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『あなたの財布を溶かします。〜ざまぁから始まる贅沢生活〜』  作者:


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31/40

31.まだまだ財布を溶かします。

それからも、エレノアとの外出は続いた。


宝石店。

服飾店。

また宝石店。


「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」

店員に見送られながら、エレノアはすっかり慣れた様子で微笑んだ。

「ええ。また来るわね」

(……また来るのかよ)


そのたびに、俺のもとには請求書が届いた。

一枚。

また一枚。

気づけば、領地の書類に紛れ込ませた請求書は、随分な厚さになっていた。

さすがに一言言ってやりたい。

だが、今エレノアの機嫌を損ねて、婚約者の座を他の男に奪われるわけにはいかない。

鉱山さえ手に入れば、こんな出費などすぐに取り戻せる。

これは先行投資だ。

そう自分に言い聞かせた。

そして、もし父上に請求書の存在がバレた時には――

鉱山の話を出せばいい。

それなら父上だって、きっと黙る。


俺はそう信じて、また一枚、請求書を領地の書類へ滑り込ませた。

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