第三反復 Louise Cézanneの失踪 仮説4
私は三年前からある仕事をしている。
人には言えない仕事だ。
私がこの仕事を続けてきた理由は…特にない。
まあ、言うとしたら私が世界に貢献していることを確認したかったからか…
さて、今の私の話をしようか。
今Chaînevières-les-Louvresの畑を抜けて森を抜けたところだ。はっきり言ってしまおう。Thalysに乗り遅れた。おかげでMission:Impossibleさながらのアクションシーンを行う羽目になってしまっている。
音が聞こえてきた。来たな。
まずは車掌に見えないように森に隠れて私は陸上の構えの体勢を取った。
陸上は高校でやっていたことがある。2年でやめたが。
2号車が目の前を通過した。
よーいどん。
目指すは三号車と四号車の間の連結部分。
ぶつかったら確実に無傷では済まないけど、やるしかない。
私は跳んだ。
その直後、左半身を衝撃が襲った。
痛い。
力を振り絞って立ち上がった。そして私は四号車に入る。
思ったとおりだ。
武器庫車両。
《France》から《Deutschland》への武器の輸送は本当に行われていたんだ。
武器を探す手間が省ける。
サブマシンガンがいいな。拳銃型の。あと手榴弾も必要だ。見つけた。UZIだ。三丁で足りるかな。マガジンをありったけバッグに詰めとこう。
あと手榴弾も発見!ありったけベルトにかけておこう。
えーと…それで後は…
防弾チョッキか。
あった!コートの下に仕込んでおこう。しめしめ。
「そこに誰かいるのか?」
《Deutschland》語…げ!見つかった。
ばきゅん♡(正確にはダダダダ)
兵士が倒れた。
そのまま彼を連結部分に引きづってって…落とした。
打ちどころが悪くなければ死ぬことはないだろう。
さ・て・と。
復讐開始だ。
8月22日午後5時24分(Chaînevières-les-Louvres時間)
ああ。すべてが狂おしい。
「ロケット…ランチャー?」
炎は燃え広がっていく。
「Ambre…逃げますよ。」
男が姉の手を引く。
「Louise…Louise…Louiseが…」
「逃げますよ!」
男が私の姉を引きずっていく。
これで良かったんだ。
さて、今度は私のターンだ。
Louiseに当たったはずのロケットランチャーが跳ね返った。
「は?」
《Nouvelle France libre》の兵士の一人であるLéo Toursはロケットランチャーをもろに受けた。
こんな怪物に誰も近づきたがらないだろう。
そうだよ。
姉も勘当するだろう。
それでいいそれでいいんだ。
そうだよね。
うんうん。
で?何すればいい?
暴れて。
おっけー
「来るな来るな来るなー!」
「いやだ。」
兵士を吹き飛ばす。吹き飛ばすというより走った時に自分にかかる風を《反射》しているだけだ。
Milan Amillyは吹き飛ばされて建物の壁に叩きつけられた。
「ごめんね。」
これはMilanへの言葉ではない。自分に対しての言葉だ。
これは誰かが変えられたかもしれない物語
Louis Leclercが到着した。
《France》の一将軍と《Carol》の死闘が始まるまで…あと30秒。
29
「お前が私の部下を殺したのか?」
27
「そうよ。」
26
「なぜだ?」
24
「これが唯一の私を救う方法だからよ」
23
「本当にそうなのか?そして殺し続けるのか?」
19
「そのとおりよ。」
18
「なら…私はお前を殺すしかない。」
15
「ええ。お好きにどうぞ。」
14
「じゃあ…準備させてくれ。少しだけだがね。」
12
「いいわよ。」
11
Louis Leclercは栄誉の銃に銃弾を詰め込んでいく。
黙々と…黙々と…
5
「準備完了だ。待たせて済まない。」
3
「じゃ始めましょ。」
0
ただの一般人と災厄がぶつかり合う。
《Carol》は銃弾を反射できる。
ただ、栄誉の銃は…
銃声がした。
「栄誉の銃はNapoléon Bonaparteが兵士たちに送った物だ。そして、」
《Carol》の腕にかすった。
「ハ…ハ…ハ?ギャァァァ」
血が出てきている。
「Guerres révolutionnaires françaisesとGuerres napoléoniennesの死者数を知っているか?」
「へ…?」
「600万人だ。」
Louis Leclercは連射していく。
《Carol》はそれをギリギリでかわす。
「痛いわ。何をするの!」
「再生するのか。やはり《Walking Dead》だな。」
「あは。」
《Walking Dead》…世界中で目撃されている《አስማተኛ》集団で、10人以上は居ると推定されている。FOB Chapmanの爆破事件にも関わっていたとされる。
「まあ…関係ないわ。」
《Carol》は突進を仕掛けてくる。
Louisは横に跳んで避けた。
「クソッ。」
「ねえ…あなた。やっぱりそうだ。」
「なんだ?」
「人…何十人も殺してるわね。」
「だったらどうなんだ?」
「私は殺せない。」
「そうか。強がるなよ。」
Louisは銃を構える。
そして…腹に石材が突き刺さった。
「ぐはっ。」
血を吐く。ベトベトしたものが口に絡みつく。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
名誉の銃を落としてしまった。拾えない。
「ね?言ったでしょ?」
「………どうやったんだ?」
「ん?簡単なことよ。」
彼女は指で牙のネックレスをくるくる回しながら言った。
「そこに落ちてた石材を蹴り上げてそこに突進した…それだけ。」
「は?」
「えへへ。わかった?勝てないってこと。」
「ああ。そうだな。」
「痛くはしないから安心していいわよ。」
「残念だ。」
「は?」
《Carol》の胸に銃弾がめり込む。
「だから言ったろ。強がるなよって。」
彼は2つの栄誉の銃を持っていた…ただそれだけのことだ。
8月23日午後5時02分(Paris時間)
Andreas Clemmenには情報はあまり入ってこない。
彼は全てを部下に任せている。
すなわち、彼は《Hoffnung für die Zukunft》の象徴なのだ。
Bundeskanzleramtは虚飾の家具で満たされている。
「順調そうかい?《Guernica》?」
彼の目の前にいたのは両目を眼帯で隠したオレンジ色の髪をした女性。
「まあまあですよ。」
「それは良かった。」
「敵はどうだ?」
「敵は…まあまあですよ。」
「そうか。」
「ええ。まあまあです。」
「まあまあか。」
「ええ。」
「体調は大丈夫?」
「まあまあです。」
「全てまぁまぁなんだね。」
「ええ。まあ。」
「……」
「……」
「「Ambre Cézanneについては」」
「先に言って。どうぞ。」
「はい。Ambre Cézanneについては、現在調査中です。」
「近づいて来てるらしいけど?」
「大丈夫ですよ。危害はほとんど加えられないでしょう。ただの町人ですから。」
「僕はそうは思わない。」
「そうですか。情報が入り次第教えますね。」
「よろしく頼む。」
「了解です。」
「あと改憲は?」
「いま占領中という状態なので改憲は無理でしょう。」
「了解した。」
「ありがとうございます。」
「仕事しすぎるのは身体に悪いよ。」
「ご忠告ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
8月23日午後6時12分(Berlin時間)
ここからはただの町人が電車の中で無双していく普通のお話です。
「マガジンは…ある。あとは何だ?そうだ、サイレンサーを忘れてる。あとそこ!うるさい!」
小さいポッという銃声がして一人の男が車両から落ちていった。
「はあ。嫌になる。もう手を血で染めるのやめたつもりなのに。」
※彼女は害獣駆除会社で働いていた経歴があります。
「そろそろBerlinかな?」
やっぱりThalysは移動音が耳障りではないくらい小さい。
まあ、それで銃声がバレてしまう危険は伴うが。
「はあ、やっと着いた〜。」
ThalysがKölner Hauptbahnhofのプラットフォームに入っていく。
そこには平和を謳歌する人々がいた。
8月23日午後6時26分(Berlin時間)
誰も分からない。分かっていない。
私は誰か誰も知らない。
壊れている壊れている。
誰かが気づいてくれると思ってきた。
その時は訪れた気がしてたんだ。
ある教会に迷い込んだとき彼は言った。
「君に必要なのは…革命なんじゃないのかな。この世界は不平等だ。1日に死んでいく人は1人ではない。だから、僕らは変えなくちゃいけないんだ。革命だよ。それが僕らを救ってくれる。君も…変わりたくない?」
それが彼…Andreasとの最初の逢瀬だった。
第三反復は2011年を舞台にしているため、もしかしたら当時なかったはずの店や場所が出てくるかもしれません。




