第149章 面影
リリネッド達は数日間だけジョセフの手伝いを行った。
墓地の草むしりや墓の清掃や、小屋の掃除をした。
勇者一行はようやく旅を再出発するたび小屋の中で準備をし始めていた。
「ジョセフさんは、ゾンビを操れるんですか」
「儂は霊使いの上級職のネクロマンサーでね」
「ねぶくろかんさー?」
「ネクロマンサーですよ、リリネッド。死者の魂を呼び出したり対話したりできる役職ですよ」
「僧侶とは違うの?」
「う~~~ん、説明が長くなるので簡単に言えば、傷を治す者が僧侶で、傷を止める者がネクロマンサーかな?」
「うん、もっとわからなくなった」
話している所にクロウが冒険の準備を終える。
「リリネッド、お前はそんなことを気にするな! お前の役割は魔帝王をどうにかすることだ。それだけ考えてればいい」
「うん」
クロウが先に小屋の外で出た時、もうすでにナギが外で逆立ちをしながら運動して待っていた。
「お主が持つ勇者像をリリネッドに塗り固めようとしている所が前々から気持ちが悪いと思っていたよ」
「何が言いたい?」
「リリネッドは、お前さんが思うようにいくものではないぞ。まあ~わかっているとは思うがな」
「ハァ~、るっせいよい」
目を細めながら杖を取り出し、その杖でナギを転ばせる。
数分後、勇者一行は小屋から出て行き、歩き出す。
皆が真っ直ぐ前を見る。ジョセフは4人の背中を眺めているとリリネッドが振り向き、こちらに走り出して戻っきた。
「ど、どうした」
「これ言っておくの忘れてました。いろいろありがとうございました。私なりにいろいろ考えたけど、やっぱり駄目でした」
「な、何がだい?」
「オルガの事」
「あ、ああ」
「敵になるなら私は戦わないといけなくなります。勇者だから。でももし戦う意外のチャンス?があった、オルガを救いたいです……救いたい? うん?」
リリネッドは自分が吐いた言葉に困惑する中でジョセフは笑い出して肩を叩く。
「ありがとう。でもうちの孫は強いよ。多分」
「うっえぇ! まあ~どうにかします。それじゃ~!」
リリネッドは仲間の元に戻っていく中で一度だけ振り向きながら手を降った。
その瞬間だけ娘のクテシビアと重なりジョセフはまた自然と涙が流れた。
「まただ。歳を取ると本当に涙もろくなる。全然似ていない筈なのに……。オルガを任せたよ、勇者」
●●●
勇者一行が歩き始めて数時間の間に魔物に襲われ続けられていた。
「そりゃ~そうじゃよなあ~。ここは魔帝界じゃもんなあ~」
「まあ~毒性のある魔物はある程度していたおかげで何とか対応はできますが」
「マジでシンノスケが居なかったらこのパーティー終わってるなってなんども思うぜい」
魔物の中でも巨大な魔物のアナゴの様な襲い掛かる。
4人が構えているとアナゴの様な魔物の口の中に人影が見えた。
「クロウ!」
「わ~ってる!!」
ナギとシンノスケが周りの雑魚魔物を倒していき、クロウは中級魔法の魔術をアナゴの体に撃ち込む。
アナゴの様な魔物は首だけとなり倒され残された人影だけが放り込まれた。
クロウはリリネッドを杖の先端に鞭の糸作り出して結び、そのまま回転させて人影の場所に投げ飛ばす。
リリネッドは人影の者を掴んでそのまま落下していく。
下にはナギが剣の大技で爆風で飛び跳ね、剣の刃にシンノスケが乗り、ナギが吹き飛ばす。
その勢いでシンノスケが大ジャンプしてリリネッドと人影を掴みそのまま真下に着地する。
と同時に回りにいる魔物を撃破する、クロウとナギ。
落ち着いたところで助けた人と話す一行。
「ありがとうございます、俺、ニッカ―ユと申します。俺っ子ですけど女っス」
「「「「あ~うん。そう」」」」
「実は久しぶりにここから見える、あの街に向かっていたんです」
「じゃ~護衛しようか?」
何も考えていなリリネッドの言葉に3人はいつもの奴だと言わんばかりな表情を見せる。
「本当か!? じゃ~頼む!!って…アンタ達は?」
「私はゆうんs?」
リリネッドが自己紹介をする口をふさぐるクロウ。
「ただの探検家だ。いるだろう? 魔帝界にも普通。在り来たりだろう?」
「(ジョゼフさんに魔帝界にも冒険者がいるって話を聞いていてよかったですね)」
「(ああ、あの数日間は無駄ではなかったな)」
クロウとシンノスケがヒソヒソと話している中、リリネッドとニッカ―ユという女性は街の方へとすでに歩き始めていた。
「でね、俺は10年前にあの街に住んでいたてなあ」
「うん、さっき聞いた」
「そこで親友の男の子が居てなあー。そいつさあー、俺の事、男だって勘違いしててさあー」
「あらら」
「だから驚かしてやろうって思って」
「なんであの街から離れたの?」
「親の事情でさあー。俺が女だとわかったら絶対に驚くし、ビビると思うんだ」
「そ、そうかもね」
リリネッドはどんな反応していいのかわからなくて適当に合わせた。
そんな会話を見て3人はリリネッドを成長したなぁーと思った。
5人は街に着き、ニッカ―ユの親友の男の家に向かう。
家のノックを数回叩いたあと中の人が出てきた。
「はい?」
「チッタ―!! 俺の事分かるか?」
「えぇ!? だ、誰?」
「やっぱーわかんねぇ~かあ!! やったぜい」
「(なんだ、このスタイルのいい女性は)」
「俺だよ、俺、親友!」
「親友? 俺の親友はたった一人だし。君のような女性ではないよ。僕の親友はよくからかって来て、驚かして着たり、よく怪我したり汚れたりしていた、名前はニッk……!!」
「そう、その親友が俺だよ。ニッカ―ユだよ。」
「ええ!! き、君があのニッカ―ユなのかあ!? だって全然」
驚くチッタ―に抱き着くニッカ―ユ。
顔を真っ赤になるチッターに思惑通りと思うニッカ―ユ。
とそこに家の奥から女性が出て来た。
「どうしたの?」
「ああ、ナミーミ」
「え、誰?」
「紹介するよ、ニッカ―ユ。こちら俺の彼女のナミーミ」
「ナミーミです」
ナミーミはニッカ―ユとは真逆の清楚系の女性である。
ニッカ―ユは引きつった表情となり、勇者一行は黙ってその場を去っていった。
●●●
ニッカ―ユと離れて、勇者一行は街をぶらぶらしていた。
リリネッドは最後のチョココロネを食べて椅子に座っていた。
その横に買い物を終えたクロウが座る。
「私達の世界とかわらない。普通の街だね」
「そうだな」
「クロウは来たことがあるんだよね?」
「……ノーコメント」
「ふーん」
二人の沈黙が少し続いた後、クロウが口を開く。
「そう言えば、旧勇者パーティーの仲間と会ったんだよな」
「うん、確かあ~ジミニ―さん?だっけ」
「いろいろお世話になった相手の名前を覚えてねぇ~のか?」
「えへへ」
「まったく……」
「それがどうしたの?」
「仲間の事聞いたか? 勇者はこう言った奴だったとか」
「う~~ん、よく覚えてない」
「マジでお前は……。」
「あ、でも」
「ううん?」
「ジミニ―さん、たまに剣に話しを掛けていたよ」
リリネッドは背負う剣に目線を向ける。
「へ~、それはそれは」
と二人が話していると見たことがない女性が話しかけて来た。
「アナタ、勇者ですよね?」
「え?」
「私、記者をやってます。ヒロコです。よろしくです」
ヒロコと名乗る者は満面の笑みを浮かばせる。
●●●
魔帝城にて。
長テーブルを中心に置かれた部屋。
奥の席にアラシュが座り、テーブルの左右には5席が置かれていた。
その部屋に先に入って来たんはvだった。
「あれれ、珍しいねぇ~。私が最初なんて」
その数秒後にリヴァナラ、オルガ、ルギアラ、デラーズ、ロヤアマーンが部屋に入って来た。
「なんだ? クキチはいないのか?」
「てめぇーーは喋るなああ!! キャラ被りなんだよおお」
「お前らうるさいぞ」
「ルギアラ、お前も私と被る。少し黙れ」
「僕は被ってないからいいよ~~ねぇ~~」
クキチ、ビダルも入ってきて、最後に魔帝王の側近のトータルが入って来た。
「なんだあー、お前ら死相が酷いなあ」
野太くそしてどこまでも届きそうな声がその部屋を響かせた。




