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100分の2の青写真《ブループロット》〜不便な時代もいいとこあるじゃんっ!!〜  作者: 優月菜


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第三十七話 普通のデート?⑥【鎌倉散策③】


切符をどちらが買うか争い勃発。


今日鎌倉に来るのにも中央線で新宿経由品川から横須賀線経路で来たので、国鉄の切符代高いから購入は各々で!と薫子が大真面目に話したばかりなのに、祐希はすぐ二人分を買いたがるので困っていた。


「もう、琥原くんと出かけませんよ!」

「え?分かったから……ごめん」

やっと落ち着いたところにトンネルから江ノ電が顔を出す。

これを逃すと次の電車まで、タイムロスになりそうだった。


すると祐希が手売りの窓口で二枚切符をさっと買うと、切符を早業の如く薫子に渡し、二人とも駅員さんに切符にハサミを入れて貰い電車に駆け込んだ。


だいたいの席が埋まっていたので左側のドア横に二人で並んで立つと、薫子は素直に

「有難うございます」

祐希にお辞儀をすると

「今のは電車が来ちゃったからノーカウントだよ」

と言いながら、何か鼻歌を歌いだした。


「それって?」

「Bee Geesって知ってる?」

「えーと……ごめんなさい」

「いいのいいの、これから知ってくれたら嬉しい、俺の今好きな楽曲のひとつなんだ。"愛はきらめきの中で“やつ」


『江ノ電乗って海見ながら聴かせたかった曲なんだけどね』


「優しい音色の気持ちが安らぐ感じがします」

「本当の題名は、How deep is your love?って言うんだけどね」


目を見つめながら、それを祐希から聞かされた薫子は、顔がどれだけ紅く染まっているのか分かるほどに『やっと慣れたはずなのに… あなたの愛はどれほど深いの?って聞かれたみたいに聞こえるんですけど…』と思いながらドアガラス越しに見えて来た海に目を向けた。


もう外は晴れている。


そんな薫子の様子を見た後のちょっと満足そうな祐希の笑顔が、ガラスに映っているのを見て彼女は胸が熱くなった。


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