fly!
96、ヘリコプターを作る人
その日から2日後。
ギルド全員でスキル入手の日になった。
「楽しみだなぁ」
「…僕も役に立てるように頑張ります」
「そうですね。俺たちは極振りで、それ以外は全然ダメなので」
「もっと強い魔法ないかな」
「LUK1000上昇とかあればいいのに」
「今度はボスモンスターも操ってみたいです」
「何かあればわたしが回復します!」
集合時間5分前。
見事に全員集まった。
雑談をしているうちに、ライムから声がかかる。
「完成したわよ!」
そう。
ライムは手に入れたスキルを駆使して、なんと移動手段を作ってくれたのだ。
しかもそれはヘリコプター。
…ヘリコプター。
「これなら行けそうですね」
「わぁー!ライムさんってヘリコプターも作れるんだ!」
「普通の生産職人はヘリコプターなんて作れないけどな」
「これがスキルの力ですか…」
今日行くのは山岳のダンジョン。
洞窟とかたくさんありそうだし、頂上行ってみたいし。
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
「おー!」
97、庇う
「結構高いところまで来たねー」
ギルドホーム前の広場からヘリコプターを飛び立たせて、30分ほど。
ドアを開けて、サニーがつぶやく。
「ちょっと姉ちゃん、危ない」
一応、敵の出ない安全なところ(街)と、敵の出る、リスクのあるところ(ダンジョン)は繋がっていて、ワープもできるよ、ってこと。
つまり、街からでも、行こうと思えばどこにでも行けるのだ。
「まずは頂上から行きましょう」
操縦はライム。
手先が器用だから、こういうのは出来ちゃうっぽい。
ライムが頂上に着陸させようとして、旋回する。
…しかし。
「きゃっ!?」
ドアが開きっぱなしだった。
サニーの体が傾く。
「サニー!」
わたしは、サニーをヘリコプターに押し戻した。
しかし、わたしの足元は完全に宙。
「ギルマス!」
…多分大丈夫。
死んでも街からリスポーンだし…
まもなく地面にぶつかる時。
通知がなった。
98、フライアウェーイ
『飛翔天駆』
概要 飛べるようになる。
取得条件 10秒以上落ちる。
「『飛翔天駆』!」
随分と雑な説明だったが、今の状況下、とても助かった。
唱えると、背中から純白の翼が生えてこれ以上落ちなくなった。
ゆっくりと、不器用に翼を動かしながら、自分が元いたヘリコプターに向かって飛び始めた。
その頃のヘリコプター内。
「どうしよう、どうしよう…」
「だからドアを閉めてって…」
「…ここから落ちたら助からないわね…」
「とりあえず街に戻ろうぜ。リスポーンしてるだろ」
「ええ、そうね。ルカ、ドアを今度こそ閉めてちょうだい」
「…いや。戻る必要も閉める必要もない…かな」
「え?」
下を覗き込んでいたルカがそう言うと、ヘリコプター内の全員が、下を覗く。
するとそこには。
「ごめん、お待たせー」
翼を生やしてフライアウェイしてるルラがいた。
「は?」
当然これは思考停止物。
「…スキルでも入手したの?」
「うん。『飛翔天駆』ていう、飛べるやつ」
「とりあえず乗ってちょうだい。ドアを閉めるわよ」
「はーい」
99、終わりよければすべてよし
ヘリコプターに乗り込んで『飛翔天駆』を解除する。
「…」
いや、なんですか、なんとも言えないその視線。
わたしはただのプレイヤーです。
「えっと、まずごめんなさい!」
この沈黙を破ったのはサニーだった。
「好奇心でドアを開けて、しかも開けっぱなしにしちゃって…」
「大丈夫大丈夫!これゲームだし、スキルも入手したから!」
そう。
『飛翔天駆』を入手できたのは、実質サニーのおかげ。
「ルラちゃんは甘いわね。で、飛べるスキルっていうのは」
「えーっとね、なんか10秒以上落ちてればいいらしい。今からでもみんな取れるよ?」
と、提案してみんなの方を見る。
…なんでみんな首振ってんのさ。
そんな視線向けないでもろて。
「ルラちゃんは度胸がすごいのね」
「2日前も、49.5%でゾンビになる薬飲んだって聞いたぞ」
「え!?」
「尊敬物だよね、そこまで行ったら」
「終わりよければすべてよし!これがわたしの考え方!」
「その終わりが分かってねえからみんなやんねえんだよ」
「そういうもんかなぁ」
と呟くと、信じられないような目をされた。
…わたしはただのプレイヤーです。
「絶対違う」
100、探索開始
「予定よりかは遅れたけれど、まだ時間はあるわ。事前に決めておいたチームでの探索でいいのよね?」
「うん。みんな覚えてる?」
「もちろんです」
今回は3チームに分かれて探索するとこにした。
Aチームは、わたし、ヨミ、ロナリア。
Bチームは、リデル、ライム、ルカ。
Cチームは、サニー、レイン、ユアト。
連絡を取る時は、チームの筆頭に送ること。
Aチームだったらわたしだね。
「1時間後には帰ってきなさいねー。そうしないと置いてくわよ」
「置いてかれてもワープできるよ」
ルカの正論返し。
「じゃ、いくよー!」
「「はーい!」」
ふふ、元気いいなぁ。
わたしたちは、中腹付近を探索しようと思ってる。
中腹はとても広くて、1時間で探索できんのかレベル。
「ルラさん!ヨミ姉!あっちに横穴があります!」
「おー!」
「入りますか?」
「行こう行こう!」
わたしたちには、ヨミがついてるから、敵は襲ってこない。
安全に探索ができるのだ。
やー、ほんとに便利。
ガチ便利。
save20
ネーム ルラ
レベル 72
職業 ナイト
武器 白雪の剣
頭 流星の髪飾り
服 純白の大天使
靴 羽の靴
アクセサリー 一匹狼 『召喚』
盾 ホワイトパール
STR 120(+80)
VIT 60(+100)
INT 20
MND 30
AGI 65(+45)
DEX 20
LUK 20
スキル
『チャージ』『受け流し』『身躱し』『斬撃波』『武器破壊』『急所狙い』『急所外し』『死神の宣告』『察知』『不意打ち』『峰打ち』『完全炎属性耐性』『炎の化身』『窮地の高揚』『爪痕』『独』『悪魔との契約』『貪食の闇』『確率上昇』『スライムボール』『軟弱化』『アンデット』『ネクロマンサー』『不可視の鎖』『屍』『飛翔天駆』
ネーム ハティー
レベル 65
スキル
『爪痕』『独』『威嚇』『突進』




