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『あなたの財布を溶かします。〜ざまぁから始まる贅沢生活〜』  作者:


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34/37

34. 金が底をついたなら

なんとか自転車操業で凌いできた。


そんなある日、宮廷の官吏から納税の通知書が届いた。

「…………」

完全に失念していた。


税金。


払える金など、もう残っていない。

借りられるところからは、限度いっぱいまで借りた。

新たに金を貸してくれる相手も、もういない。

それどころか、例の金貸しへの返済期限まで迫っている。


そして数日後。

とうとう金貸しの男たちが、屋敷まで押しかけてきた。

幸い、父上は用事で王都へ出かけている。

男たちは応接室へ通されるなり、我が物顔でソファへどかりと腰を下ろした。

「伯爵家の若様なら、借りた金くらい当然返していただけますよねぇ?」

にやにやと笑う顔を見て、背中に嫌な汗が流れた。

「……もう少し待ってくれ」

「もう少し?」

「鉱山が手に入るんだ」

男たちの表情が変わった。

「鉱山?」

「そうだ。もうすぐ俺のものになる。そうすれば、借りた金なんてまとめて返せる」

男たちは顔を見合わせる。

やがて一人が、口元を歪めた。

「……まあ、伯爵家の顔を立てましょうか」

もう一人が続ける。

「本当に鉱山があるなら、ね」

「ある。間違いない」

俺は言い切った。


もう、後には引けなかった。


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