実戦訓練1
早朝5時…
「おはようございます。シゲルさん。」
「うむ!おはよう。
さて、今日から本格的な実戦を始めるぞい。」
「はい!」
「その前に山頂まで行くかの〜。携帯のMAPを山頂まで設定しなさい。あとは、GPSで自分の位置と山頂を直線的走るだけじゃよ。」
「トラップが有りそうな場所は迂回していいんですよね?」
「それは構わぬよ。ルートの近辺には、わしがクレイモアの模型を設置しといたから、くれぐれも当たらぬ様にな!」
「分かりました。じゃあ行きます。」
「待て!コレを着けて行きなさい。」
「コレは?」
「バトラーシステムの改良版じゃ!お主が怪我などしないようにの〜」
「ありがとうございます。」
「気を付けて行きなさい。」
「はい!行ってきます。」
ケンジはシゲルに挨拶すると早速山を登り始めた。
登り始めて1分も経たぬうちに左足に激痛が襲う「痛〜!!(なんだ?)」
バトラーシステムからピーッと音が鳴っている。
バトラーシステムの表示を見ると左足が赤く光り、重症と書かれた所にも赤く光っている。
足元を見るとクレイモアの模型が設置されていた。痛みは一瞬だったが結構痛い!
「もう、クレイモアにやられたって訳か…
こりゃもっと慎重に行かないと何回殺されるか分からないな!」
突然携帯が鳴り始め電話に出ると…
「バカもん!いきなり引っかかりおって!」
「すいません。」
「まぁ、説明は不要じゃな!」
「はい!トラップにかかると俺も痛い目にあう訳ですね?」
「そうゆう事じゃ!まだ始まったばかりじゃから、よく周りを見ながら進むんじゃよ!死んだ時は全身に痛みが来るからの〜」
「分かりました。(死ぬ事も許されないんだな!)」
それからのケンジはじっくり周りを確認しながら山頂を目指した。昨日までの登山道なら、1時間も掛らない。だがまだ中腹にも届かぬうちに1時間経っていた。
(クッソ〜!シゲルさん至る所に仕掛けてやがる…)
少し進むと新たなクレイモアが見えた。
ケンジがクレイモアを避けて少し左にズレた瞬間、『ピーッ』の音と共に針に刺される様な激しい痛みがケンジを襲う。
「ぐっ!!」(なんだと!何処から?)
バトラーシステムは左腕と頭に赤く光っている。よく周りを見渡すと、木の枝に指向性爆弾が仕掛けてあった。
「くっ!こんなとこにも…このままだと、山頂に着く前に死んじまうよ。しかし、たかが地雷と思ってたが効率的に仕掛ければ敵を一掃する事も出来そうだ。しっかりコウジに教えてやらねぇと…」
その後1時間を掛けてやっと山頂に到着する。
「ふむ、結局、7回食らって死んどる訳じゃな。」
「はい…すいませんでした。」
「ふん!はなっからクリア出来るとは思っとらんわ!
まぁ、もっと掛かると思っとった。さぁ朝飯食ったら実戦訓練やるぞい!」
「はい!」
昼食の最中にコウジが話し掛けてきた。
「ケンジ、ちょっといいか?」
「何?コウジから話し掛けて来るなんて珍しいな。」
「ユキが作ったシステム、ありゃ一筋縄じゃねぇぞ!」
「だろうな!トオルさんが考えた物を構築したシステムだからな。」
「ターゲットの人形は移動する上、人形同士連携が取れるらしい。銃のM16A4はアメリカ軍でも陸軍と海兵隊でも正式採用された銃だぞ。中にはグレネードランチャーを装着してるって話だ。」
「また、本格的な武装だね〜」
「お前、バトラーシステムじゃないんだからな!」
「分かってるって…」
「大丈夫かよ?」
「怪我するとは思ってるよ!でも致命傷は受けないさ。」
2人が話している所にシゲルがケンジを呼んだ。
「ケンジ君、行くぞい!」
「はい、今行きます。じゃあ、行ってくるよコウジ!骨は拾ってくれよ(笑)」
「お断りだ。絶対拾わない……気を付けろよ」
ケンジはシゲルと部屋を出ると仮想のバトルフィールドに移動する。
バトルフィールドはいつもの山を越えた場所に展開され、トオルとマサとミオとユキが待っていた。
「やっと来た〜!ケンジ遅〜い!」
ミオが待ちくたびれた様で愚痴り始めた。
「時間なんて聞いてなかったんだよ。」
「さて、それではケンジ君の実戦訓練を始めようか。
このフィールドには、既に8体の人形を配備してある。とりあえず2時間以内に全ての人形を撃破する事が君の任務になる。当然だが人形も撃ってくるから油断しないでね。以前にも話だが弾はペイント弾だが、強化してある弾だから当たると怪我するよ。一応、その為にマサとミオに来てもらった。何か質問は?」
「トラップは設置されてますか?」
「わしが仕掛けておいた…」
「分かりました。もういいですよ。」
「じゃあ、始めようか。AKと弾は準備いいかい?ユキ始めてくれ。」
ユキはコクリと頷くと、ノートパソコンのEnterキーを押した。
「作戦開始!」
トオルの掛け声を合図にゆっくり山の中にケンジは入って行った。




