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異世界転移のんびり自由に生きます  作者: 桂崇
第10章 内乱と商圏拡大

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第195話 レイと勇者ハン 前編

レイ達は侯爵領から北に向かい、ミッドランド公爵家の軍と対峙している軍の後ろから夜襲を掛けて、本陣を叩き潰して荷馬車の荷物を奪い、ついでに寝起きの敵軍近くに魔法を放ち、レイ達は森に入って様子を伺っている。 敵軍は本陣が襲われた事を知り、慌てて怪我人を運びながら撤退を開始している


ホルスウィナーはメイド警備隊員から手紙を受け取り、すぐに軍を前進させて逃げる軍に追撃を与えて、侯爵軍は四散して逃げていく


レイ達は人目につかないようにホルスウィナーの元に向かう

「レイ、フォーレルドルフ子爵領にいたのでは?」

ホルスウィナーがレイを見て驚いたように見詰めている

「ちょっと名声も必要無いから、影で力を貸しただけだけど、盗賊軍の物資必要かな? 荷馬車の荷物全部魔法の鞄に入れたけど」

レイが笑顔で説明している

「え? 盗賊軍か… 一度預かろう… 褒美は… 必要ないのか?」

ホルスウィナーが顔を引きつらせながら理解したようにしている。 ホルスウィナーの精鋭騎士達が人払いをしてレイ達が周囲に物資を出して積み上げている


「じゃあ、帰るね… フォールベアン殿下に献上した、お土産の分の物資も出しておいたから、運んでね」

レイが軽く言う

「は? まさか… そういう事か… 殿下の軍は無事なのか?」

ホルスウィナーが悟ったように言う

「早く侯爵領を平定して合流してね」

レイが笑顔で言い、森に向かって歩いていく。ホルスウィナーが見送りながら顔が引きつっている

(これは… 全部押し付けられたのか? 何も言わずに… 敵の物資を奪い、軍が敗れたならばすぐに降伏するだろうが… 先に侯爵家の町に使者を出すか? どのみち降伏か全滅だろうが… 軍も本陣と大将が倒れたら維持は出来ないだろうに… まさかレイは最初からこうする為に… 名乗りでなければ褒美は与えられない… 後でフォールベアン殿下と相談をしなくては… )


レイ達は数日掛けて王国南部に向けて進み、渓谷の砦が勇者により落とされた報告を受ける

「勇者… 転生者が反乱軍にいるのか」

レイが考え込んでいる

「報告によれば、残忍で砦の人を皆殺しにしたと… 南部の軍は王都に向けて進んでいるそうです」

レインが報告書を読みながら説明している

「ルセイド伯爵軍は、こっちに来てないの?」

「別経路で南部に向かっています。 王都に到着した場合、どれだけの死者が出るか分かりません」

「仕方ないか… 残忍ならば捕まえるかな? 賞金首ならば良いかな? 勇者の経歴など詳しく知りたいかな… もし本当に残忍ならば全力で止めないとね…」

レイが考え込んでいる

「御主人様、緊急事態ですので援軍を呼びますか?」

レインが考えてからレイを見詰めている

「呼んでも間に合わないから、密偵達になるべく多くの情報を集めるように伝えてほしい」

レイが考えてからレインを見ている


軍が迫る町では、住民に避難を呼び掛け住民達が町から北へ進むでいき、町の南側では多くの騎士や兵士が迫る軍への対応の為に残っている

「ペリーアリス様、そろそろご避難を… 後2日ほどで敵が到着します… 」

騎士が女性に頭を下げながら言う

「多くの騎士と兵士の忠義に感謝しています。 私は伯爵家の代表として、ここで指揮を取ります」

「ペリーアリス様、御避難をしてください」

騎士が懇願するように言う

「騎士や兵士の家族や親類の為に全力で敵を足止めしましょう… 士気を上げる為に最後まで残ります… もし… 降伏して助命が必要ならば、私を差し出しなさい… 」

ペリーアリスが覚悟をしたように言う

「御嬢様… 最後まで御一緒致します… 」

騎士が頭を下げて言う。ペリーアリスが遠くを見ている

(覚悟はできましたが… もし降伏するならば、殺してから降伏をして欲しい… 生き恥を晒して、いえ、人前で穢されるよりは… 今更言い出せませんが… 分かってくれますか? )



2日後、軍列が町の外に到着して、少し離れた場所に陣を張り、宴会のように騒いでいる

「ペリーアリス様、斥候から報告がありました… 奴ら酒盛りと多くの女性を弄んでいる様子です… それと男と子供をなぶり殺しにしております…」

騎士が悔しそうに状況を報告している

「え? 何故? 何故そんな事を… どうしてできるのですか? 何故? 許されないです…」

ペリーアリスが怒りに手を握りしめている

「今からでも脱出をしてください」

騎士がペリーアリスを見て言う

「脱出… いえ… 今背を見せれば襲いかかられると思います… 残っている者の中で脱出を希望する者は、離脱を許します」

ペリーアリスが考えてから言う

「え? 何故ですか?」

「士気が低下を防ぐ為です… 最後の選択になります… 恐怖で逃げ出されるよりは良いです」

ペリーアリスが説明をしている

「すぐに全軍に伝えます」

「時間稼ぎしかできないですが、最後の時まで戦い続けましょう」

ペリーアリスが言うと騎士が部屋から出て行く


翌朝、軍の一斉攻撃が始まりペリーアリスが陣頭に立ち必死に耐えて、日が暮れる頃軍が引いて陣地で宴会を始めている。ペリーアリスは疲れている騎士や兵士にねぎらい、暗闇に包まれペリーアリス達は夜襲を仕掛け、敵は軍として対応できず容赦なく倒され、散り散りに逃げていく

「ペリーアリス様、見事な作戦感服しました」

騎士がペリーアリスを見て言う

「兵士達のおかげです。 後始末して退却します」

ペリーアリスが微笑みながら言う

(これで時間を稼げますが… 軍がこんなに弱いのでしょうか? それにこの惨状許されないですが… 勇者はいなかったのですか? )

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