第四十六話「again]
年月が流れて5年後。
カフェFreeの店の窓に。
『ヴァイオリニスト。相川 望海。祝CD発売!
近日 演奏会!
伴奏者 未定
学生時代ここで演奏をしていた。相川さんが帰って来る!
完全予約制。40人。予約は、お早めに!!』
っという張り紙がしてあった。
「行ってきます」
22歳になった綾音は、ピアノのコンクールに出来るだけ出場をし成績を残し今は、音大に進んだ。小町はというと、高校では、メキメキと力をつけて体育系の大学に進みながら、国内のテニスの大会に出て国内のランキングでは、学生ながら20位とどんどん強くなり今度出る大会で上位の結果を出せば10位台に入る。望海は、高校を卒業した後、海外のコンクールに出るほどになり程なくしてプロのヴァイオリニストになった。3人で誓い合ったあの日から一番最初にプロになったのは、望海だった。
音大に進んだ綾音は、最近将来のことでプロのピアニストになるほかにもう一つ夢が出来た。それは、ピアノ教室を開くことだ。小さい子にピアノを教えてみたいと、思い始めている。
「フゥ~。今日の練習は、このくらいでいいかな」
大学のテニスコートを一面借りてサーブの練習をしていた小町。散乱したボールを片付けていると。
「小町先輩!サインしてください」
学校内で小町を知らない人はいない。特にテニスに所属している人は、こうして小町に会いに来ては、有名人のごとくサインをせがむ。
「は~い。ちょっと待ってて」
海外のコンクールを終えた望海は、今度カフェで演奏するため前に蒼を偶然会った川沿いでヴァイオリンの練習をしに来ていた。一時期望海は、今度カフェで演奏するのは、蒼が帰って来てからに決めていたが、CDの発売を記念してどうして演奏してほしいとマスターの要望があり、迷いながらも受けることにしたのだ。
「さて、どんな曲やろうかな……やっぱりCDに収録してるのがいいかな。それとも別か」
考えていた時。
「あの。失礼。ヴァイオリニストの相川望海さんですか?」
声をかけられ振り返る望海。
「あ、はい。そうですけど……」




