表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者を利用する者たちの冒険  作者: とり飼ジン
魔帝界 篇

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
165/186

第162章 魔帝界 過去篇 ②


 魔帝城から南にある街の閑散としたティーハウス。

日差しが入り暖かいカフェの中でアルロムスは目の前にいる未来予知の力を持つ少女の()()()()()に会いに来ていた。


「3年後、貴方の父は大傷を負い、その2年後に亡くなります。怪物の王によって」


「お父様が怪物の王に!?」


「その未来は確定です」


「そうか…。ならその後はどうなる? 確定した未来は見えるか?」


「そうですね、貴方は~~。仲間を作るそうです。それも異様な者達を」


「フッ…。よかった。俺はこの世界を良くしたい。前に冒険者と話をした時に聞いた事だが、この世界は冒険者がいる世界とは時空間が違うらしい。この世界でもいろんな人種がいる中でもさらに別の世界にもいろんな人種がいる。すばらしいとは思いませんか?」


「お前さんの思考は危ないからあまり口にするなよ」


「夢は口にしてこそだぞ」


「アル君、君のその前向きは空回りになるから気を付けなければ」


「それは未来の予言か?」


「君の性格を分析した結果だよ」


「ああ。わかったよ、気を付ける。ありがとう、ミクリック」


「またこい、お客さんがいないから暇なんだ」


「ああ」


 アルロムスが出て行った後、ミクリックは太い本を開き、書き留める。


「予言師のショジョ―コがこの世界の崩壊を予言した未来が見えたけど、伝えるべきだったかな? まあ~いいかあ。 さてこの先の未来がどう動くか楽しみだよ。 (アル君、君は大きな歯車なんだよ、この先の未来で大きく動かす歯車。私はその先にはいないけど、どうか選択を間違わないでね)」


 ミクリックは見える先の未来を書き記す。



 ●●●



 アルロムスが城へ帰る道筋で物騒な者達に囲まれていた。


「魔帝王の子供だな」


「一人でところにいたら危ないぜい」


「安心しな俺達が世話してやよ、ヒィイイ」


 アルロムスは多勢に無勢の状況に臆することなく立ち尽くしていたが面倒になって歩き出すことにした。

一歩づつ歩くたびに緊張感を浴びせていく。恐怖、圧迫、重圧が一歩足を踏みしめる度に回りの者達は震えあがる。

そんな中でたった一人、ビビることなく立つ男が周りを押し寄せ前に出る。


「ガキの癖にいい殺気だ」


 アルロムスの威圧とその男の威圧とぶつかり合う。


「俺はザイリュウだ。一発、俺と手合わせしないかあ!?」


「断りたいがそうだな…。俺が勝ったら、俺の下に付け!! 未来の魔帝界を守るために!!」


 ザイリュウは殺意の笑顔をニヤつかせて鬼棒を取り出して、フルスイングする。

鬼棒をスッと手で添えて止める。

ザイリュウはオモイっきり力を出すがビクともしないほどの力で止められていた。


「(なんて力だ! こんなガキのどこに力が!?)」


「ザイリュウと言ったかな?」


「ヌゥ!?」


「俺はいずれ王になる。その時は俺を支えてくれよな。それまで腕を磨いておけ」


 アルロムスは瞬間移動でザイリュウの真後ろに移動して頭にコッツンと素早く3回軽くこづいて気絶させた。

周りの者達はあまりにも力の差を知り逃げ出そうとしたがアルロムスそれらを威圧で止める。


「彼を連れていけ、君たちも何れ俺の下に着くなら地良き心を持て!」


 そう言ってアルロムスは城へと歩き出す。



 ●●●



 アルカスムはクキチの研究室に来ていた。

大きな機械の前に二人は立っていた。何万ボルトも流れているであろう感じでビリッとバシッとなる機械。


「使い方は?」


「手を置ける場所が有るのでそこに置くだけです。体に少しビリッとする程度で終わります」


「そうすれば、冒険者達の世界へと行けるのだな」


「はい、奴らもあなたの存在を知ればもうこの世界へと足を踏み入れないでしょう。これは別の次元へと移動できる力を得る装置です!!」


「ウム。これが有れば、我々の世界も大きく前進し、新たな時代へと迎えいれられるであろう。そもそも彼らがなぜ、この世界を知りいつでもどこでも入ったり出たりできるようになったのか、誰がそんなことをしたのか。それ自体が誰の手によって生み出されたのか、大変興味がある。もっともこの力じたい私はあまり納t」


「お話が長いのでスイッチ入れますね、王様!! はい、ポチりとなあ!!」


 バンッと電気音が一回鳴って機械のに流れるエネルギーがアルカスムに流れる。

痛みも痒みも違和感もないのが不思議で置いてあった手を離して眺める。


「で発動の仕方は?」


「簡単です。扉を開ける感覚で、窓を開く感じで、暖簾をくぐる様にする気持ちで使うだけです」


「そうか」


 アルカスムは手前にかざして念じる。すると空間が揺らめき縦一文字に射線上が出来てカーテンの様にはためく。

アルカスムは恐る恐るカーテンをめくるとそこは地上界が広がっていた。


「自然現象だった物が己の意思で出せるとは…素晴らしい。これを他の者にも頼む」


「わかりましたが、こちらは一人に渡すたびに修理が必要で」


「どれぐらいかかる?」


「それはちょっと~」


「まあいい、急げ」


 アルカスムはその場を離れたあと、もう一度、地上界の扉を開く。

扉のドアを開けて中を潜る。何度か見たことがある世界を全身に感じる。

日差しのあたたかさ、自然と良き空気に心を掴まれたアルカスムはいろんな可能性を感じ取った。


「この世界の者たちとの交流を考えよう」


 そう言って元の世界に戻る。



 ●●●



 城の庭で兵士達にボコボコにされたリヴァナラが吊るされていた。

頭から血を流し、歯も欠け、痣だらけの体となって黙って縛られ浮いて吊るされている。


「ずいぶんやられたな」


「誰だ?」


「俺はアルロムス」


「魔帝王のガキか」


「君の方が小さいと思うけど」


「何のようだ?」


「君は強いそうじゃないか。助けてあげるから俺の下に付かないかい?」


「お前、バカだろう」


「?」


「そうだな、助けてくれるなら考えてやってもいい」


「フッ」


 アルカスムは縛られている縄を解きリヴァナラを降ろしたと同時に逃げ出して行ってしまった。


「まあいいか。恩は売った」


 その場から離れたリヴァナラは必死に走った。

城が小さくなることろまで走り続けて息が切れるまで走り続けて倒れ込む。

ぜぇー、ぜぇーとしなが呼吸を整えているリヴァナラの所にザイリュウが現れた。


「ほ~う。お前が最近、噂になってる危ない子供だな。俺が鍛えてやるよ」


「話を通じそうではないな。 (もう歩けねぇ~)」


 ザイリュウは動けないリヴァナラを担いでどこかへと連れて行った。



 ●●●



 魔帝界にある沼地の大穴と言われる場所の下にある監獄の中で牢獄に入っている者達は次々と泣き騒ぐ、怯え叫ぶ、口を閉じただ縮こまる。


「奴を出せ!!」


「一緒の監獄に入れさせるな!」


「ムリだ!! 出してくれ!!」


 他の者と同じ状態の檻に入り寝っ転がり退屈そうな表情で汚い天井を見つめていた。


「退屈だぞう」


 そんな彼の元にアルカスムの側近のグンギュウカが檻の前に立つ。


「さて、短縮で話す。魔帝王に付け、()()()()


「前にも話ぞい、断るぞうと」


「君も知っている通り、魔帝王の反乱を起こそうとしている者の存在を」


「自分には関係ないぞい」


「どうしたら、共に手を取れる?」


「自分と平等の力を持つなら考えるぞう」


「それなら話は早い。 全戦する!!」


 二人は向き合い戦闘が始まった。



 ●●●



 魔帝界のどこかの場所ー。

古びた城の中で一人寂しく。自作の紅茶を飲むデラーズがいた。


「モンスターの血と魔帝界の血。それぞれが混じり合う事で生まれた異種。それがヴァンパイア。さて実験を始めようか」


 手術台に縛られる冒険者は口に布を加えさせられ声も出せなかった。


「安心しろ、君の命はこの世の未来の為に繋がる。心置きなく眠れ」

 

 デラーズは手術ナイフを使って冒険者の体に刺した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ