第147章 ようこそ! 心苦しい魔帝界へ
これまでの勇者・リリネッドの冒険はー。
事故で勇者の剣を抜いた侍女は兵士の男と旅を始めた。
旅の中で仲間となった、ナギ、シンノスケを入れた勇者パーティーは、数々の冒険をしていった?
天空界の危機を救った?勇者だったが同じく利害が一致し手を組んでいた魔帝界の幹部のルギアラ、オルガがリリネッドを魔帝界へと引きずられて行ってしまいパーティーの3人もそれに追うように魔帝界の世界へと向かったのだった。
景色は悪く、空気は重い、周りはどよみ、それでもテラスで朝のルーティンかの様にコーヒーを飲む、クロウ、ナギ、シンノスケ。
「何の時間だったんだ」
「知らぬ」
「驚きましたね」
3人の元に案内人・ポコが現れる。
「申し訳ございません、手荒な歓迎してしまって、お詫びのつもりなのですけど」
「問題ないですよ、僕達は快適です」
「景色が良ければいい気分なのじゃがなあ~」
「まあ~、兎に角、こっちもいろいろ、暴れたから許してやるよ。ねぇ、勇者様」
” ギロチン ” に捕まっている勇者・リリネッドは何とも言えない表情をしていた。
その近くに料理長・クゥンが近づき、乾燥で少なくなったコップに水を灌ぐ。
「何か、ご注文は?」
「とりあえず、これ(ギロチン)キャンセルで」
なぜ、こうなってしまったのかかという事を説明を省きたいが、仕方がなく説明しよう。
●●●
経緯は天空界のゴタゴタが終わった直後の事、リリネッドの後ろに魔帝界へと繋がる空間が開いた。
オルガ、ルギアラがリリネッドを掴んでそのまま魔帝界へと引きずりだしたのだ。
空間が閉じる前のクロウ、ナギ、シンノスケも飛び込んだ瞬間、そこは空中で空の上だった。
クロウの目に入ったのは泡の様に消えていくオルガとルギアラだった。
ムッとして体を固めるリリネッドが落下していく。ナギは笑いながら体を広げ、シンノスケはクロウと目を合わせる。
「クロウ! どうしますか!!」
「ああ? ナギもお前も魔力が拒否型の体だろうが!! ナギは助けられるとして、お前はアンデッドの体になれば…」
「一つ言っておきますが、僕の体はアンデッドの再生はもうありません。自己再生の魔術を体得しただけです。それに戦いのあとですよ、魔力ものこっていません」
「ふざけんな!」
「ハハハ」
「ギャハッハアハハハ!!!!」
「笑うな!! 俺だってお前達を助けられるほどの魔力はない!!」
クロウがワーワー言ったあと、リリネッドの方を見ると、ガン見していた。
何を訴えるような表情をでずっーーーーとジト目で見て来ていた。
ただ、クロウも長年の経験でわかっているのだ。あの顔はほぼ何も考えていない顔だと。
そして、いや、多分、どうにかなるとも思っている顔なのだと。そう思うクロウは一息して、どんどん近づく地面に焦りながら、最善の策を考える。
「中級魔法もマズイんだよなあ~……。ナギ!! お前魔力どれだけのこってんだあ?」
「ギャハッハハッーーーー!!!!」
「ナーーーーギさーーーん!!?」
「魔力ならもう完全回復してるのじゃ!!」
「ならお前がどうにかしろ」
クロウは落ち着きながらそう言ってナギに近づき体に掴む。
「シンノスケ!! ナギに掴め!」
「はい」
シンノスケもナギに近づき体に掴む。
「おいおい、モテキかあ?」
「殴るぞ、おっさん」
「シシッイ」
クロウは鎖の魔法で先に落下しているリリネッドを釣り上げて、背中に背負う。
皆がナギの背の後ろで掴んだ。ナギは地面に近づくギリギリのところで刀を向いて大技を地面に放ち、衝撃をぶつけ合わせた。
四人は爆風で吹き飛び、なんとか安全に地面と再会した。
「よし、何とかなった」
何もしていないリリネッドが当たり前の様に軽々しくその口で言ったあと、グーでその頭を殴ったクロウ。
「お前、マジでふざけるな」
「ふざけてない」
「いいや、何度目だ。おい!」
「知らない」
「知らないじゃーねぇーよ」
そんないつもの光景にシンノスケは懐かしく感じていた。
「こんな感じでしたね。我々の冒険は」
「そうじゃな」
4人は和気藹々した。あと、とりあえず状況整理をすることになった。
「ここどこ?」
「ここは魔帝界だ。多分」
「なんで、そんなことが分かるのじゃ!」
「来たことがあるからだよ」
「なぜ、来たことから有るのですか? まさか、クロウは」
「違う、違う、魔帝界の出身とかそんな伏線とか張ってないから」
「私も来たことあるよ」
「何じゃと!!」
「クロウが一度だけこの世界に飛ばした」
「何て悪魔のようなことを」
「ああ、勇者様が泣き叫んでたな」
「泣き叫んではないよ」
「スッにもどるなよ」
「で、どうしますか? 魔帝界ってことは王がいるってことですよね。今の僕達で倒せますか?」
「ワシはできるぞ」
「俺達の目的はあくま、魔帝王の支配を止める事。このバカがそれを望んでる」
「その方がいいよ」
「リリネッドがそれを望むのであれば僕はそれをさせますよ」
「ワシもじゃあ!! お主の為ならどんなこともやるぞい」
3人がリリネッドを見て、少し笑みがこぼれた。
「よし、じゃ~、クロウ何をすればいい」
「だろうな、とりあえず、回復したい。休めるところと食事ができる場所が欲しいな」
近くにあった湖から魔物が現れ、4人が数秒無言で観てすぐに走りだす。
●●●
魔帝城にて。
玉座に偉そうに足を組み座る王の血族者。
魔帝王・アルロムスの弟のアラシュがふてぶてしく居た。
その前に黄色のスーツを着てアイマスクを付けてい寝ている女に声を掛ける。
「おい、いい加減に起きろ」
「ムネムネ」
「ヴォワゴレレ!!」
「ダメだよ~、本は読む物。カステラに挟んだら萌えちゃうよ~」
「どんな夢を見ているんだ?」
ヴォワゴレレはニョロリと起き上がり、アラシュの方を見た。
圧倒的なオーラを纏い鋭い目で見て来た。
「ちょっ、アラシュさん、ダメですよ~、皆が見ていますよ!!」
「何もしてない」
「でもアラシュさん、望むならこのすべすべの体を」
「寝ぼけているのか?」
「ムッ?」
ヴォワゴレレはふざけるのを辞めて、また布団に猫の様に寝転ぶ。
「なんですか?」
「よく玉座の前で布団まで置いて寝れるものだな。まあいい、幹部はどうした?」
「幹部? ああ、知らなあ~~いい」
アラシュはヴォワゴレレのふざけた態度に遂に怒りだしてプレッシャー感じさせるオーラを周りに纏う。
「いい加減に我を舐めるのはやめろ。消されたいのか!!」
ヴォワゴレレはふざけている表情からマジな顔になる。
「ふざけているのは貴方ですよ、アラシュさん」
「なんだと!?」
「私達、幹部は貴方に付いている訳ではありません。私達はアルロムス王に付いている幹部です。貴方の命令を聞く理由はない。それに、あまり私にそんな口を聞くな……」
ヴォワゴレレは起き上がり、アラシュよりも大きなプレッシャーを纏う。
城の壁や天井が少し揺れ、アラシュは唾を飲み込む。
「もういい、わかった」
ヴォワゴレレは纏うのを辞めて、笑顔を見せる。
そこに棒付きキャンディーを加えながらメイド服を着たビダル、現れた。
「なんだ、出来の悪い奴の教育中かあ?」
「やあー、ビダルちゃん。実験は順調かい?」
「じゃね~の、気持ちの悪い笑い声を出していたから」
「でも、まさか……。倒された幹部を復活させるとか、頭狂ってるよなあの、クキチって奴」
●●●
場所は戻り、リリネッド達は沢山の墓のある近くの小屋で一休みしていた。
「それにしてもここ空気悪いね」
「魔帝界だと普通は生きていけないのに……お前達はやっぱオカシいぞ?」
「その言葉はクロウにも返しますよ」
どんよりした空、少しだけ炊き込む霧、空気を吸うだけで重くなる。
そんな空間で4人は当たり前の様、過ごす。
小屋のキッチンでシンノスケは料理をはじめ、ナギは素振りをはじめ、クロウは昼寝して、リリネッドはぼ~としていた。
とそんな時、小屋の壁をぶち破り中年の男性が入って来た。
「誰だあ~儂の小屋でくつろいでいる奴は!!!」
その音で起き上がるクロウ。ナギやリリネッドは驚くことなく普通に見ていた。シンノスケは火を止めて手を洗う。
「誰?」
「何で儂の問いに問いで返すんだ!!」
「ワシが被ってる」
「いまはそこじゃないぞナギ。そっちから名乗れよ、オッサン」
「儂はこの墓の管理をしているジョセフという者だ、お前達!?」
「僕はシンノスケです。武道僧です」
「ワシはナギじゃ!! 剣士じゃあ!!」
「一応、魔法使いやっている。クロウだ」
「リリネッド、勇者です」
「そうか勇者か……。勇者!!」
「はいそうです」
リリネッドはジト目の無表情でピースサインを出す
魔帝界篇が始まりました。
賢者の話は一旦、忘れてください。あんなもん箸休めです。
え? 賢者の方の話が良いって!?
またいずれ書きますよ……。多分。
では、次の話までお待ちください。
そしてここまで読んでくれてありがとうございます。
これからも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします!!




