今日のワンコ
エンシェントドラゴン騒動から数日がたった。
その間はというと、まあまあいつも通り平和だった。日課の魔法量を増やす訓練をしたり、母の部屋にあった魔法書を読んだりと何事もない日々を送っていた。
そして…
私は今、それはそれは広い城の中で
国王陛下にお会いする為騎士の方に案内して貰っている。
「………」
「………」
無言が辛い!!
チラッと案内してくれる騎士の方をみると少したれ目でちょっと眠たそうな目に髪はオレンジのような色をしていて後ろが寝癖で少し跳ねている。体は結構大きい!180cmはあるんじゃないかな?
なので歩くと当然私がちょっと、いやかなり急ぎ足になる。
するとそれに気付いたのか。
「…歩くの…早かった?」
こてん。と首を曲げたその騎士さんに私は「ちょっと…」と正直に答えた。
だって陛下に会うまでに体力使いきりそうなんだもん!
騎士さんは「…ん…。」とだけ答えて少しゆっくり歩いてくれた。
もしかして、この騎士さん…ワンコ属性かしら?
そう思うとちょっと可愛い…。
「きししゃん、ありがとうございましゅ。」
「?」
「あるくの、らくになりました。」
ふるとワンコ騎士さんは目をぱちくりとさせちょっとだけふにゃっと笑った。
きゃ、きゃわいい…
「おれ、話すの…苦手だから…いつも、怒ってる…と思われる。」
うん、確かにちょっと最初怖かったよ?きっとこの人はその事に凄く悩んでいたのかもしれない。でも苦手なものは苦手で結局諦めて…それでいいのかな?
「きししゃん、わたしもうまくまだしゃべれましぇん。」
だから、
「いっしょに、れんしゅ、しましょ?」
「…でも、おれ…」
「しましょ。」
クロエの圧に押されたのか、こくん。と首を縦に降るワンコ騎士。
身長180cmの男がたった3歳の少女に負けた瞬間だった。
それからは、陛下のいる扉までゆっくりと、たどたどしくだったが2人は少しずつ打ち解けて楽しく話していた。
ちなみにワンコ騎士さんはルイさんと言うらしい。
まだ10代後半でここにまだ入ってきたばっかりでまだマトモに話せる人が居なくて寂しかったとか。
「くろえ、ここ…」
「ひぇ…」
ひときはでかい扉を目の前にし、クロエはアホみたいな声がでてしまった。
「おれ、ここまで…………また、会える?」
なにこのワンコ。そんな某CMのチワワみたいにウルウルしないで!
わかった!わかったから!
うちはまだ犬は飼えないの!…じゃなかった、
とりあえずクロエはまた会おうね、とワンコ騎士ことルイさんと約束し、すーはーすーはーと数回深呼吸した所で扉が開いた。
「おっせぇぞ!いつまでほっつきあるいてんだ!チビ助。」
「ひぇぇぇええ!ごくあくにん!!」
「誰がじゃ!」
扉を開けるともう言わなくてもわかると思うがブレイン団長がいました。ぐすん。




