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49. 噛み合う頃には
まずは、この書類の山から片付けなくてはならない。
整理を進めていると、見覚えのある領地の決算書が出てきた。
カイルの実家だ。
数字を眺めて、私はしばらく黙った。
(……改めて見ると、私、相当な額をおねだりしたのね)
自分のことながら、少し呆れた。
やがて休憩時間になる。
お茶の用意をしようと顔を上げると、レオンハルト様はすでに休憩用の席に座っていた。
以前は「休憩など必要ない」と言っていた人が、今では誰より楽しみにしている。
(本当に、可愛らしい方)
私は微笑みながら、お茶を淹れた。
仕事では、不思議なくらい話が噛み合う。
けれど一歩仕事を離れれば、相変わらず話が噛み合わない。
そんな日々が、しばらく続いた。
幼い頃から母に礼儀作法を教わっていたこともあり、王弟妃としての教育は滞りなく進んだ。
母が侯爵家の出身だったこともあり、王家との婚姻に大きな障害もなかった。
そして――。
ようやく私たちの話が噛み合う頃には、結婚の日が目の前まで迫っていた。




