ついにヤツが
やって来ました私の4歳の誕生日。
父は諦めがついたのか無かった事にしているのかそれ以降その話題には一切触れなかった。
どんだけ嫌なんだ…!
まぁともあれ、テーブルには豪華な食事が並んでいる。
隣には最近ママ友で仲良くなったらしい綺麗なサリィさんとその息子サム。明るいマリアさんとその娘ミリアと仲良く談笑している。
「じゃあ、早速お祝いしましょう!」
「そうね!じゃあクロエちゃん、誕生日おめでとう〜!」
「ありがとうごじゃいましゅ」
少し照れながら乾杯し、美味しくご飯を頂く。
サムとミリアはまだ上手く食べれないのかご飯をポロポロ零しながら食べる。
これが普通なんだよね。と、クロエはポテトを食べながら2人を見ていた。
その後はプレゼントを貰いサリィさんはカチューシャ、マリアさんはくつ下を貰った。そして父はお守りとしてエメラルドグリーンの石を贈られた。
こ、これは魔法石で防御力を通常が2倍になると言うS級のエメラルドドラゴンの素材から希に取れる超希少アイテムではないですか!?
なんでもこないだ討伐に行った時に1つだけ取れて、私の誕生日が近いからって皆んな譲ってくれたらしい。ありがとう!
でも、これって確か《プリンセス・オブ・ヒーローズ》の主人公が身に付ける筈じゃぁ…
「ほらほら、ママからはこの魔力量の上がるプラチナミスリルのチェーンあげるからこれを石の上の金属に通して…」
すると見事にネックレスが完成した。ちなみに母よ、そのプラチナミスリルもかなりレアな物だったと思うんですが…
これも愛有りきだよね!もう開き直ります!
「ありがとう!みなしゃん、おとーしゃん、おかーしゃん!たいしぇつにしましゅ!」
早速ネックレスを付ける。チェーンなので長さが調節出来るから大人になってもつけれそうだ。
それから再び談笑したり食べたりと誕生日会も終盤に差し掛かって来た。
ーコンコン
「あら、もしかして…」
ガチャ、とミアがドアを開けるとそこには真っ白な頭をして笑みを浮かべるおじいちゃんがいた。
「ふぉっふぉっふぉ〜久しぃのぉ!ミアさん、あんたまたベッピンさんになったんじゃないか?」
「あら!やだ〜お義父さんったら、お世辞が上手いんだから!さ、入って!」
クロエは初対面のおじいちゃんに挨拶をし、まわりも軽く自己紹介する。
「はじめまちて、くろえでしゅ。おじーたん。」
ちゃんがたんになってしまう…
「ぐはぁぁあ!なんだ、この愛くるしさは!!さすがミアさんの娘だ!」
うわぁ、なんかハァハァしてる危険な人だ…
うーん、見た目は普通のちょっとガタイの良いおじいちゃんに見えるんだけど、なんて言うか…纏ってるオーラ?みたいな物がこの人只者じゃない、って感じがする…
その場は軽く談笑し、そろそろ時間かな?…とママ友達は家に帰る。終始ニコニコ顔のおじいちゃんが気になりながらもお見送りし、母は片付けを開始する。
「んで、親父。いつ帰るんだ。」
「あぁ酷いのォ、折角可愛い可愛い孫の為に来たおじいちゃんに対して直ぐ帰れとなぁ。」
その間延びした喋りにライオネルはイライラしながらも絶対何かあると確信していた。
「はぁ、早く本題に入れ。」
「…まぁ。クロエの話はミアさんから手紙で聞いておったからのぉ。何でも10歳になったら訓練を開始するとかなんとか。じゃがのぉ…それまではまだ時間がたぁ〜ぷりあるじゃないかぁ?そこでじゃ!!その間にわしが武術を身につけさせよぉと思ってじゃなぁ。」
「なぁにぃ〜〜?!」
おじいちゃんが私に武術を?




