第38話『魔道の迷宮と、喋る石像』
──魔道都市フェルゼアの夜。
俺たちは、誘拐された魔道士たちが最後に目撃されたっていう旧研究施設「深淵の塔」跡地に来ていた。
ウケール「……ここ、まじで“ホラースポット”って感じ。鳥肌がポコポコしてる」
「そんな新しい擬音使うな」
リリィ「でも空気が変わってる……魔力の流れが異常。地下に、何かあるよ」
ヴァルト「この扉の奥だ。数百年前、戦時中に使用された魔道兵器研究施設。その名残がまだ残っている」
──俺は巨大な鉄の扉に手をかざし、観測魔法でロックを解析。軋む音と共に開かれた地下通路へと、みんなで進んだ──
エリュ「なにこの床……ギミックっぽいタイルが並んでる」
「これは、“魔力でパズルを解く系”か……俺に任せろ」
──数分後──
ウケール「なぜか、全員天井から水ぶっかけられましたが?」
リリィ「ヨシオ、たぶん“力を加える”って書いてあったの、“力”じゃなくて“ちから”って読み方だったんじゃないかな」
「それは……解釈の問題だ!!!」
──罠を抜け、さらに奥へ。そこに待っていたのは──
石像「…………む、誰じゃ?」
ウケール「喋った! 石像喋った!」
石像「この封印の迷宮に入るとは、ただ者ではないの。名を名乗れ、若者たちよ」
「名はヨシオ! 初心者冒険者だけど最近魔法覚えたばっかりで、でもちょっと強くなってきたんだぞ!」
リリィ「リリィ。ちょっとお転婆で、最近ヨシオが頼りなくて不安な気持ち」
「えっ、今必要!? それ言う!?」
エリュ「私はエリュ。魔道具が好きです」
ウケール「モフモフ担当、ウケールだ!」
石像「……良い。ならば試練を与えよう。失われた記録の欠片、“魔道の心臓”を取り戻してくれ」
──その瞬間、石像の瞳が青く輝き、地下迷宮の壁が動き出す──
リリィ「これは……結界が動いてる!? 本当に“仕掛けられてる”んだ、この迷宮!」
エリュ「上層と下層の間に、浮遊する石橋。重力魔法が……すごい制御されてる」
ヴァルト「これが、“魔道の遺産”か……」
──俺たちは力を合わせて迷宮を突破していく──
「俺の新魔法、“転写視界”で罠の位置が分かる!」
ウケール「その名、厨二感ましましでカッコイイ!」
リリィ「ヨシオ、見直した!」
「そのセリフ、100回くらい聞きたい!」
──最後の部屋に待っていたのは、魔道装置と繋がれた眠る魔道士たち──
リリィ「……生きてる。けど、魔力を吸われてる」
ヴァルト「やはり……これは古代魔道都市による“魔力収奪装置”。戦時中に封印されたはずが、再起動されていたのか」
「止めよう、俺の魔法で!」
──“観測魔法”でシステムコアのエラーを見抜き、停止コードを投影──
石像「見事じゃ。お主らこそ、真の“知と勇気”の冒険者と呼ぶに相応しい」
──迷宮が静かに光を失い、封印が解ける──
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