る方が薫子がいつも帰りに使う弓道場の近くの裏門が近い。


製図は人それぞれペースが違う為、お先にと帰って当たり前だったので一人の時はいつもそこから帰っていたはずだ。


「さっき帰ったならまだ間に合うかも」

祐希は後を追うことにした。


その時薫子はたまたま早く帰れた父の車に拾われて家路についたところだった。


「ちょっと大丈夫?顔赤いな」

豊に言われ

「ちょっと学校でどしゃ降りにあっちゃって」

「何それ?そう言えば髪の毛濡れてるじゃない」


「もう、話したくない……」

「ちょっとカコ?カコ?おいおい」

信号待ちの時、豊が薫子の額に手をやると

「熱っ!熱あるじゃないかっ!」


豊は家に向かって車を飛ばした。


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