第37話『黒衣の剣士、謎の依頼と魔道都市フェルゼア』
──翌朝。ヨシオたちは村を後にし、ふたたび冒険者ギルドのある町、ナーヴァへと帰還していた。
ギルド受付嬢「おかえりなさい、ヨシオさん!……って、なにそのドヤ顔」
ヨシオ「俺、ついに魔法使いになったんだぜ。へへっ、“観測魔法”のヨシオ様って呼んでくれても──」
ウケール「だがしかし彼は昨日、焚き火でマシュマロを爆発させました」
リリィ「顔が真っ黒だったね。まるで、炭」
エリュ「それはそれで魔法かも。顔面黒魔術とか?」
ヨシオ「お前ら全員、ギルドの外で待っとけ! モフモフでくすぐるぞ!!」
──そんな騒ぎの中、ギルドの掲示板に新たなクエストが貼られる──
ギルド受付嬢「……それと、特級クエストが出ています。“フェルゼアの魔道士誘拐事件”。依頼主は、黒衣の剣士“ヴァルト”です」
ヨシオ「黒衣!? 中二感あふれるな……好き」
リリィ「フェルゼアって、魔法都市でしょ? 行ってみたいなぁ。図書館とか大きそうだし」
ウケール「スライムまんじゅうも美味しいらしいよ」
エリュ「じゃ、全員一致で決定だね!」
──そして彼らは、馬車に乗って魔道都市フェルゼアへと向かう──
【フェルゼア:北部魔道同盟の管轄都市。浮遊塔と学究機関、魔道ギルドが並ぶ迷宮都市】
──都市に到着すると、彼らを待っていたのは漆黒のローブを纏った長身の剣士──
ヴァルト「貴様らが、ギルドから来た者たちか」
ヨシオ「お、おお……想像以上に黒い……マジで黒い……全身漆だこれ」
リリィ「しゃべり方が微妙に詩的……」
エリュ「絶対一回は“闇よ応えよ”とか言ってるよこの人」
ウケール「もしくは“……俺は、もう誰も守れなかった”系」
ヴァルト「……聞こえているぞ」
ヨシオ「す、すみませんっ!!」
──だがヴァルトは、淡く微笑んだ──
ヴァルト「構わん。私は黒衣であるが、心までは闇に染まってはおらん」
ウケール「えっ、イイ人だ……」
──ヴァルトの依頼内容は、都市内で次々と消えていく若き魔道士たちの捜索──
リリィ「この規模だと、単なる誘拐事件じゃないよね……」
エリュ「何か魔道都市自体に関わる陰謀があるかも」
ヨシオ「よし、俺たちの出番だな。あえて今こそ! 冷静に! 手がかりを集めよう!」
ウケール「よし! まずは屋台で情報収集だ!」
リリィ「違う意味の嗅覚がすごい!」
──そして彼らは、フェルゼアの夜市で団子を食べながら、聞き込みを始めるのであった──
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