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「新たな世界、超危険!?」

「よう。お帰りよ?勇者氏、姫さん。そしていらっしゃいませ?妹妖精ちゃん」

扉を開けるとマスターであるコンバットさんがコーヒーを淹れながら出迎えてくれた。

さすがコンバットさん。ノルンのこともう知ってる。

「・・・ただいまです。コンバットさん。はいこれ」

と言って僕らからの贈り物の箱を渡した。

「おお?土産かい?気がきくね?二人とも、中身は・・・こ、これは!?」

中身は前にコンバットさんが言っていたハニータルト。美味しいと言ってたのでアクアと二人で昨日の市場でクララ達のオススメの所へ行っておいたんだ。

ちょうど頼むこともあったし。

「嬉しいね~。待ってな?今君らの分も用意するから・・・勿論そこのノームの嬢ちゃんもだ」

あっ、頼む以前に察してくれた。

話が早いですね。


コンバットさんはロゼさんも呼び、五人分のハニータルトとコーヒーを用意してくれた。

コンバットさんはハニータルトを食べながら、嬉しそうに話す。

「ん~。これは一級品だな。この深い甘さ格別だ!・・・それで?君らの言いたいことはもうわかってる。そこの嬢ちゃんを新たに旅に動員したいだろ?だがな、こんなもの無くともそれは許可するぜ?というかこの旅は君らのものだ。君らが大丈夫と判断したんなら俺には止める権利はない。前に勇者氏に言った最低限の規則もありゃぁ元々異世界の習慣がまったくない世界のルール。旅は自由が本業!ルールなんてあまり気にせず、心に止めときゃ言い」

・・・そう言ってくれるのは嬉しいけどそれじゃルール決めた意味あるの?

でもそれなら安心した。これでノルンとも一緒に旅ができる。

「でだ?こんな一級品もらって、このままじゃ貰いっぱなし。それじゃ俺の気がおさまらねぇ。鬼は仁義を軽んじない種族だ」

「え?そんなこれはお土産であって、そんなの期待したわけじゃ!」とアクアが言う。

確かにこっちの頼みはもう聞き入れてくれたわけだしそれでなにかもらうのは、こっちが義に反するような。

「まぁ受けとっといてくれ?おいロゼ?」

「はい」

とコンバットさんに呼ばれたロゼさんが僕の近くに来る。

でも何も持ってないよね?なにをくれる気なんだ?

するとロゼさんが深々と頭を下げた。

「これからよろしくお願いいたします。アカシ様」

・・・はい?

ロゼさんは僕が理解してないと判断し、改めて言う。

「これからあなた方ともに旅の補助として同行いたします。よろしくお願いいたします。マスターアカシ、マスターアクア、マスターノルン」

な、えええええ!ロゼさんがお礼!?旅の同行って!?

「ロ、ロゼさんを私たちとですか!?」

とアクアがコンバットさんに聞く。

「あぁ。俺の予想だと次の世界、大分大変なことになりそうでな?せめてものボディーガードとして、加えてやってくれ?・・・勇者に魔王の娘に妖精、そしてサイボーグ。キシシ、面白いね?本勇者パーティーより面白いメンバーが集まりそうじゃないか?勇者氏」

あはは、確かに誠士郎たちよりは大分濃いな。

ってサイボーグ!?

「ロゼさんってサイボーグだったんですか!?」

「はい。私は2年前にマスターコンバットに拾われました。以来ここで働いております」

へー。異世界の技術はやっぱり僕らの世界を越えてるんだな。

「ロゼさんみたいな子は、私もあったことないわね。お父様の行くところに付いていってたからほぼファンタジーな世界しか行ったことないな。一番科学が発展してたのは地球界だったかな」とアクアが言う。

なるほど魔王もあまり自分の世界観を壊したくないのかな?

「まぁ魔族みたいに魔力を持ったやつは科学が発展した世界は生きずらいからな。んでよ?次の世界。俺の予想だと君らの今の能力じゃかなりヤバい。魔王具をまだ扱いきれない勇者氏、幻影魔法のみの魔姫さん、まだ修行中の幼い妖精ノーム娘。これで送り出すのは気が引ける。んで異世界馴れもしてるロゼを連れていけってことよ?」

「そんなに危ないところなのか。・・・ありがとうございます。ではロゼさんの力、少しお借りします」

「了承しました。これから宜しくお願い致します。マスターアカシ」

これでロゼさんがパーティーに、加わった 。


ロゼさんはまた店の奥に行き、次の世界の座標を設定してる。前回同様、ランダム設定だけど。

「ランダムワープ出力安定。パラレルジャンプあと1分で完了します」

・・・コンバットさんの話じゃ今度世界はかなり危険らしい。

いくらロゼさんが来てくれるとはいえ、僕だって勇者だ。3人とも僕が守ってみせる。

「パラレルジャンプ終了まで5秒前・・・4・・・3・・・2・・・1。パラレルジャンプ完了」

「ご苦労様だ、ロゼ。んで場所は?」

「異世界の座標確認・・・完了。場所は『鋼』」

はがね?

今までの世界にはない和風な名前だな。

「・・・俺の予想的中か。しかしまさか『鋼』とは」

コンバットさんが頭を抱えていた。

え?そんなに危険なの?

「私もはじめて聞く世界ね?はがね・・・なんか物騒な物が出てきそうね?」

アクアも前回と違い初めての世界にちょっと緊張があるみたい。

「お兄ちゃん!早くいきましょう。異世界初ですのでワクワクします!」

と一人ワクワクしてるノルン。

ま、確かに行かなきゃ始まらないか。

僕達四人は扉の前にたつ。

「んじゃ気をつけて行ってきな?勇者パーティー諸君」

「「「はい!」」」

「マスターコンバット。あまりケーキを食べ過ぎないように」

「・・・あ、ああ」

とロゼさんが釘をさし、僕はノブに手をかける。

「それじゃいってきます。コンバットさん」

「おう。勇者氏。ロゼを頼んだぞ?んでロゼはみんなを頼んだぞ?」

「了承しました」

そして扉を開いた。


そこは人通りが多く、賑やかな、電気街。

「ここって・・・あ、秋葉原!?」


「・・・正式名称『地球界 鋼』。勇者氏とはまた別の地球界。自分とほぼおんなじ世界でどう大暴れするか楽しみだよ。なぁゴルド?」

『ふん。相変わらず甘い奴だ。しっかし俺のかわいいアクアをちゃんと守れんだろうな?あの勇者!』

「ヘタレ魔王より全然マシだ」

『うぐっ!』

「まっ、今度はロゼもついてる。勇者氏も安心した戦いが出来るだろ?あの化け物たちが出てもな?」

とコンバットはニヤリと笑うのだった。


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