第121話 ゴブリン討伐 後編
レイ達は、日が暮れる前にゴブリン町から距離を取り、交代で休む事にする。メイ達がスープを作っている
「御主人様、男爵軍の方も野営をしているみたいです… 今日は死者は出ていませんが、怪我人は結構出ています」
レインが報告にくる
「治療はできているの?」
「全員完治しています。 ポーションの量が半分になってます… 長い戦いは難しくなります」
レインが説明している
「消耗戦は無理か… 明日は無理せず誘き出して戦うかな? 突破するかな?」
レイが考え込んでいる
「ゴブリンの動き次第で良いと思います… 他のゴブリン村からゴブリンが集まってくると面倒ですが」
レインが考えながら説明している
今日で何体削れたかな… 男爵軍の戦果はどのぐらいだろうか?ロワイダル達の不満で陣形を乱すかもしれないし… 移動してもう一度突破しても良いけど… ゴブリンの出方次第かな?
夜明け前にゴブリン達が移動してくると、気が付いた警備担当達がすぐに戦闘準備をしている。ゴブリンが近付いてくると、メイド魔法師隊が次々と魔法を放ち、ゴブリンを吹き飛ばしている。なだれ込むようにゴブリンが次々と近付いてくると、レイ達は必死に戦い続けている
ゴブリンが全部倒れている
「御主人様… エリンから報告ですがこっちにゴブリンは来てないそうです」
レインが報告にくる
「死者は?」
「騎士達の方は半分大怪我ですが、命に別状はないそうです。 他は治療済みです」
「体力の回復を最優先にするように… ゴブリンの状況の確認も頼む」
レイが考え込んでいる
「このまま進まないのですか?」
「疲れ過ぎかな? 結構な数がいたからね」
レイが笑顔で言うと、レインが伝えに行っている
レイ達がゴブリン町に進み、ゴブリンの集団がいる方に向かって行き、ゴブリンの集団もレイ達に気が付いて向かってくる
レイ達が次々と倒して、ゴブリンが次々と地面に転がっている
「ニンゲンごときが!!」
ゴブリンロードがレイ達を睨んでいる
「え!!ゴブリンが言葉を!!」
レイが驚いて叫ぶと、ゴブリンロードが大きな剣を持って突進してくる。振り回す大剣をファーがかわしていると、エリンが闘気をまとい、一気に接近してゴブリンロードの足に剣が当たり、剣が止まると、エリンが慌てたように飛び退き、エリンがいた場所に大剣が空を斬っている。ゴブリンロードがエリンとファーに攻撃をしていると、レイが闘気をまとい接近して、ゴブリンロードの足の指目掛けて剣を振り、指が3本切り落としている。ゴブリンロードが体勢を崩して片膝をつく
ゴブリンロードがレイを睨み、剣を振りレイが飛び退き、エリンが後ろから足の筋に剣を振り抜き、ファーも足の指目掛けて剣を振り下ろしている
再びエリスとファーに向けてゴブリンロードが大剣を振り、エリンとファーがかわしている。数発の魔法がゴブリンロードの顔に当たり、ゴブリンロードが後ろに倒れると、レイが剣を振り下ろして、ゴブリンロードの頭に剣がめり込み、レイはすぐに飛び退いていると、レイがいた場所に剣が突き刺さっている。エリンとファーが飛びゴブリンロードの目にそれぞれ剣を突き立てて、剣が柄付近までめり込み、エリンとファーが引き抜き、レイが闘気をまとい剣を振り下ろしてゴブリンロードの首を斬って、頭が転がる
「御主人様、逃げ出すゴブリンが出始めています… 追撃しますか?」
レインが周囲を見ながらレイの元にくる
「無理かな… 人が足りないよ」
レイが周囲を見て言う
「後は男爵家に任せましょう」
レインが微笑みながらレイを見ている
レイ達に向かって襲ってくるゴブリンがいなくなり、しばらくすると男爵軍側からゴブリンを突破して騎馬に乗った騎士達が近付いてくる
「まさかと思ったが… ゴブリンロードを倒したのか… それにジェネラルやウォーリアまで…」
騎士が周囲を見ながら呟いている
「激戦御苦労だった! すぐに男爵様に報告しよう」
騎士がレイ達を見下ろして言い数人が戻っていく
日が暮れる前にバールドル達がやってくる
「これがゴブリンロード… レイ殿感謝するぞ」
バールドルがゴブリンロードをしばらく見てからレイを見て言う
「なんとか倒せましたけど、後始末は難しいです」
レイがバールドルを見ている
「レイ殿… 相談があるのだが… ゴブリンロードの討伐の栄誉を… 男爵家に譲ってもらえないか?」
「褒美次第かな? 栄誉なんかで奴隷達を食べさせられないからね」
レイが笑顔で言い、バールドルの周囲の騎士達が顔を見合わせている
「褒美はすぐには無理だが… 正確な戦果を加味して褒美をだそう… 莫大になるが… すぐには出せない… 借金になるな…」
バールドルが苦笑いしている
「なぜそんなに栄誉が必要なのですか?」
「それは… 正直に言うと権力争いだな… ゴブリン討伐は国軍が行わなければならないが… 騎士団を動かせなかった…反対した者達に対しての嫌味だ… ミッドランド公爵家とルセイド伯爵家の援護で倒せたと宣伝する為だ! それにゴブリンロードが発生している状況で騎士団を動かさせなかったならば、軍権に関して責任を取る者達が多くいる… 政敵側の失策で勢力が一気に傾くだろう」
バールドルが詳しく説明している
「そんな事を喋って良いのですか?」
「許可はされている… 予想外の戦果でミッドランド公爵様が喜ぶだろう… それに王家も… レイ殿に感謝している」
バールドルが頭を下げている
「それなら… 関わりたくないから、大きな貸しとしておきます」
レイが笑顔で言う
「大きな貸しか… 怖いな…」
バールドルが苦笑いしている
(この貸しは相当な貸しと思うが… 本家と相談も必要と思う… 領地再建もレイ殿次第となるが… ゴブリンロードの頭等を王都に送れば、状況も一変するやも知れないが、褒美の方が大変な事になりそうだな… ミッドランド公爵家に泣き付くか?)




