第117話 ベリーアインと冒険者ギルド
レイ達は伯爵家の準備が終わるのを待つ間、迷宮に入り鍛錬を続けている。 出発の前日、騎士隊長に呼び出されて騎士団の詰所に向かう
「レイ、来たか… 忘れられていたが、盗賊の処分の件の引き取りを頼む」
騎士隊長が笑顔で言い、執事が淡々と説明している
「え? 何の事ですか?」
「覚えてないか… 公爵領に向かう前に捕まえた、愚か者の女盗賊達だ!! 罪状もそんなに多くなく迷宮に挑戦して失敗した者達の集まりだった… 未遂で罪も軽く、解放準備はしているが… 女盗賊だけが犯罪奴隷落ちだ… 他は町から追放と決定している」
騎士隊長が説明している
「女盗賊か… いたな… 忘れていました」
レイが思い出して騎士隊長を見ている
積まれた武器防具を見て全部転売を伝えて、レインが硬貨などを袋に入れいる
「これで終わりですね」
「女盗賊を受け取ってくれ… 」
騎士隊長が言うと、ニーズドンが布1枚だけ着た女盗賊を連れてくる
「転売を」
レイがニーズドンを見て言う
「今回も不可能だ!! 犯罪者奴隷だ!!」
騎士隊長が女盗賊を見て言う
「レイ様奴隷契約の更新を致します」
ニーズドンが笑顔で言い、女盗賊の契約更新をしている
「ベリーアインは、御主人様の為に忠誠を誓い、御主人様の為に何でも致します」
ベリーアインが座りレイの足に口付けをしている
「面倒だな… レインどうする?」
レイがレインを見ている
「捨てられないなら… 娼婦ですね… 」
レインがベリーアインを見ている
「娼婦… 」
ベリーアインが泣きそうになっている
「盗賊では仕方無いか… 後で決めるかな?」
レイがベリーアインを見ている
冒険者をしていたなら、戦闘奴隷にも出来るかな? 娼婦と言った時顔が強張ったから嫌なのか? あの時体を自由にして良いと言っていたけど、逃げる為の放言だったのかな?
騎士の詰所を出て歩いている
「御主人様、少しは戦えるならば、開拓村送りでどうですか?」
レインが微笑みながら言う
「それでも良いか… 野営地に放し飼いでも良いかな? 」
レイが思い付いたように言う
「はい、御主人様、ゴブリン討伐に連れていき帰りに野営地に住むように言えば良いと思います」
レインが微笑みながらベリーアインを見ている
あの数を統率していたなら、少しは使えるか… ん? 何故執事が後ろから付いてくる?
レイが立ち止まり執事を見ている
「このまま冒険者ギルドに向かいましょう」
執事が微笑みながらレイを見ている
「用は無いが…」
「報酬を受け取ってない事が判明しています。 冒険者ギルドには通知してあります」
執事が微笑みながら説明している
「困ってないから良いけど…」
レイが嫌そうに言うと、執事とそのまま冒険者ギルドに向かい、職員がすぐに応接室に通す。テーブルに紙の束が置いてある
「レイ!! 何故冒険者ギルドに顔を出さない!! これを見ろ!! 迷宮探索の冒険者からも報告が沢山上がっているぞ!!」
ギルド支部長が怒鳴り、職員が1つずつ説明しながら紙をレイの前に置いていき、支部長が睨んでいる
「こちらがミッドランドの町からの通知です。 護衛依頼にアーマーリザード3匹討伐… 盗賊討伐やら色々… 迷宮でもかなり好き放題アントを倒したみたいですね… 一昨日アントが暴走したのをレイさん達の一派で制圧してますよね? … Aランクに昇格推薦とミッドランド公爵家からの指示… どうしたらこんな短時間にできるのですか? それも冒険者ギルドに全く顔を出さない冒険者がいるのですか? それも執事様よりの話でやっとレイさんの住んでいる場所と分かりましたが… 誰も使いにいけません… この町の最大の商会の代表になっているなんて… 依頼を受ける側でなく依頼を出す側になってますが… 御説明を求めます…」
職員が最後に嫌味を言うように説明している。支部長が頭を抱えている
(は? あの商会の代表!! それに迷宮に数十人で入っているのか? もうレイに文句を言えないぞ… 逆に潰される… )
「盗賊を返り討ちにしてもらったけど…面倒事が多いだよね… 欲しい?」
レイが笑顔で職員を見ている
「妾にしてもらえるなら、喜んでなりますが… 商会は不可能です」
職員がレイを睨んでいる
「妾?」
「半分冗談です。 こちらが依頼の報酬です。 ギルドカードを預かります」
職員がトレイの布を取っている。 金貨が山積みになっている。レイ達がギルドカードを差し出すと、すぐに別の職員に手渡している。レイン達が金貨を数えている
職員がギルドカードを持ってくる
「Aランク冒険者レイ様、今後は時々冒険者ギルドに来て下さい」
職員がギルドカード手渡している
「用が無いから」
「依頼を出してください… 実は護衛依頼がほぼありません… 商隊を隣接する領地に出していますよね? 護衛必要ですよね?」
「え? 警備担当達がやってますので必要は無いです」
「町の為に依頼をしてください!! 」
職員がレイを睨みながら怒鳴る
「やっぱり職員さん脅してないですか?」
レイが苦笑いしている
「支部長も言ってください!! 冒険者の数が減っているのですから!! 中級以上の依頼が必要なんです!!」
「強要はダメだろう… レイ殿、すまないが… 少しでも良いから依頼をください」
支部長が頭を下げている。執事が微笑みながら見ている
「怒っているのか、頼んでいるのかわかりません」
レインが苦笑いしている
「怒りたいですが、依頼も欲しいのが事実です… それも周辺の魔物も狩っても肉屋に直接持ち込まれて… 討伐依頼もほとんどなく… とにかく依頼が少ないです… 最大の商会から1件もなくて… 他の商会は商隊を持ってません… 行商人も少なく… 中級の冒険者が町を出ていきます… どうにかしてください!! 本当に依頼をください… お願いします!! 」
職員が必死に説明して、頭を下げている
なんだか、不憫に思える… そんなに依頼が無いのか? 護衛は必要ないし… 依頼する事がないな… 依頼を出せと頼まれても…
「野営地の臨時警備を依頼しますか? まだまだ先ですが… 街道の整備とかも良いと思います」
レインが思い付いたようにレイに話している。職員がメモを取っている
「今は必要ないな… ゴブリン討伐が終わらないと…」
レイがレインを見ている
「ゴブリン討伐!! 依頼を出してください!!」
職員が大声をあげる
「そちらは不可能です。 メリトルセイド男爵領です。 混乱を避ける為に内密にお願いします。 既に男爵領は壊滅気味です。 王国騎士団の派遣がされていませんが、1年近く放置されて表向きは、伯爵家と準男爵家の連合部隊となります。 裏はレイ殿達の力技になります。 既にウォーリアやボブゴブリンなども倒されています。 おそらくロードクラスが率いていると思われております………」
執事が淡々と説明して、支部長が頭を抱えている
(勝手に国家危機級の依頼を受けているなーーー レイもう冒険者しなくて良いから… 友好関係だけにしてくれないか? ちょっと待てよ… ミッドランド公爵家とルセイド伯爵家からの直接依頼ばかり受けているのか? 魔物討伐も依頼受けずに、魔物を狩り放題… 商会長ならばもう冒険者の意味無いだろう… )




