第4話 10歳
それからなんやかんやあり私はもうすぐ10歳になる。
あれから私は家庭教師の授業を受けたり、魔法の特訓をしたり何事もなく過ごした。何回かお茶会にも出席し何人か友達と呼べる令嬢もでき、手紙でやり取りをしている。
家庭教師の授業を想定より早く終わらせた私は両親に「魔道具の勉強をしてみたいです」とねだってみた。するとすぐに魔道具の先生を呼んでくれて魔道具を作れるようにもなった。テンションが上がってちょっと作りすぎたのはご愛嬌である。
ほかにも淑女教育はもちろんだが剣術や馬術など様々なことにも挑戦した。
なんでも挑戦させてくれる両親に感謝である。
そんな私はいま何故かローセンティア神聖帝国の帝都にいる。
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それは半月ほど前にさかのぼる。
「「はぁ~、、、」」
ライゼスとマーガレットは目の前の”あるもの”を見て深くため息をついた。
まず最初に言おう。リリーシアは規格外である。
1年を想定で雇っていた家庭教師が教える内容を1か月ですべて習得し、さらに魔道具の勉強やその他の様々なことを瞬時に学習できる頭脳。剣術馬術を瞬時に習得してしまう運動能力。使いこなしている特異魔法。など上げればきりがないほどの才能。
そこにさらに見た人がみんな驚くほどの容姿。
それらを特に隠すこともしなかった。
そんな中シアがはじめての茶会に出た次の日からそれは山のように届くようになった。
それとは、そう”釣書”である。今も目の前の箱にぎっしり詰まっている。それを私たちは選別していた。シア本人は茶会で友達が出来てうれしそうだったのでよかったが茶会にシアを出席させたことを少し後悔するほどであった。
「これいつ終わるのよ、、、」
「シアの魅力がこんなことになるなんて」
なんて妻と話していると書斎にレドリックが珍しく少し慌てながら入ってきた。
「どうしたレドリック、そんなに慌てて」
「だ、旦那様こちらを」
そういって差し出されたものは便箋だった。
それを見た瞬間私と妻は息をのんだ
それは隣の大国ローセンティア神聖帝国の皇族からの手紙だったからである。私はその便箋を震える手で開けた。そこに書かれていたのは
”ぜひリリーシア・エストラルド侯爵令嬢を招待したい
ローセンティア神聖帝国第一皇子 ヴィルヘルム・ローセンティア”
3人とも言葉を失った。
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私はあまり詳しく知らないが両親が話し合った結果、私たちはいまローセンティア神聖帝国の帝都にいる。そして目の前には帝国の皇城がそびえたっている。
一度だけティスピア王国の王都に行ったことがある、その時に見た王城の倍以上はありそうなお城である。
実はここにも一度だけお父様について来たことがある。なので転移で来れるのだが魔法が使えるようになってすぐにお父様に「転移は必要じゃないときにはあまり使わないようにね」とたしなめられた。実際この魔法は使おうと思えば軍事利用できてしまうものである。なので浮遊以外は表立って使っていない。これは秘密だがたまにばれないようにこっそり使ってたりはする。
そんなことを考えていると馬車が止まった。
どうやら皇城の裏口のようだ。そこから貴族らしきイケオジととその護衛数人が出てきた。
「お久しぶりです。ウィリアス宰相閣下」
「こちらこそ久しぶりだなエストラルド侯爵」
どうやらこのイケオジがこの国の宰相閣下らしい。
「後ろにいるそちらの令嬢が?」
「はい。私の娘のリリーシアです」
「初めまして、ライゼス・エストラルド侯爵が長女リリーシア・エストラルドと申します」
「ローセンティア神聖帝国で宰相を務めているレオン・ウィリアスだ、よろしく頼む。しかしあなたたちの娘は10歳とは思えんほど優秀だな」
「自慢の娘ですよ」
「ええ本当に」
「ははは!微笑ましいことだ。」
そういって両親は誇らしげにこちらを見る。ちょっと恥ずかしい。
「おっと、すこし長く話したな。なかで陛下と皇太子殿下がお待ちだ。」
そういって城の中に入って少し歩くと少し大きめの部屋に通された。
部屋に入るとすでに皇帝陛下と皇太子殿下は座っていた。
「お久しぶりでございます、ウィリアム陛下」
「ああ久しぶりだ。エストラルド侯爵」
「遅れて申し訳ございません」
「馬も馬車もこちらから出したのだ。そちらに責任はない。あとどうせレオンが長話でも始めたのだろう」
そう言って皇帝陛下は宰相閣下の方を見る。宰相閣下は知らんぷりを決め込んでいる。
「まあ、そんなことは置いておいてだ。早速だが本題に入ろう。ああそうだ、ヴィルヘルム自己紹介を」
「はい、初めまして、ローセンティア神聖帝国の皇太子ヴィルヘルム・ローセンティアです。」
挨拶が終わるとお父様に促された。
「初めまして、ライゼス・エストラルド侯爵が長女リリーシア・エストラルドと申します」
「うむ、今回そなたたちを呼んだ理由はほかでもない」
「ヴィルヘルムとリリーシア嬢の婚約についてだ」




