第8話 レイン
迷宮を出て、冒険者ギルドに向かい買取りカウンターに並び順番になると、袋を出して職員が袋を開けてドロップアイテムを確認して驚いたようにレイを見ている
「本当に3人でこれを?」
職員が怪しむようにレイを見ている
「何か問題でも? 4日間迷宮に泊まり狩っていました」
「4日間… 少々お待ちください」
職員が納得しなさそうに言うと、他の職員と話して硬貨を準備している
(何故? この若い冒険者がこれだけ集められる? 何か怪しい… Fランクで紫水晶がこんなにあり得ない…)
職員が硬貨をトレイに乗せて持ってくる。レイが置かれたトレイから硬貨を袋に入れている
冒険者ギルドを出てエリンが後方を警戒しながら歩き始める
「御主人様、宿屋に向かいますか?」
エリンが笑顔でレイの後ろ姿を見ている
「少し剣術も学びたいかな… エリン訓練用の剣は何処かに売っているかな?」
「古道具屋で売っていますけど」
「寄って、後は食料を買っていこう」
レイが笑顔で言うと、レインがレイの左後ろを歩きながら微笑んでいる
古道具屋に入ると、レイが訓練用剣を2つ見付けて、他に良さそうな物が無いか鑑定しながら見て回っている
「御主人様、こちらの剣の手入れ用の油を購入しませんか? 後砥石も」
レインが見付けて言う
「買おう… 後は手入れ用の布も…」
レイが布を探して言う
荷物をレインのリュックに入れて町中を歩きながら食料を買って宿屋に歩いていく
「お帰りなさい、今回も2泊ですか?」
女性が微笑みながらレイを見ている
「これで」
レイが笑顔で銀貨を出して言う
「部屋は前と同じ部屋です」
女性が鍵を出してレイに手渡している
部屋に入ると、レイ達は着替えてエリンが洗濯に行き、レイは受け取った硬貨を数えている。レインは剣の手入れをしようとしている
「結構稼げたか… 紫水晶の数も多かったからかな…」
レイが呟いている
「御主人様、今日はゆっくり休んで下さい。体を壊さないように」
レインが少し心配そうに言う
「レインも無理をさせているから、ゆっくり休むようにね」
レイがレインを見て言う
「え! 無理などしてません」
「慣れない迷宮での休息のみで、徐々に疲れも蓄積されているから… 今日はご飯を食べたらゆっくり休もう」
「はい、御主人様… 奉仕させて貰えますか?」
レインが少し赤くなりながらレイを見ている
「奉仕の事は考えなくて良いから…」
レイの耳が赤くなって目を背けている
「はい、御主人様」
レインが微笑んでいる
(御主人様は照れているだけなのですか? 御主人様… 本当に優しくて本当に感謝しています)
翌朝、目を覚ますしエリンが一人で着替えているのが視界に入る
「御主人様おはようございます」
エリンが視線に気が付いて振り返り笑顔で言うと、レインがぐったり寝ているのを見ている
「エリンおはよう…レインは?」
レイが寝ているレインを見ている
「熱が有るみたいです… 休ませてあげて欲しいです… 申し訳ありません」
エリンがレインを見て言うと、レイがレインに近付いて額をさわり、熱が有るのを確認している
「御主人様… すぐに準備します」
レインが目を覚まして慌てて起き上がる
「レインゆっくり休むように… 無理はしないようにね」
レイがレインの目を見て言う
「申し訳ありません… でも大丈夫です」
レインが立ち上がろうとする
「レイン、寝ているように… エリン、看病を頼んだよ… レインがいないと文字が読めないし」
レイが笑顔で言うと、エリンが尻尾を振りながら頷いている
(御主人様優しいです。 普通なら怒鳴られて無理矢理起こされるのに…)
朝食を食べに食堂に向かい、席に座る
「2人だけかい? 」
女性が料理を持ってきて、テーブルに置いている
「体調が悪いみたいで休ませています」
レイが笑顔で女性を見ている
「後でスープだけでも持って言ってあげな… 今日はどうするのかい?」
女性が笑顔でレイを見ている
「看病させるか… 少し出掛けるか考えます」
レイが考えながら言う
「女性だからね… どうだい? 娘に看病させてくれないか? 小銀貨1枚で良いよ」
女性が笑顔で説明してくれている。レイはエリンと相談している
小銀貨で看病してくれるなら、看病をして貰った方が良いかも… 解熱の薬草を摘みに行けるし…薬屋も探さないと…
「これでお願いします」
レイが笑顔で袋から小銀貨を出す
「ミリーア」
女性が厨房の方を見て言うと、幼さの残る少女が出てきて、女性から説明を受けて嬉しそうに硬貨を受け取っている
「任せて下さい! 冒険者様」
ミリーアが笑顔でレイを見ている
「残りの仕事を早く片付けてきなさい」
女性が笑顔で言うと、ミリーアが厨房に戻っていく
「本当に良いのですか?」
レイが女性を見ている
「時々有るからね… 手を出されたら許さないけどね」
女性が笑いながらレイを見ている
(看病の相手が女性なら安心もできるし、何気に支払いもしっかりしているからね…)
「薬屋はありますか? 採取してきても良いのですが…」
レイが考えながら言う
「採取するなら安く出来るだろうね…場所は……」
女性が笑顔で説明してくれている。エリンが真剣に説明を聞いている
食事を食べ終わると、部屋に戻りレインはスープとスープに浸けたパンを食べている
「冒険者様」
扉を叩く音と声がすると、エリンが扉を開けてミリーアが入ってくる
「レインの看病を頼んだよ」
レイが笑顔で言う
「はい! 任せて下さい!! ミリーアですよろしくお願いします。レイン様」
ミリーアは 満面の笑顔で挨拶をしている
「え! 御主人様、本当によろしいのですか?」
レインが困ったようにレイを見ている
「出掛けてくるから、ゆっくり寝ているように… ミリーアちゃんよろしくね」
レイが笑顔で言うと、エリンも笑顔でレインに何か伝えてから部屋を出ていく
宿屋の女性に念のために銀貨を預けて出掛ける事にする




