第五十二話最終目的地
「やっぱり、俺が必要か?」
「ああ、お前ははっきり言って俺より強い」
佐鹿は食い気味で俺に行った。でももう喧嘩はしたくないのが本音だ。こんな生活を続けるんだろう?最後に何に行く着く?
「最後にどうなりたいんだ?お前たちは」
俺が心で思っていたことはいつの間にか口から出ていた。
「……ごめんなこんなことに付き合わせちまって」
すると佐鹿の口から謝罪の言葉が漏れ出た
「本当は俺だけでするつもりだったのにな…でもここまで来たらもう引き下がれない気がするんだ」
自分の感情は薄々分かっていた。それは虚無感だ
「その後お前には何が残るんだ?」
「え…」
佐鹿の境遇も、詩音がアイツらのせいで辛い思いをしたのももちろんわかっている。だが組織ごと潰して何が残るのか…それが俺には分からなかったその後俺たちは電話越しに数分間無言のままだった。
「…今回だけだ」
だが俺も目的はハッキリしているし、戦力として必要とされているの事実だ
「…ごめん」
俺は結局、あの血なまぐさい戦いに参加することになった。
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「悠仁…なんだそれ?」
天道は義足に今までにないほど武器を取り付けていた。
「ん?クボタンとナイフ」
「凄いなお前……」
珍しく天道にドン引きしている真崎にポッケから取り出したものを渡す。
「何これ?」
それは今まで吸ったことのないタバコだった。
「吸う?」
その煙草を開封しまじまじ見つめる、そして煙草に火をつけ吹かした。
「何か…紅茶っぽい?」
「いつもはローライト吸っているだろ?ピスはあんまり吸ったことないでしょ」
「ああ、別の煙草も吸ってみるもんだな」
そう発したあと煙草をもう一吸いし、天道に尋ねる
「俺らこの年で煙草も酒もやってるし、変な事業もやって喧嘩三昧……クズだよな…」
今まで歩いていた天道が立ち止まった。
「でも、人への迷惑は最低限だろ?」
天道に言われた真崎は何かハッと気づく。
「そうか、ヨシッ行くか」
真崎は煙草を捨てそれを踏みにじった。
(今は付き合うけど、俺は同じ道には行けないな)
そして二人は誰もいないビリヤード場で集会を始める。
「ここでいいのかよ…」
「誰もいないからね、店の人にも許可取ったし」
ウルフガングの面々が集まり、天道と真崎が先頭に立つ
「いいかぁ!俺らは全力でBIRDを潰す、その際いくつもの怪我人…最悪死人も出るかもしれない!だが責任はすべて俺が取る、だからここからの戦いでついて行けない者はここで抜けてもらっても構わない。」
天道の覚悟は十分に伝わってくる、それも真崎は感じ取っていた。この状況から数分の硬直状態が続いたものの、誰もこの場を去るものはいなかった。
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一方、こんな状況でも能面一家はバーで呑気に飲んでいた。
「あ~マスター、焼酎はないのか?」
「村雨さん…ここはバーですよ…」
すると紀村がバーの扉を開けた。
「紀村か…後ろの奴は誰だ」
後ろにいた見覚えのない人物を能面一家の幹部、寺田が追及する。
「お前は確か…」
その男は髪を手でかき上げた。
「元光源クルーリーダーの柘植です」
そして柘植は頭を下げた。
「俺も!能面一家に協力させてください!」




