第75話『北方廃墟、目覚める魔導兵器』
ギルドでの朝礼を終えた俺たちは、新たな依頼—北方廃墟へ向かう準備を整えていた。
「魔導兵器の暴走、か……また古代技術絡みなのか?」俺が呟く。
「そうみたいね。資料によれば、自動防衛型の“兵士級”機械魔具が制御を失っているらしいわ」エリュが地図を広げて説明。
「ウケール、お前はそこまで重火器の整備できそうか?」リリィがひと睨み。
「俺の火力なら何でも掃討できるぜ!」ウケールは胸を張る。
「……さすがに整備は専門外だぞ」俺がツッコミながら、胸を張るウケールに笑う。
馬車に乗り込み、廃墟へ向かう道中は、砂と雪が混じる不思議な風景だった。北方だけに、雪化粧の跡が残っている。
「寒い……冬かよ」ウケールが小枝を吹き飛ばす。
「でも景色は綺麗ね。冬の荒廃美って感じ」リリィがため息交じりに呟く。
夕方、廃墟が見えた。全体は崩れかけた外壁と、巨大な円柱の橋脚が林立する場所だった。
「……あれだな、入口は橋脚の下の隙間か?」俺が指差す。
「ええ。ただし地下部に、最初の起動装置がある。そこを見つけ出せば大きな展開があるはずよ」エリュは冷静に言った。
俺たちは円柱下の低い入口へと降り、薄暗い通路に入っていく。
通路には古代の魔力が満ち、埃の中でシステムが再起動しているような…独特の機械音が響く。
「……くっ、なんか脈動を感じるぞ」俺が咳払いしながら言う。
「動く目玉がついた大砲とか出てきそうね……」リリィは呟きながら杖を握る。
「……俺が前を探ってくる」 ウケールが先に進んでいくと…
「ギャハッ!! 落とし罠だ――!!」 バタン! チェーンが伸び、近くの大きな扉が閉じた。
「おいおい!早っ!」俺が駆け寄ると、扉は機械音とともに勢いよく閉じた。
その瞬間、壁面に古代の魔眼光線が点灯し、赤いセンサーが点滅し始めた。
「……これ、起動トリガーっぽいな」
エリュが項垂れずに詠唱を始める。リリィも咄嗟に結界を展開し、ウケールは周囲を警戒。
「…よし、俺が外から止める!」
俺は杖の先に炎を灯し、壁面に向かって魔法陣を描き…爆発的な火球で制御ユニットを焦がした。
ガキッと扉が解除され、床が開くように滑る。
「……抜けたな、一歩前進!」
ウケールも笑いながら飛び出してきた。
「流石ヨシオ!熱さハンパなかったけどな!」
俺たちは動く通路を進みながら、再起動したシステムの暴走に対処すべく…次の鍵を探す。
「よし、ここを通れば---」リリィが指差した先に、半空に浮かぶ二本の巨大な魔導支柱が見えた。
「いくぞ…!」姿を整え、ギルドの仲間たちとともに、次のバトルへと歩み出す。
「面白かった!」
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