↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
30/47

第三十話「年頃」


リビングに移動して蒼と綾音は、向かい合って座り事情を説明した。

「相川さんがヴァイオリンね。かなり意外。いつも元気だから音楽とか似合わないけど上手いの?」

「かなり上手いよ」

「蒼が言うなら上手いんだろうけど……もしお父さんがいいって言ったらどうする?」

「どうするも何も相川さんもこれから一緒に演奏して行くんだろ?いいんじゃない?」

「……蒼ね。分かってる?蒼のことが好きって言ってるんだよ?学校以外にカフェでもずっと隣にいるんだよ。冷静でいられるの?」

そう言われてカフェで望海と一緒に居る自分を思い浮かべる。

「ど、どうだろ。自信がない」

「相川さんにドキドキして演奏途中にミスったりするんじゃない?」

「するかも」

綾音は、溜息を漏らす

「もっと自分の立場を考えなさいよ。相川さんが増えて楽しくなるかもしれないけど、それがのちのち時間と共に居心地が悪くなるかもよ?」

「……」

何も言わずに黙ってしまう。

「蒼?」

「綾音は、どう思う?仮に相川さんが増えたとして」

「う~ん。私は、別に構わない。だけど、蒼と一緒に居たいがためにこんなことしていたら嫌だな」

「そっかぁ」

蒼をじっと見つめ。

「……それに蒼の隣は、私なんだから」

「何か言った?」

「ううん!何でもない!」

両手を振って慌てる。

 そこへ、玄関が開く音が聞こえた。足を音が近づいてきてドアが開く。マスターと望海が入ってきた。

「あ、綾音帰って来てたんだ」

「お父さん。蒼から話聞いた。それで」

「合格だよ。ビックリした。想像以上の腕前だよ」

「あ、ありがとうございます!」

ちょっと照れた望海は、スーっと蒼の隣に立つ。

「これから入山君と演奏するの凄く楽しみ!」

「本当に僕と演奏したいの?」

「決まってるじゃない!私の伴奏者は、入山君だけなんだから!」

「ピアノが出来るんのは、蒼だけじゃないんだよ」

きょとんと今の言葉に疑問に思った様子。

「えっと。綾音もピアノが出来るんだよ!」

慌てて蒼が説明すると望海は、口に手を当てて驚いた表情をする。

「これは、意外。西沢さんもピアノが出来るんだ~」

「蒼じゃなくて私が伴奏してあげようか?」

二人の会話は、学校で話をする時と同じ空間になる。

「それは、無理。私の演奏について来られるのは、入山君にいない」

「やってもいないの私のピアノを拒否するの?」

「やらなくても分かる」

互いに言葉の攻防戦がぶつかり合い、その勢いに蒼とマスターは、リビングの隅っこに追いやられる。

「ね、ねぇ。入山君」

「な、何ですかマスター?」

「年頃の女の子ってこんなに怖いの?」

「さ、さぁ~」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。