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覇王様の子守唄 第2章  作者: 日明
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歌姫の覚悟

「思いません」


 その声と共に、小さな刃がカルマに向けられた。


「・・・何のつもりだ?ディーナ」


 カルマの前にナイフを構えて立ったのは、ディーナだった。


「私だって陛下を完璧お守りする自信なんてないのに、陛下には私を完璧に守ってほしいなんて言えません」

「ディーナ!下がれ!これは俺達の戦いだ!「ふざけないでください!」


 初めてディーナに怒鳴られ、王は目を丸くする。


 ディーナは王を振り返り泣きながら叫んだ。


「私だって同じです!!貴方とずっと一緒に居たい!貴方のいない世界なんか考えられない!!私だって・・・っ貴方を守りたい!!それなのにどうして除け者にするんですか!?」


 ディーナは王の前に膝をつき、血まみれの手に自分の手を重ねる。必死な思いを尚も続ける。


「愛した人が傷つく様を・・・っ誰が見たいと思うんですかっ!」

「ディーナ・・・」

「ディーナ」


 冷えた声でディーナを呼んだのはカルマだ。ディーナは王の手を離して立ち上がり、カルマを真っ直ぐ見る。


「お前が戦いに割り込んできた以上、この戦いは俺の勝ちということで構わないな?」

「ーーはい」

「待て!!」


 まだ戦える!と立とうとした王は惨めに地に伏せる結果となった。


「陛下と貴方の戦いは、貴方の勝ちです」

「覚悟を決めてくれたか」


 カルマは微笑みディーナに手を差し出す。


「待て・・・っディーナ!!」


 すがりつくように王もまたディーナに手を伸ばす。


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