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14. 鉱山
「カイル様、聞いて。もしかしたら、うちの領地に鉱山があるかもしれないの」
「鉱山?」
「ほら、この前一緒に視察した場所よ」
私は興奮を抑えきれず、身を乗り出した。
「あそこに咲いていた花、色が少し違ったでしょう? 気になって調べてみたの。土に含まれる鉱物の影響で、花の色が変わることがあるらしいわ」
「それじゃあ……」
「ええ。まだ調査は必要だけれど、あの辺りに鉱脈があるかもしれない」
私は目を輝かせた。
「もし本当なら、領地も、妹たちも――」
「よくやった、エレノア」
不意に腕を引かれた。
「きゃっ」
気づけば、カイル様の胸の中にいた。
「これで僕たちの未来は安心だな」
初めて抱きしめられた。
カイル様の胸は温かく、すぐそばで鼓動が聞こえる。
ずっと気を張っていた身体から、力が抜けていくようだった。
――この人となら、大丈夫。
その時の私は、そう信じていた。




