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クロエ9歳、まだまだいけます


ある日の事。

クロエは日課のネルじぃの修行をこなし、順調に力をつけていた。

今では最初に比べると辛かった体力作りも易々とこなし、体力や持久力も上がり体も今や床にべったりつくくらい柔らかくなった。


時が経つのもあっという間で気づけばクロエも9歳になっていた。


その間、ネルじぃの修行がハードすぎてゼノ様や騎士団の人にも全く会えず悶々としながらも目的の為に!と、気合いを入れ直しかなりの月日が流れる。


いや、経ちすぎ?

だって本当に修行しかしなかったからね…ぐすん。


見た目も大きく変わり、髪も伸び少し顔立ちも大人っぽく変わっていた。

ちなみに、ネルじぃの修行も5年ほど受けているのだがもはやこの時点で並みの冒険者を凌駕出来る程の実力を持っている事は本人はまだ知らない。


「ネルじぃー!今日は何するのー?」


「うむ、今日は森でジェネラルオークでも倒すとするかのう?」


「はーい!」



2人は王都を出て走り込みをしながら森に向かう。

ちなみに森には馬車でも2時間程でかなりの距離があるが2人にとっては軽々と近所に行くくらいのノリで走る。


「わっしいちば〜ん!」


「むぅ、ネルじぃいっつも早すぎるよぉ」


大体途中からいつもの競争が始まり最後にはネルじぃが勝つ。


くそぅ〜!今日もネルじぃに勝てなかったよぉ…

ぶっちゃけ一回もネルじぃを抜けた事など無いんだけどさ…


悔しげにクロエはネルじぃを見るが、汗ひとつかいておらず寧ろ涼しげだ。


「んじゃ、いつも通り探索じゃ!なんかあったらお互い《念話》する事!」


「了解!」


二手に分かれ、クロエは森を探索する。

《念話》はネルじぃも使えるし、クロエも練習の成果もあり相手の顔を思い浮かぶだけで使える様になった。


生い茂る草むらを掻き分け、10分程探索していると一際大きい洞窟を見つける。


「お!あそこかな〜?」


木の上に乗り洞窟から出入りするものがいないか観察していく。

するとゾロゾロとオークが出て来た。


当たりっぽいね!


ニヤッとクロエは笑うと先ずは気配を殺す。

オークは此方に気付いていない。丁度クロエに背を向けた瞬間今だ!と1匹のオークの背後にジャンプし首に手刀を入れる。気を失ったオークに更に回し蹴りを食らわせオーク達が気付くよりも速く的確に急所を突く。


大体身長は大人と同じくらいの魔物がたった9歳の少女にいとも容易く倒されていくのであった。

ちなみに、オークの急所は大体人間と同じなのでそれさえ分かればクロエにとってなんて事ない相手だ。


異変に気付いたオーク達と1匹のジェネラルオークが洞窟から出て来た。

それを確認したクロエはここで魔法を発動する。


「《フライ》」


風の魔法であり、クロエの体が宙に浮く。

《浮遊》もあるが、《フライ》はジャンプ力や飛ぶ力、素早く動く場合にかなり適しておりクロエはこれを気に入っていた。勿論普通に飛ぶ事も出来る。


「流石に身長差があり過ぎると攻撃するにも届かないからねぇ。っと!」


ジェネラルオーク達が一斉に攻撃を仕掛けて来た。

中には魔法が使えるオークが2匹。


「まぁ、サクッと片付けちゃいますか。」


魔法が使えるオーク達は《ファイヤーボール》をクロエ目掛けて放つがひょいっと躱し代わりに《アイスランス》でお返しする。


武器を持ったオーク達はクロエを囲むが素早い動きに翻弄され次々と倒されていく。


残ったジェネラルオークは《バーサクモード》のスキルを発動するが、クロエも負けじと《身体強化》する。魔力量も桁外れなクロエなので、通常の《身体強化》より魔力を多めに注げば…はい、ジェネラルオークもあっという間に倒れます。


辺りを確認し、周りの魔物が全て倒されるとクロエは大きめの岩の上に腰掛け少し休む。


「ふぃ〜終わった…



…で、そこにいるのは誰ですか?」


ひと段落ついたかな。…と思ったが、先程から気配を消しながらずっと此方を観ているものが居たのを思い出した。


ネルじぃならもっと完璧に消せるだろうし…


すぐにガサガサと茂みから人が出て来た。


「やっぱ気配消すとか僕苦手だわぁ。すぐ見つかっちゃったね!いや〜君みたいな小さい女の子がまさかジェネラルオークを倒しちゃうなんて僕、びっくりしたよ〜!」


アハハッと笑いながら出てくるが、その人は水色の髪をした頭の上に羊の様なツノが生えておりどう見えても獣人や人間と思えなかった。

つまり…


「魔族の方ですか?」


それ以外思いつかなかった。

















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