第43話 迷宮探索開始
翌朝、朝食後荷物をまとめて鍵を返している
「これを受け取ってくれ… 迷宮に入らなくても生活出来るだろうに」
主人が硬貨を出している
「これは?」
「昨日と朝のニヴェルワイパーの売上の取り分だ! 奴ら食べ過ぎだが、文句言う奴はいなかったぞ」
主人が笑顔で説明している
「これも持って行きなさい、昼食にしなさいね」
奥さんが包を持ってきて、エリンとレインが受け取っている
迷宮に入ると、エリン先頭に迷宮を進み、広い荒地に出る
「あそこに人が多くいます… 」
エリンが柵と人影を見て言う
「あれはおそらく監視している場所です」
レインが説明している
アントの大群か… 少し戦ってから次の領域に挑んだ方が良いのか? アリスとレインも身は守れるけど、集団戦にも慣れたほうが良いのかな? 取り敢えず少し戦ってから決めようかな…
レイ達は柵の方に近付いて歩いて行く
「依頼で来たのなら向こうから入れ!」
男が大声で叫ぶ
「ここは初めてなのですが… 依頼とは?」
「初めてなのか? それなら注意事項だけでも伝えておく… 近くに来い」
男が笑顔で言い、レイ達が柵に近付き、男が注意事項を説明している
「感謝します。 アントと戦ってから次のエリアに向かいます」
レイが笑顔で言うと、次のエリアに向かう道を歩いて行く
「あ! あそこですか?」
エリンが洞窟を見付けて指差している
「周囲が見渡せるのは… あの付近で休憩しようか? モンスターは近くにいないかな?」
レイが少し小高い丘を見て言う
「はい、モンスターの気配は無いです」
エリンが笑顔で言い丘の方に歩いて行き、丘の上から周囲を見渡して交代で警戒しながら休憩を取り始める
「アントがこっちに向かって来ています」
アリスが警戒しながら見ている
「数も結構いるかな… 迎撃して倒すよ」
レイが剣を持って立ち上がり、レイン達が荷物をまとめている
丘を下りて近付くアントを待ってアント達がスピードを上げて近付いてくる。ファーが中央にエリンとレイが左右に立ち近付くアントに斬りつけて、地面に倒れて暴れながら、黒い霧になって消えていく
一際大きいアントが突進してくる
「キラーアント」
レインが叫び、キラーアントはファーに噛み付こうとするが、ファーは剣で受け止めている。エリンが横から剣を叩き付けて、キラーアントが2つに別れて倒れ黒い霧になって消えていき、アント達はキラーアントを乗り越えて次々と襲い掛かってくる
「はぁはぁはぁ」
レイが肩で息をしている
「何とか倒しきりました… 疲れました」
エリンが座り込んでいる
「何故こんなに増えたのでしょうか」
ファーも疲れたようにしている
「ドロップアイテムもほとんど無い… 拾ったら次のエリアに向かおう… アントに襲われるのはもういいや」
レイが疲れたように言うと、レインが頷きながら周囲を見ている
(アントの大群相手に一步も引かずに戦い抜く何て… 御主人様逃げる事は考えないのでしょうか? それも誰も怪我してませんけど…)
アント達のドロップアイテムを拾い集めて、次のエリアに歩いて向かい、洞窟を抜け深い森に入る
「迷いたくないけど、一度休憩しようか?」
レイがエリン達を見て言う
「はい、疲れました…」
エリンが疲れた顔をしながらレイを見ている。 レイ達は壁の方に向かい、交代で警戒しながら休息を取っている
休憩が終わり、宿屋でもらった包を空けて全員食べてから森に入っていく
「モンスター」
エリンが走り、ネズミを両断している
「感知出来ないと奇襲受けそうで怖いね」
レイがエリンを見て言う
「はい、御主人様警戒しながら慎重に進みたいです」
レインが周囲を見ながら言うと、エリンが近付くネズミを迎撃している
「エリンなら奇襲受けないのかな? 戦いにくいから気を付けないと」
「御主人様、森での狩りのお陰で戦いに慣れてますけど」
「そうだね… アリスもしっかり警戒してくれているから良いね」
レイがレインと話しながらエリンの方に近付いていく
「御主人様、向こうにモンスターいそうなのですが、見えないです」
エリンが森の中を見ながら構えている。 レイが周囲を見てから鑑定をしようとしている
木がモンスターなのか? ツリー… 斬るか…
レイが剣を構えて一気に接近して剣を振り抜き、木が倒れながら黒い霧になって消える
「え! 木がモンスター…」
エリンが驚いた様に見ている
「これは樹液かな? 他にもいるかも知れないから気を付けて進もうか?」
レイが笑顔でドロップアイテムを拾い歩いて行き、少し開けた場所に到着する
「あの穴はボス部屋?」
エリンが指差している
「そうかも… 入ってみようか?」
レイが笑顔で見ている
「モンスター!! 数が多い」
エリンが警戒した様に別の方向を見ている。 羽虫が飛んで近付いてくると、レイ達は次々と斬っている
「ドロップアイテムが無いです… 残念です」
エリンが周囲を見て言う
「そうだね… 収入が少ないのは良くないね… 取り敢えずボス部屋入るよ」
レイが残念そうにしてからボス部屋を見ている。 穴に入り薄暗い中奥に人形が見えてくると、怪しく赤い光が輝き、レイ達の方に歩いてくる
「ゴーレム? ウッドゴーレム」
ファーが警戒した様に剣を構えている。 レイが前に出てウッドゴーレムに近付き、ウッドゴーレムが腕を振って、レイはかわしながら剣を振り、ウッドゴーレムの腕が飛んでいく。 ウッドゴーレムの腕が生えるようにして元に戻る
「え! 再生するの? 反則!!」
レイが驚いた様にしながら剣を振って、ウッドゴーレムの腕や足を斬り、ウッドゴーレムはすぐに再生している
腕や足を切っても無駄か… それならあの明かり付近を
レイが明かり目掛けて剣を振り抜き、ウッドゴーレムが2つに別れて倒れると、黒い霧になって消えていく
「御主人様!! 凄いです」
エリンが嬉しそうに走ってきてレイに抱き着いている
「エリン!! 迷宮内で油断しない!!」
レインが慌てて叫び睨んでいる。アリスは周囲を警戒しながら、結晶を拾いレイに渡そうとしている
「これは… 生命力上昇か… 」
レイが呟いている
「御主人様が使ってください」
レインが微笑んで言うと、レイが両手で持ち使用して光に包まれて結晶は消えていく
周囲を見てから穴から出て、穴が埋まっていくのを見ている。 エリンの耳がピクピクすると、エリンが剣を構えている。 森から黄色と黒の縞々の獣が飛び出てエリンが剣で牽制している。ファーが剣を振り前足を斬り、レイが胴体を深々と斬り裂いてアリスとレインが剣を突き立てている。所々に黒い霧になって消えていく
「ここでタイガーか奇襲なんて… 油断出来ないです」
エリンがレイを見て言う
「そうだね… 視界が悪いからエリンかいて良かったよ」
レイが笑顔で言うと、エリンが嬉しそうに尻尾を振っている




