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人畜無害を極めていたらクラスの美少女がやけに構ってくるようになった話。  作者: ちーずとーすと


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エピソード1

高校入学から1ヶ月。桜の花びらは完全に散り木々も春から夏へ衣替えをするように緑の葉を拵えて気持ち良さそうに光合成をしているようだ。


「よーし、今日もようやく終わったな。」


ホームルームが終わり下校時刻になった教室で小さく伸びをした俺は帰り支度を済ませて足早に教室を出ようと席を立った。


廊下では早くも交友関係を結んだクラスメイトたちのグループがわちゃわちゃと放課後の予定を立てている。


「ねーねー今からカラオケいかない?」


「ありあり!!!大アリ!!!まほりんも一緒に行くっしょー?」


「いいねぇ〜!!私も行こうかな!!って言いたい所だけど・・・ごめん!!今日は放課後ちょっと用事があるからパスで!!次は絶対行くから!!」


グループのメンツからまほりんと呼ばれているのはクラスでも一際目立つトップオブ陽キャの御子柴真帆。圧倒的な陽オーラとそのルックスから入学1ヶ月で校内の男子の人気を掻っ攫っていったと言われている美少女だ。


日々を穏便に過ごし適度な人間関係を保って人畜無害な生活を送りたい俺からすれば羨望の眼差しや妬み嫉みを向けられそうな彼女たち陽キャグループは少し危なっかしく見えてしまう。


そんな心配は余計なお世話かもしれないし何様なんだと言われたら返す言葉も出ないけれど少なくとも俺はそれを経験した側だからこそそう見えてしまうのだ。まぁそんな話は一旦置いとくとして、俺は彼女たちのいる廊下を横切り昇降口へと向かった。



帰宅した俺はリビングに鞄を放り投げて少し大きめなL字型のソファーに寝そべった。


この時間は俺が1日の中で1番リラックスできる何にも変え難い至福の時間、誰にも邪魔されず気を遣わず思うがままにくつろぐことができる。


学校では人畜無害を極めるために交友関係は浅く、当たり障りのない会話を心がけている。本心はもっとワイワイ会話を楽しんだり騒いだりするのも悪くないとは思っているけど少なくとも今の俺にそんな余裕はないのである。


とにかくそんなこんなで疲労困憊した体を休めることができるこの帰宅後の時間は俺にとって欠かせないルーティーンタイムとなっているのだ。


「そろそろ晩飯の準備でもするかな」


そうしてソファから重い腰をあげたタイミングでインターホンがなった。


訳あって一人暮らしをしている俺にはこの時間に家を訪れてくる知人などいない。ネットショッピングはたまにするけど最近は特に頼んだものも無いので少々困惑している。


恐る恐るインターホンを覗いてみるとそこには何故か見覚えのあるシルエットが写っていた。

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