第28話『笑うな危険、キッチン殺人事件!?』
翌朝──
ボケノミアに緊張が走った。
掲示板に張り出された新たなクエスト、それは──
《依頼:謎の“黒い料理”を追え!》 依頼人:名もなき料理研究家(ギャグ風味) 報酬:金貨200枚+グルメポイント10pt 危険度:Cランク(ただし胃袋へのダメージはS級)
ヨシオ「……なんで“味”でランクが上がってんだよ」
リリィ「でも、気になる……“黒い料理”って、一体……?」
エリュ「つまり、腹を壊す可能性があるってことね。じゃあ私は遠慮──」
ヨシオ「却下!いくぞ!」
◆
現場はボケノミア郊外の廃れたレストラン。
店名は《アビス・キッチン》。 看板のスローガンは── 『味覚の奈落へ、ようこそ。』
ヨシオ「やばい、すでに敗北の香りしかしねぇ……」
店内に足を踏み入れた瞬間、むわっとした異臭と共に 黒いスープが煮えたぎる寸胴鍋が目に入った。
リリィ「……な、なんか、鍋から目玉っぽいのが浮いてる……」
《???》「ああ、それは“味覚アイ”と呼ばれる幻の調味料さ」
謎の男が、黒いコック帽を深く被って現れる。
《???》「ようこそ、勇者たち。私は“料理地獄の番人”、ダーク・ソフランだ」
ヨシオ「名前が柔軟剤っぽいんだけど!?」
ダーク・ソフラン「君たちが“味覚の審判”を受ける覚悟があるならば──食らえ、この“黒のビーフシチュー・改”をッ!」
◆
勝負は、試食形式のクエストに突入。 制限時間内に“正しい味”を言い当てられなければ……胃袋が負ける!
リリィ「ヨ、ヨシオ、いける……?」
ヨシオ「任せろ、俺の味覚は三流だけどギャグ耐性は一流だ!」
一口、黒い液体を口に含む──
ヨシオ「……くっ……これは……!?」
◆
──数分後。
ヨシオ「味は……“絶望の中に一筋の希望”だ……っ!!」
ダーク・ソフラン「バカな……それは正解だ!!」
リリィ「当てちゃったの!?」
ダーク・ソフラン「……見事だ。では、この“黒きレシピ”を君たちに託そう」
【アイテム入手:禁断の黒レシピ《アビス風ビーフシチュー》】
ヨシオ「……いや、いらねぇ」
◆
クエスト完了後、街に戻ったヨシオたちは全員で胃腸薬を買いに走った。
エリュ「もうしばらく、黒いものは見たくない……」
リリィ「でも、ヨシオってすごいね。変な勝負には強いよね」
ヨシオ「変なって言うな」
◆
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