第51話 ボアカツ
奴隷商を出て何軒か店を回りフィーリスとミミとルカの服などを買い集めて、市場を見てから宿屋に戻る
「増えたのか? 部屋を追加した方が良いのか?」
宿屋の主人がレイ達を見ている
「もう一つ大部屋かな?」
「ちょっと準備をさせるが、その奴隷どうするのか?」
「家の維持の為の奴隷です」
「そうか… 店をやる為じゃないのか?」
主人が笑顔で言っていると、鍵を受け取っている。フィーリスが少し疑問そうに宿屋の主人を見ている
(イキナリ店をとは? 御主人様は冒険者と聞いてましたが… )
部屋に入ると、エリンとレインが注意事項を伝えて、ファーとアリスがフィーリスとミミを連れて別の部屋に向かう
「御主人様、何をしますか?」
レインが笑顔で言う
「御主人様! 本当にこんなにひ弱な醜い私を買って頂き本当に感謝しています!! まだ経験は有りませんが一生懸命ご奉仕させてください!! 」
ルカが床に座り頭を床に付けて叫んでいる
「ルカ、自分を卑下する必要無いから… 今は奉仕の必要も無いからね… 頭を上げて」
レイが慌てて言う
「寝る場所も部屋など高価な所でなく納屋で十分です!! 」
「ルカさん、話し合いましょう」
レインが微笑みながら言うと、レイがエリンを見てからレイは着替えて部屋を出て行く
レイが厨房に行く
「レイさん!! また何か料理を… もうこれ以上レシピを増やさないで」
娘がレイを見て叫び、奥さんが笑っている
「ボアだから、ボアカツにしようと思っただけだよ」
「ボアカツは何ですか? ステーキですか?」
「フライだよ」
「フライ? フライならもうレシピ登録されているから大丈夫……かな?」
娘が不安そうにしている
レイが奥さんと話していると、食材庫から卵を持ってくる
「卵… これでカツにします。まずはボア肉を包丁て叩いて、固い筋は切り取って… その筋はあれに使おうかな? 」
レイが説明していると、奥さんが肉を切って筋などを切り取ってから包丁で叩いてから、塩と香草を揉み込んでいる
溶き卵に付けてからパン粉に付けて油に入れて、一度あげている
「何故卵なのですか?」
奥さんが疑問そうにレイを見ている
「パン粉が取れないように… 小麦粉よりも強くかたまります」
「そうなのですね… 風味も代わりそうですが…」
奥さんが質問しながら考えている。2度揚げが終わると、切り分けて試食している
「くっ… 美味しい… 今日のメインが完成…」
娘が呟いて奥さんが満足そうに頷いている
「この塊以外の肉は無いですか?」
レイが笑顔で言うと、奥さんが別の肉を持ってくる
「筋が多く夜御飯の為に貰いましたが」
奥さんが肉を見せている
「これで作ろうかな… 」
レイが笑顔で言うと、娘に根野菜をみじん切りにしてもらい、油で炒めてから容器に入れてもらい、肉をみじん切りにしてから叩いてから容器に入れて根野菜と混ぜている
「焼いても良いですけど、フライと同じで揚げても良いですよ… それと芋と混ぜて半々ぐらいにしても美味しいかな…」
レイが笑顔で言うと、奥さんと娘が相談をしている
(イキナリ3種類にするのですか… あの屑肉が… 何を言い出すか解りません… 作るなら作りますけど… )
焼いたのとフライが完成すると主人も一緒に試食している
「これは… フライが1番か… 」
主人が呟く
「フライとコロッケ… どんどんレシピが増えます… 貰った屑肉がこんなに美味しくなるなんて… スープ以外無いと思ってましたが… 」
奥さんが考えている
「レイさん誰か止めてください… 」
娘が疲れたように言う
「奥さんこれもどうぞ」
レイが笑顔でボアの薄肉を焼いたのを持ってくる
「これは?」
「ジンを入れて焼いた物です。 調味料が足りないので半端ですけど」
レイが笑顔で言う
「これは好き嫌い有りますけど… 美味しいですね」
奥さんが笑顔で言い、主人も頷いている
「増えた… レイさん勝手に増やさないでください!! 誰が作ってと言いましたか? これからコロッケの仕込みするのに… 」
娘が大声で言うと、奥さんが笑っている
(良い具合にキレています。 レイさんが食べたいだけですか?)
レイン達が厨房にやってくる
「御主人様、どうしますか?」
レインが微笑んで見ている
「今日のメインは作り方教えたから出掛けようかな」
レイが笑顔でレイン達を見ている
「そうですか? フィーリスさんとミミちゃんとルカさんに家事を教えた方が良いと思います」
レインが笑顔で言い、宿屋の主人を見ている
「手伝わせる? コロッケの芋剥きかな?」
レイが笑顔でフィーリスを見ている
「手伝ってくれるなら歓迎します!!早く」
娘が出て来て叫ぶとフィーリスが驚いている
「レイさん頼みます… 娘も爆発寸前ですから仕込みだけでも手伝ってください」
奥さんが笑顔で厨房から出てくる
「フィーリス達は手伝いをしていてね… ルカとミミちゃんは掃除の方が良いかな?」
レイが笑顔で言う
「芋は任せます!! 」
娘がフィーリスの腕を引っ張って厨房に入っていく
「散歩でもしてこようかな… 調味料欲しいから」
レイが笑顔で言い出掛けていく
日が暮れる頃宿屋に帰ってくると、食堂に人か多くいる
「レイさん、騎士の家族まで押しかけてきたぞ… レイさんの席は死守しているが… 早く食べてくれないか? 」
宿屋の主人が苦笑いして言うと、レイ達は食堂に入りルカとミミが座っている席に向かう
レイ達が運ばれてきた料理を食べ始めると、ロワイダルがレイの所に来る
「それは美味しそうだな」
「ボアカツです」
「食べさせてくれるか?」
「聞いた方が早いです」
レイが食べながら言うと、娘が出てくる
「限定10枚です!! 小銀貨2枚です!!」
娘が大きめの声で言うと、ロワイダルと他の人達も一斉に注文したいと叫ぶ
「一斉に言われても困ります!! 騎士様なら誰が食べるか決めてください!!」
娘が助けを求める様に叫び、周囲の人が笑っている
「俺は食べるぞ!! 再現したら必ず食べさせるから!! 良いな!!」
男が立ち上がり叫ぶ
「仕方ないな… 後はくじ引きにするか?」
騎士隊長が笑顔で言うと、全員嫌々頷いている
レイ達が食べ終わる
「あれが料理長だ… あの様子再現できるか… 」
ロワイダルがレイに苦笑いしながら説明している
「コロッケぐらいは出来るかな?」
「そうだと良いが… 今日の昼、コロッケが出てきたが… 味が全く違い… 騎士達に文句言われていたぞ… 明日はどうなるか… ふふふ」
ロワイダルが笑っている
「騎士も暇ですね」
レイが笑顔でロワイダルを見て言うと、騎士隊長が苦笑いしている
「そうだな… 暇と言うよりここの料理が美味すぎるだけだ! 誰が差し入れしたんだ!!」
「宣伝成功ですね」
レイが笑顔で言うと、料理長がレイを睨んでいる
(こんな料理どう再現を… こんなに美味しくならないぞ!! 教えて欲しいが… 聞くのは無理か… 何か取引材料が欲しい… 伯爵様に相談をするか? 伯爵様の料理人なら再現出来るのか…)




