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33. 取り立て
月末になると、支払いを求める商人たちが次々と屋敷へやって来た。
宝石。
ドレス。
装飾品。
積み上がった請求書を前に、とうとう金庫の金が尽きた。
仕方なく、領地の一部を担保に金を借りることにした。
……だが、原因はエレノアへの贈り物だけではない。
鉱山が手に入る。
そう確信してからというもの、俺は以前より金遣いが荒くなっていた。
どうせ近いうちに、大金が転がり込んでくる。
そう思えば、カジノでもつい賭け金が大きくなる。
負けても、次で取り返せばいい。
鉱山さえ手に入れば、この程度の損など何でもない。
そう考えているうちに、負けは積み重なっていった。
月が変わっても、請求書は減らない。
むしろ、一枚。
また一枚。
増えていく。
「……まずいな」
さすがに、首が回らなくなり始めた。
それでも今さら、エレノアへの贈り物を止めるわけにはいかない。
婚約者の座を他の男に奪われれば、鉱山まで失う。
だったら――。
もう少しだけ借りればいい。
そうして俺はとうとう、普段なら近づきもしないような金貸しからまで、金を借りることになった。
鉱山さえ手に入れば、全部返せる。
その時の俺は、本気でそう信じていた。




