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覇王様の子守唄 第2章  作者: 日明
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王の剣の思い

 だが、カルマはゆっくりと立ち上がった。それを見て、メルフィと王は同時に前に出てカルマの腹部を蹴り飛ばす。だが、手応えのなさに顔を歪める。歪めた直後、メルフィの横顔にカルマの拳がめり込みそのまま吹き飛ばされた。


 動きが見えなかった。


 更にあることに気付く。顔にしか残っていなかったはずの火傷の跡が腕にも浮かんでいた。


「我が王は本気になったようですね・・・」


 レノの言葉にギドが「どういうことだ?」と問いかける。


「カルマ陛下には全身に火傷を負った過去があります。通常は見えませんが、陛下の神経が昂った時、その火傷の傷が浮かび上がるのです」

「今からが本気って訳ね・・・」


 今までが本気でなかったというのに三人は満身創痍。勝ち目はないに等しい。


 だがーー


「殺してもいいって約束のこの戦いで加減して殺さず剣も捨てて戦ったのは意味あんだろ?」

「その訳はウルアークの王が勝たれれば分かるでしょう。まぁ・・・勝てなければ分からないでしょうがね」


 レノの含みのある言葉。


 ギドは今回生死に関わらなければ手を出さないと決めていた。この戦いは男同士の誇りと思いをかけた戦いだ。無粋な真似はできない。


 だが、大切な人間を目の前で再び失うことだけはギドにとって耐えられない。同じ負けならば命だけは守ると決めた。その他の大事なものを失うことになっても。


 しかし、この戦いの結末は見えているような気もした。

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