第154話 ヒリア王女
レイ達は食事を終わらせて、応接室に入る
「レイ、今までに食べた事のないスープであった」
フォールベアンがレイを見て言う
「美味でした」
アルミナリナーが満面の笑顔でレイを見ている
「あれは何か?」
公爵がレイを見ている
「味噌汁ですけど」
「味噌汁? 何処かで聞いたことがあるような…」
フォールベアンが考えている
「子爵様を帰して食事だけで無いですよね?」
レイがフォールベアンを見ている。公爵が頷きレイを見ている
「そうだな… レイ、内密に話したかった… 末の妹の事だが、母親と兄弟達は王位簒奪を企てて、処刑となった… 表向きは自害とされているが… 末の妹は加担はしてないが、病気で体が弱く… 王妃様から追放を求められている… 追放は良いが嫁ぎ先もない女性の末路は知っていると思うが… 」
フォールベアンが説明している
「断りますけど」
レイが苦笑いしている
「既に奴隷にして連れてきているが、今朝は体調が悪く後で連れてくる」
「え? 完全にトラブルに巻き込まれますけど」
レイが嫌そうにしている
「野心のある貴族ではまずい… 他国も難しい… 有力な商人でも信用がおける者は限られている… 頼む!!」
フォールベアンが頭を下げている。公爵とアルミナリナーがフォールベアンを見ている
「レイさん、王妃様からの手紙が来ていました。 厳しい事を言ってますが… 実は王家を建て直す為に、これ以上王位継承の問題を起こさない為です。 それに治療が出来なくなれば、どのみち早く亡くなるでしょう… ヒリア様も理解して自ら奴隷になる事を言い出したとの事です…」
公爵夫人が説明している
「今回の件もあるが… 王家がレイの後ろ盾になる事を約束する。 これはレイの為の紋章だ」
フォールベアンが懐から紋章入りの首飾りを出している
「え? もしかして拒否権は無いのですか!!」
「無い」
公爵がレイを見て言う
「レイさん、王太子となったフォールベアン殿下に頭を下げさせて、拒否は出来ないですね」
公爵夫人が微笑みながらレイを見ている
「え…… レインどうしよう」
レイがレインを見ている。 侍女が慌てて入ってくる
「え? 来客? ヒリア様が自ら?」
レイが侍女から耳打ちされて苦笑いしている
「出迎えが必要です」
レインが不機嫌そうに言う
レイが玄関に向かい、馬車から降りてきた女性達を見ている。 騎士達はフォールベアンの執事が説教を続けている
「あなたがレイですね… 隣の美女がレインですか? 羨ましい」
女性がレインを見ている。 フォールベアンが出て来て苦笑いしている
「御母様、何故こちらに…」
フォールベアンが苦笑いしながら見ている
「見定めたく来ましたよ… しかし、まさか騎士が暴走して襲撃をするとは… 教育がなってませんね」
女性が騎士を睨んでいる
「手加減をしてもらえなければ、皆殺しにされていたでしょう… ここで話すのは」
フォールベアンが女性を見ている
「ヒリア降りてきなさい」
女性が馬車を見て言い、顔を隠した女性が降りてきて、レイを見詰めている
「狭いですが応接室に案内します」
レインが微笑みながら頭を下げている
公爵達のいる隣の応接室に入り、フォールベアンと王妃とヒリアが座る
「レイさん、フォールベアンから伝えた通り、ヒリアをレイさんの奴隷にします。 国王陛下より手紙も預かっております」
王妃が言うと、侍女が手紙をレイに渡している。 レイは手紙を開けて読み、レインにも見せている
「早死を希望なのでしょうか? それに妻に迎える気も無いです」
レイがフォールベアンとヒリアを見てから王妃を見ている
「あの女の子を見たくも無いですから、 早々に奴隷にして早死させてください」
王妃がレイを見て言う
「そうですか… 色々面倒な事を押し付けられていますので、早死はさせないですが… 病が治り子供ができても、王位継承権は無いとしてもらえるのですか?」
「特別にレイさんとの子には与えても良いですね… 褒美代わりです。 侯爵家が暗殺者を送り込んだとか… それも昨夜暗殺者の拠点を制圧したと聞いています。 あの執事は後で拷問と証言をさせて、侯爵家には罰を与えると約束をしましょう… それとは別に石鹸以外の… 新しいクリームと化粧水を見せてください」
王妃が微笑みながらレイを見ている
「え? 化粧品を…」
「アルミナリナーの侍女に伺いましたが、結構な物とか」
「ヒリア様よりも化粧品が優先なのですか?」
「勿論です」
王妃が笑顔で言うと、フォールベアンが頭を抑えている
「レイン1つしか無いけど、例の物を」
レイが少し考えてからレインを見て言うと、レインが魔法の鞄から液体の入った瓶とクリームを出して、説明をしている
「非売品の物ですか? 侍女に試させてから使わせてもらいます」
王妃が笑顔で瓶を見ている
「フォールベアン、後は任せます」
王妃が笑顔でフォールベアンを見ている
「ヒリア、覚悟は変わらないか?」
「はい、お兄様… 」
ヒリアがフォールベアンを見て言う
「顔を隠したままでは… ヒリア顔を見せてレイに忠誠を誓うように… 奴隷商人も呼ぶぞ」
フォールベアンが言うと、ヒリアが少し躊躇してから顔を隠している布を取る。 ヒリアの顔は赤く爛れている。 レイは少し驚いてから鑑定をしている
ヒラメレス中毒? ヒラメレスとは… 書物にあったような… 後で調べれば… 服にもヒラメレスが塗布されているのか… わざわざ中毒になっているのかな? 面倒だな…
奴隷商人が入ってくると、ヒリアの奴隷契約をして、レイの奴隷になる
「レイ様、一生涯レイ様に忠誠を誓います」
ヒリアがレイの前に座りレイの足に口付けをしている
「ヒリア…」
フォールベアンがつぶやきヒリアを見ている
「ヒリアもう王女でも王族でもありません、平民として敬いなさい… フォールベアン帰りますよ」
王妃が言うと立ち上がり部屋を出て行き、ヒリアが頭を下げて見送っている
(今までありがとうございました… 王妃様もわざわざここまで見送りに来て頂いて感謝しています…… 政略の道具になれず申し訳ありません……)




