第160章 動き出す思惑
50年以上前ー。
シンノスケが幼少期の頃。
大人しくあまり喋らない人物だった。母親は病弱でほとんどベッドから出ない人物。
父親は浮気性で家には帰ってこないで帰ってくるときは他の女性に振られたときである。
フラフラしている父親をそれでも愛していた母親。
「シンノスケ、人を恨んではいけません。心を広くしていろんな人の目線に立つのです。それでも…。そでれも…、許せないなら相手がいた時は、それが大事な人のためなら……遠慮なくやりなさい」
母親は、その後病気が悪化して亡くなってしまった。
その時、悪天候や教会の人々が魔物に襲われたことで治す者が居なかったことなどで助けられなかった。
シンノスケの師匠のキコリ・クゥンと出会うまで一人でただ一人で人間の仕組みや病気、毒、などを調べていた。誰でも治せる人になれるように。
●●●
現在ー。
シンノスケは魔帝王のメイドたちに掛けられた呪いの分析が終わった。
一緒にいるヒジェルガは見守っていた。
「よかった、僕でも解けるやつです。数が多いんで時間は掛かりますが」
「どれぐらいだい掛かる?」
「さあー、呪いの仕組みが人それぞれ微妙に違いがありまして」
「わかった、だが早く直してくれ」
「なぜ、この世界の者でもない貴方が?」
「俺はコイツの面倒になった。そしてこいつらが大切だと思っている奴らがこいつ等の所為でお前の仲間が危険にあっている。お前達がここにいるって事は天空界は救われたんだよな。ならお前達は俺の恩人だ。俺は恩は返す男だ。今の状況で早いのが人質であるこいつ等を助ける事だ」
「はい、ですが呪いを解く間は僕は隙だらけなので」
「ああ、任せろ俺が……。!!」
ヒジェルガは殺気を感じ振り向く。
そこにはリラックスして胡坐をかいて男が座ってた。
「俺りゃ~トータル。魔帝王の側近だあ!!」
「そ、側近?」
「お前達は勇者の仲間でいいのか?」
ヒジェルガはシンノスケの方に目線を向ける。
「僕が勇者・リリネッドの仲間で武道僧のシンノスケです」
「そうか、じゃあ~そこのお前は関係ないのだな?」
「ん?」
トータルはヒジェルガの方に指を差す。
その瞬間ヒジェルガに大量の魔力とトータルがのエネルギーが注がれた。
大きな声を上げて頭を抑えるヒジェルガ。
「何をしてるんですか!!」
「俺りゃ~はただ力を注いだだけさね」
ヒジェルガは何かに耐えている表情を見せながら歯を食いしばり膝を付く。
「シンノスケ、俺は大丈夫だ。お前はメイドたちをどうにかしろ!」
ヒジェルガは刀を抜いてトータルに刃を向ける。
動じないというか問題ないというような感じで観ていた。
「んめぇてじゃ~ねぇーぞ!!」
苦しそうなヒジェルガは自分の型を崩すことなく刀を振るった。
トータルは動くことはないままその刀を受けた。
刃は肩を貫通することなく止まった。
「良い腕だ。お前の本気が見たい」
トータルはヒジェルガに再び魔力を渡した。
ヒジェルガはどんどん体が動かなくなりそして、完全に自身の意思で動けなくなった。
「(どうなっている?)」
「ガハハッハ、キツいだろう? お前は魔力を奪って俺りゃ~の魔力にすり替えた。俺りゃ~の魔力を持つ者は俺の操り人形となる」
「全く、ワンパターンですね。人の事はあまり得ないですがヒジェルガさん。貴方、何回目ですか? もう少し気を付けたらどうですか」
「(るっせい!!)」
ヒジェルガがイラッとしているのを感じ取っているのわかって少しだけ意地悪をするシンノスケ。
トータルはヒジェルガを操ってシンノスケと戦わせる。
シンノスケはメイドたちに安全な場所へと行かせたあと、腕を硬化させて爪を立てて、ヒジェルガの刀を止める。
「(口も動かせねぇ~!!)」
「面倒なことを」
シンノスケはトータルに目線を向ける。
「安心しろ召使いには手を出さないから頑張って戦え!」
ヒジェルガは止められている刀に魔力を込めて光を地面に放ち地盤を崩す。
二人は下の階に落ちて行くがヒジェルガはシンノスケを刀を野球のバッドの様に構えて振る。
投げられた窓ガラスにぶち当たりそのまま近くの館の窓を挟んで部屋に入る。
シンノスケがその部屋にたどり着くと、ナギがロヤアマーン 、アウラと交戦していた。
「おぉお~、シンノスケ!! 手を貸してくれ!!」
「ナギ? すみません、今は難s……。いや、片手間であればやりますよ」
シンノスケはナギと背中合わせになり話をする。
「説明を省いて、アウラは裏切者です。メイドの呪いを解きたいです。側近がヒジェルガさんを操り今現在こちらに向かって来ています」
「なるほど、だいたい理解したんじゃ! つ・ま・り」
ナギは刀の力で分身体を作り出してそれをアウラに向かわせた。
アウラは戸惑いながらも対応してその場を話させられていった。
「とりあえず、さっさと終わりそうなところから終わらせようじゃ」
「そ~うまくはいかないですよ」
「そうじゃな」
ヒジェルガ、ロヤアマーンが2人が向かって行く。
「パワー系と剣士、トレードするぞシンノスケ」
「たまにパワー系と戦ってくださいよ、クロウもそうですけど」
「ええじゃないか、あっちの方が楽じゃぞ」
「毎回、そう言って僕に任せますよね」
「二ーシシィ!」
「フッ…」
二人はくるっと回って向かう相手を変えた。
●●●
大量の魔物を瞬時に倒したクロウは地面に座って足を延ばすリリネッド。
「クロウ、ありがとう」
「ここは魔帝界だぞ、気を引き締めろ!」
「わかってるよ~」
「ハァ~~~。勇者、今からアラシュの場所に連れていく。うんで、ちゃっちゃと済ませようぜい」
「クロウ、なんか焦ってない?」
「ああ? 違うはボケがあ!! こんな息苦しい場所から出たいだけだ」
「そっか…。わかった、連れて行って」
リリネッドは立ち合がって両手を前に出す。
そのポーズにクロウは戸惑う。真顔でキョトンとして首を傾げる。
少し迷いながらもクロウはリリネッドの腰に腕を伸ばす。
リリネッドはクロウの体に密着してギュッと抱きしめ、ドキドキしながらクロウは移動魔法を使った。
一瞬でアラシュの元へたどり着く二人は驚く。
ルギアラ、オルガ、リヴァナラ、ヴォンズ、そしてデラーズが倒れていた。
「クロウ、争っていたんだよね」
「そのはずだ。 (ナギはどこかにいどうしたのか? 少し遠い場所に気配を感じるが、シンノスケも一緒だな) リリネッド」
「はい?」
「行け、サポートは任せろ」
「あ~~…うん、わかった」
リリネッドは背負う剣に手を伸ばして掴むがすぐに手を離した。
圧力をガンガン剥き出しオーラを放つアラシュ。そんなもの気にしないで近づくリリネッド。
「これが勇者なんだな、兄が恐れるわけだ」
「話をしに来ました」
「話? だと」
アラシュはクロウに方に目線を向ける。
クロウは足を組み杖を取り出しながら突っ立っていた。
クロウを警戒しながらアラシュは、リリネッドと向き合うことにした。
「なんの話をするんだ? 何を聞きたい」
「この世界……いや、勇者の話を聞きたいです」
「勇者だと?」
「昔のというか前の勇者の話。なんであなた方と勇者に何が有ったのか聞きたいんです」
「俺は勇者に何かされたことはない。俺の兄がされたんだ。だがそうだな」
アラシュは自身とリリネッドのみの領域を周囲に作った。
クロウが動こうとしたがリリネッドが無言で腕を伸ばして止める。
「私は話を聞きに来たんだよ」
「さて、じゃ~何から話をしようか」
アラシュはエネルギーで作り上げた玉座に座り、リリネッドを肘掛チェアに座せ二人の前にテーブルが置かた。
「シェフ!」
料理長・クゥンがワゴンを押してその領域の中に入って来た。
クゥンは紅茶を二人に差し出し終えて、その領域から出て行く。
「さあ、待たせた。まずはそうだな、兄の話しから始めようかな?」
「うん、でもわかりやすく、そして短めで。難しいの苦手なので」
「ほ、本当に話を聞きたいのか?」
「うん!!」
アラシュは変な態度のリリネッドに戸惑いながらもとりあえず話を始める事にした。
長い様で短い過去の話。
魔帝界の過去の話の物語をー。




