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深夜  作者: 福野みふ


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7/9

轟響き

作品番号 No.42

2025.9.30 21:53〜22:05

 どこからか、鳴る音。感覚的なもので、決して誰でも感じることのできない、そんな音。それを、人々は「轟響き」と呼んだ。


 ある日突然、数人のみがその音を感じ、その者たちが偶然出会ったことで、「轟響き」の存在は明らかになった。それはただの空耳ではなかったのだと、彼らだけでなく、世界が知った。


 「轟響き」は、こうして心的現実から現実へとその存在を変えた。確かに、実際には音波は発生していないのだが、一部の人間には間違いなく聞こえている音らしい。


 この発見は、大きな混乱を招くことになった。世界は新たに、人間を区別する方法を手に入れたのだ。「轟響き」を感じられる人と、感じられない人だ。


 いつしか、世界は「轟響き」を感じる人のみが生きるようになった。では、()()()()の彼らは、どこへ消えたのだろうか。

作品解説

「轟響き」という架空の存在を題材にした一作。

生物における「区別」と「進化」という要素について間接的に描いている。

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