第三十三話 普通のデート?②【オレの告白①】
途中行き交う人と狭い歩道を譲り合いながら、ブラブラ歩く二人。
「今日、カコちゃんから手を繋ごうって言われたら話そうと思ってたことがあって……気がついてくれるの待ってた」
「え?あの、ごめんなさい」
「いや、勝手な話だから謝らないで」
「いつも琥原くんが手を繋ごうって言ってくれてたから当たり前と思ってて……」
「実はさ、俺の方がものすごく焦ってて早く他の男達と同じくらいの位置に立ちたくて、いろんな事をすっ飛ばしてだったから……カコちゃんにしたら訳も分からんうちに、付き合うことになっちゃって本当は嫌だったのに気を違って嫌って言えなかったって思ってるんじゃないかとか、今頃気になって」
また向かいから来たグループに道を譲る二人。
祐希の後ろにいた薫子は、そんな祐希の背中におでこをつけると
「私は琥原くんに自分の気持ちを気づかせて貰ったのにイヤな訳ないです」
祐希に聞こえるか聞こえないかの声で呟く。
「本当?」
「聞こえましたか?」
「うん」
いつもの大型犬に戻った祐希が嬉しそうに笑った。
ただ、ここからが本題の始まりだったので、また祐希は神妙な顔つきになる。
徒歩再開。
「あのさ、この前、桜さんが言ってた固形炭酸王子って覚えてる?」
「はい、意味は分かりませんでしたが」
「あれね、俺の中高時代の女子がつけた俺のあだ名」
「え?どうして固形炭酸王子なんですか?どう言う意味で?」
「あれね……本当に自慢じゃないんだよ。本当に本当なんだけど……俺、結構、告られることが多くて、あ、えっと告白される事のことね」
「あ、好きですって言われる事ですね?」
「あ、そうそれ」
「琥原くんなら沢山ありそうです」
薫子がニコニコしているのを見て、つられて笑った祐希は話がしやすくなったのを感じはしたが、
「今、その時の俺を殴り飛ばしたいほど反省してる」
祐希はその後言葉につまった。




