第50話『ギルド崩壊危機!?黒幕の影、再び』
──ギルド本部、早朝──
俺、ヨシオはギルドの掲示板の前で首をかしげていた。クエスト欄には「温泉施設の建設用地に出現した魔物の駆除」という、一見地味な依頼が貼られている。
「なあ、ウケール。このクエストって、ただの土掘りと魔物退治で終わる感じか?」
隣でバナナを頬張るウケールが、にっこりと笑って答える。
「甘いな、ヨシオ。これは温泉という夢とロマンの詰まった神聖なるクエストなのだ!女子風呂もできるんだぞ!」
「……動機が最低すぎる。」
ギルド内の喧騒に紛れて、リリィとエリュも合流する。
「ヨシオ、聞いたわよ。このクエスト、地質調査も含まれてるらしいの。君、得意でしょ?」
「どこ情報だよ、エリュ。俺が地質調査なんて一度もしたことないぞ!」
「いや、なんか石を投げて命中率高かったから、そういうセンスあると思って……」
「それ完全に偏見だろ!!」
──温泉開発予定地──
現場に着いた俺たちは、想像以上に殺風景な岩場に驚く。温泉どころか、足を滑らせたら即入院レベルの危険地帯だ。
「地面から蒸気は出てるけど……ん?」
その瞬間、地面が割れ、ゴゴゴという音とともに何かが這い出てきた。
「こ、これは……火山スライム!?あっつ!投げキッスしてきたぞコイツ!」
俺が悲鳴を上げる中、リリィが魔法詠唱を始めた。
「《冷気の矢》!」
冷気の矢がスライムに命中し、みるみるうちに固まっていく。しかし──
「ウケール、後ろォォォ!!」
「えっ?ギャー!なんで溶岩トカゲまでいるの!?」
エリュが手をかざし、重々しく呪文を唱えた。
「《大地の壁》!!」
土の壁がウケールと溶岩トカゲの間に立ち塞がり、爆発的な火花を防ぐ。
「ふぅ、助かった……けど、なんでこんな過剰な魔物が?」
俺は周囲を見渡して、ある異変に気づいた。
「これ……誰かが意図的に召喚して配置してるぞ」
一同に緊張が走る中、遠くの丘の上にフードの人物が立っていた。
「またアイツか……黒幕、しつこすぎだろ」
俺は一歩前に出て、拳を握りしめた。
「みんな、クエストはまだ終わっちゃいない。温泉のため……いや、ギルドの未来のために、もうひと踏ん張りだ!」
「「「おーっ!!!」」」
こうして俺たちは、ギルドと温泉を守るため、最後の魔物とのバトルに突入した。
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