73.恐怖の穴底
・・人物紹介・・
楠本健吾 レベル24 火魔法使い 元社畜廃人ゲーマーおじさん
リリィ・ノーブレット レベル31 聖魔法使い 筆頭聖女 勇者PTの聖女の妹
ブライス レベル40+ 宮廷魔導士 火属性魔法使い
アルバート レベル50+ 第二騎士団員 盾防御スキルが優秀
アラン レベル50+ 第二騎士団員 盾防御スキルが優秀
スコット・スタインズ レベル?? 第二・第三騎士団副団長 ケリーの側近 リックの弟
キョウコ レベル?? 宮廷魔導士団序列3位 研究派 引きこもり
スティング レベル90 風魔法使い 筆頭宮廷魔導士 王太子派
ケビン・エーリック レベル??? 第一王子 王太子 第一騎士団長 腹黒
ケリー・エーリック レベル??? 第二王子 第二・第三騎士団長兼務 脳筋
3階からは爬虫類に加えて昆虫系も出現する。
現世と同じようなサイズの昆虫なら大歓迎だったのだが、やはりダンジョンの昆虫はデカかった。
「ひゃああああ!!」
「でっっっっか!!!」
人間の身長より大きなカマキリやダンゴムシ、果てにはセミみたいな虫も襲ってきてリリィはすっかりパニック状態。
健吾はもはや「デカい!」と言う以外何も出来なかった。
スティングはそんな殺意マンマンの昆虫たちを風魔法でサクサクと切り刻んでいく。
副団長スコットはスティングの打ち漏らした昆虫を大剣でぶった斬り、パーティーに全く近づけさせない。
「す、すげえええ・・・」
「もし抜けられても私とアランが盾スキルを持ってますのでしっかりとお守りします。」
「あ、ありがとうございます!」
中級レベルのダンジョンで強そうな魔物の雰囲気に飲まれてしまっていた健吾だが、護衛役のアルバートから頼もしい言葉を掛けてもらい、ようやく自分を取り戻す事が出来た。
「これが高レベル者の戦闘なんですね。」
「全然ついて行けませんわね・・・。」
「まぁ、まだまだ強くなれると言う事よ。」
後ろのキョウコにも励ましてもらいながら進むと、左右の分岐点が見えた。
「あれがそうです。最短ルートが左、遠回りが右の道になります。」
「最短ルートの方は道が壁沿いに50センチほどしかありません。落ちると下にはムカデ型の魔物が多数湧いているのでほぼ誰も通らないですね。」
左へ少し進むと左右の壁に人ひとりがギリギリ歩けるほどの細くなった道が現れた。
そして中央にはぽっかり空いた穴。
リリィが怖いもの見たさでそっと穴の下を確認しに行く。
「っ!!!!!」
叫び声を必死で我慢し飛ぶように戻って来た。
ササっと健吾の後ろに隠れる。
「ききき気持ち悪いですわあああ!」
女性は大体虫が苦手なのでしょうがないよね、と思いながら健吾も穴の底を確認しに行く。
「ぅぇぇぇぇぇ!!」
50メートルかそれ以上続く中央の穴の底には、スティングの言う通り大きなムカデたちがひしめいていた。
リリィと同じように刺激を与えないように必死に声を抑えて戻る。
「た、体長3~5メートルもあるムカデってだけで気持ち悪いのに・・あれが2~300匹いるように見えました・・・。」
「そうですね。この道結構長いですから全部で1000匹くらいいるかもしれませんね。」
「「ひいいいい!」」
健吾とリリィ、そしてキョウコも気持ち悪がっている。
「私もこの道はよく通りましたよ。壁沿いに落ちないように歩いていると飛んでくるハチ系の魔物が厄介でしたね。
「ひええ、飛んで襲ってくる魔物もいるんですね。」
「はい、そちらへの攻撃に意識が向いてたので。まさか穴底のムカデの群れを攻撃して経験値を得ようなんて思いもしませんでした。」
「え、えへへ・・・。」
スティングはあっけらかんとしているが、言い出しっぺの健吾ですら気持ち悪くなるほどの大ムカデの密集地に、着眼点を褒められてもドヤる余裕など全く無かった。
案の定他のメンバーも青い顔をして視線を逸らしている。
だがただ一人、適正レベルのブライスだけは平気そうな顔。
「ぶ、ブライスさんは平気なんですの・・・?」
「え?ええ・・・、子供の頃田舎に住んでましたので見慣れてますね。」
「えええええ!?ど、どんなカオスな田舎なんですか!?」
「ひゃああああ!」
「もっと小さいヤツですよ。田舎は虫多かったですから。」
あの大ムカデのひしめく様を見ても平気とはすごいメンタルだ、とガクガク震える健吾とリリィに絶賛される。
「さて、ではやりましょうか。ブライス。最初の地点から道を渡らずに、穴底のムカデに向けて攻撃魔法を撃ってください。」
「はい。」
健吾から青い火の回復魔法、リリィから聖魔法の祝福をかけてもらい初期地点の配置に着くブライス。
少し長めの詠唱をすると、右手の上に1メートル程にもなる大きな火の玉が出現した。
「おおおー!」
後ろで見守るギャラリーが盛り上がる。
「業火。」
ブライスは高揚のない声で魔法名を呟き、さらに激しく燃え盛り始めた火の玉を穴の底に向けて投げ入れた。
ゴールドランドにある8つのダンジョン
低級ダンジョン
南の森ダンジョン Lv20 ゴブリン・狼系 王都から南へ1時間
国立墓地ダンジョン Lv20 アンデッド系 王都から南東へ30分
川沿いのダンジョン Lv20 スライム・動物系 王都から南西へ2時間
中級ダンジョン
深森のダンジョン Lv40 亜人・動物系 王都から東へ1日
鉱山のダンジョン Lv40 昆虫・爬虫類系 王都から西へ1日 ← Next target !
草原のダンジョン Lv50 亜人・動物系 王都から西へ2日
上級ダンジョン
湖畔のダンジョン Lv60 水棲亜人系 王都から北へ2日
廃城のダンジョン Lv70 アンデッド系 王都から北へ3日
騎士団のレベルと人数
第二騎士団 所属人数 約1000人
レベル20台200人 30台500人 40台200人 50台70人 60以上30人
第三騎士団 所属人数 約2000人
レベル20台500人 30台1200人 40台200人 50台80人 60以上20人




