地球界 鋼編「ぼく、いきなりピンチです」
アニメや漫画の公告。いろんなゲームの数々。珍しい電子機器。
間違いない。ここは秋葉原だ。
「まさか地球界!?」
「え?もしやここがお兄ちゃんの世界なんですか!?」
「いえ、ここはマスターアカシの世界の完全な平行世界です」
とロゼさんが答えた
「平行世界ですか?」
今度はアクアが説明をする。
「一般的言われているパラレルワールドの有名な説よ。たとえば・・・」
説明しながらアクアは足下に落ちてる石ころを拾う。
「私はこの石を拾いました。けど別の世界ではそこに落ちた缶を拾っていたかもしれない。何も拾わないかもしれない。そんな些細な出来事でも世界としてはそれだけで大きく変わるの。この世界はアカシ君の世界とは別の時間を流れる世界ってこと」
「「へー」」
ノルンに加え、僕も驚く。
んー。平行世界か。なんかよく見る景色でも何かが違うわけか。
でもなんか懐かしい。あっ!あれは僕がアースドランに行く前に買う予定だったゲーム!
もう販売してるの!?ってあれから随分立つんだよね。
なんか変な感じ。こんな似てるのに別の世界なんだ。
「・・・アカシ君?大丈夫?」
アクアが心配そうな顔で僕を見る。
僕はハッとなりすぐ笑顔作り言う。
「ごめん。大丈夫だよ。ちょっと懐かしかっただけ」
あぶないあぶない。ホームシックにかかっちゃった。
アースドランやフェアリーノース。
僕の故郷はいっぱいあるんだ!その世界すべて守らなきゃいけないんだから、がんばっていかないと!
「さて!まずこの世界の情報収集!その後アクアのお姉さんのことも聞き込みしよう?結局フェアリーノースではその情報は、無かったみたいだし」
「うん、ありがとう。アカシ君。でも無茶はダメだからね?」
とねんを押された。それは君にも言えることだと思うけど。
「よし、さっそく行きますか!」
改めて出発・・・と言いたいがあることに気付く。
あれ?ノルンは?
「ノルン?どこいった?」
「・・・お兄ちゃん、アクアさん、ロゼさん」
と僕を呼ぶノルンの声が後ろから聞こえた。
よかった。すぐそばにいたのかと安心しながら、振り返った瞬間、言葉がでなかった。
「ここはお兄ちゃんの世界とは違う世界だけど、あまり変わらないんだよね?」
「・・・ええ」
アクアも言葉がうまくでない。
だって・・・。
「ならお兄ちゃんの世界もいろいろ大変なんですね?こんな・・・でっかいモンスターが町を徘徊してるなんて」
ノルンの目の先にいたのは、銀色の鉄の塊のような巨大なアリだった。
「っ!鉄鋼虫だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
っと通行人の一人が叫んだ。
他の皆も気付き慌てて逃げる。
「ッ!ノンル!逃げろ!そいつはどうやらこの世界での敵らしい」
「わ、わかりました!」
ノルンが僕の言葉を聞きすぐ逃げる。
僕とアクア、ロゼさんは守るように、前に出た。
「こいつは・・・ロボット?」
「いえ、対象にて鼓動を確認。どうやらこの世界の生物のようです。ですがこの外装、かなり硬く覆われています。ご注意を」
僕は頷き、手を掲げ言う。
「僕の呼び掛けに応えろ!勝利のために、すべてに勝利をもたらせ!魔王具No.7『掟破りの勝利の剣』!!」
と僕はハザードカリバーを召喚する。
よしっ!
この剣なら・・・あれ?
「アカシ君?どうしたの」
「・・・おもッ!あ、上がらない!?なんで」
いつも以上にハザードカリバーが重い。重すぎて持ち上がらない!?
っ!そういえば口調もいつもみたいに変わってない!?一人称が僕のまんまだ。
「分析・・・完了。マスターアカシのハザードカリバーから魔力が検出されません」
な!?魔力がない!
「この世界、魔力がないんだわ!」
とアクアが驚愕の顔で言う。
魔力がない!?
「はっ!あとで説明する!今はハザードカリバーをしまって逃げて、あの虫こっちにくる!」
鉄鋼虫を見ると確かに突進してきてた!
僕は急いでハザードカリバーをしまう。
「マスターアカシ。お下がりください。マスターアクア。魔力がない以上こいつの相手は危険と判断します。少し時間を稼ぎますので、撤退を」
するとロゼさんの腕が変形し、銃に変わった。
「わかったわ。ロゼさんもすぐ来るのよ!?
」
「了解。・・・モードブラスター」
『burst』
とロゼさんから機械音声が流れ、腕の銃から実弾が乱射された。
しかし頑丈のためか、あまり効果ない。
「・・・撤退を最優先とします。モードスモッグ」
『smog』
今度は銃から黒い煙が噴射された。
煙幕か!
「皆さん、今のうちです」
と煙幕からロゼさんが飛び出し、それを確認した僕らも走る。
だが、
「キェェェェェ」
っと鉄鋼虫は奇声を放ちながら、煙幕を吹き飛ばし再び突進してきた。
ヤバい!目眩まし効果なしか!
「お兄ちゃん!アクアさん!ここは私が」
と今度はノルンが立ち向かう。ってダメェ!無茶すんな!
「ドスト・ワワル!」
とノルンは呪文を唱えた。
・・・しかし何も起こらない?
「・・・あっ!ここ、土ありませんでした」
コンクリートジャングルですからね!
コンクリートの下にはあるけど、そこまで魔力が届いてないのか?
「もうマスターノルン、無茶しないでください。内臓が機械の私でも冷えました」
とロゼさんは言いながら突進してくる鉄鋼虫から、ロケットパンチのように腕を伸ばして、ノルンを助け、そのまま抱えて走る。
でも超巨大なアリと人間の足じゃすぐに追い付かれそうになっていた。
というかもう真後ろまで来てる!
ハザードカリバーは使えない、別の魔王具出したいけど、こんな状況じゃ集中して、適正な魔王具が出せない!
「マスターアカシ。ちょっと思ったことが・・・」
とロゼさんが走りながら言う。
「こういった状況の場合、高確率で逃げ遅れた子供が足を怪我して倒れるといシチュエーションが起こるかと」
・・・そんなフラグ立てないで、ロゼさん!!
「あっ!!」
言ってるそばから後ろの方で子供らしき声が!?
振り向くロゼさんの言う通り、転んで足を怪我してる逃げ遅れた女の子がいた。
鉄鋼虫はその子に気付き、突進した。
「ちょっと!?マジですか!?」
「・・・すいません。まさか本当に起こるとは場を和ませるジョークのつもりだったのですが」
と謝りながら抱えたノルンを下ろし、僕と一緒に女の子の方に向かって走る。
「アクアはノルンと一緒に隠れてて!」
「わかった!気をつけて!」
ハザードカリバー、重いけどとりあえず盾ぐらいなら使えるか。とハザードカリバーを再び召喚しようした時だった。
上から誰かの声が聞こえた。
「はぁあああああああ!ヤァッ!」
ガシャアアアアアン!
と何かが鉄鋼虫の上から潰された!?
な、なんだ!?
土煙が次第に晴れ、僕の目は姿をとらえた。
・・・あれは、女の子?
鉄鋼虫の上にいたのは赤い髪にツインテール、ノルンよりは少し上ぐらい(中学生ぐらい?)の女の子がいた。
彼女はこちらを見て言う。
「・・・ふーん。その子助けにわざわざ戻ったんだ?ありがとう?お人好しさん?」
え?
「き、キァァァァァァ」
鉄鋼虫はへこんだ頭のまま、再び動きだす。
こいつまだ生きてたのか!?
「ありゃりゃ?まだ動くの君?ミクル!その人たちに迷惑かけてないであんたも早く準備する!足の怪我、もう治ってるでしょ?」
そう言われた僕らの後ろの女の子は立ち上がり言う。
「すいません、お二方。ご迷惑掛けました。メグちゃんみたいに着地するはずがそこのスチール缶に転ばされちゃって」
えー。この子あっち側?
再び動き出した鉄鋼虫は上に乗ってるメグちゃん?を振り落とそうと暴れる。
「おっとと!そう、暴れないの?今らくにしてあげるから」
グローブを着けた拳を握り、構える。
「真竜拳 奥義!激竜!!」
と何かの奥義を鉄鋼虫に打ち込んだ。
「キァァァァァァ!」
鉄鋼虫は仰け反り、メグちゃんは鉄鋼虫から離れる。
「・・・メグちゃんだけでいいんじゃ。・・・ん?なッ!この反応は!?」
ミクルちゃんはポケットの中で鳴っていた端末を出し、何かを確認してる。
端末を見る顔がみるみる驚愕の表情に変わる。
「メグちゃん!鉄鋼虫の反応が複数に変わった!数はそいつを入れて4!」
「なんですって!?」
複数!?しかもこれから3体も増えるの!?
すると後ろから爆発音がした。
振り向くと2体の鉄鋼虫が現れた。
「ちっ!ミクル!あんたはもう1体を!私が2体相手する!」
「待って!もう1体は!?」
反応は4、今ここにいるのはメグちゃんが戦ってるやつを加えて3。もう1体は・・・ん?
すると地面が揺れる。
「な、なに!?」
「これってまさか!?」
地面が割れ、残りの鉄鋼虫も現れた。と同時に僕らもぶっ飛んだ。
どっから出てくんだよ!?
「まずい!いくら私でも3体相手は無理だし、ミクルの能力じゃ・・・」
「それじゃこの1体は僕が担当するよ」
「「え?」」
と僕は言った。
この二人のお陰で落ち着いて集中できた。
新しい魔王具のイメージが頭に浮かぶ。
「僕の呼び掛けに応えろ!すべてを打ち砕く拳よ!来い!魔王具No.11『粉砕竜の鉄拳』!!」
新しい魔王具 ドラグマ・ナクルガ。
両手両足に車のマフラーのようなのが付いてる手甲と足甲。
格闘系の魔王具か?
さて今回の僕の性格は・・・
「イヤッホー!ノリノリだぜぃ!」
・・・超ハイテンションだった。
というわけで!俺!行っちゃうぜ!
「キ?」
「飛ばして行くぜ?竜・激・粉砕!」
といきなり必殺技名を言いながら俺は鉄鋼虫をぶん殴る!
「キィィィィィィ!?」
ん?魔王具つけてんのに声が聞こえない?
すべての魔王具ができる訳じゃないのか?
「まっ!今は細かいこたぁ気にしないぜ!」
「竜・牙・豪傑!」
今度は手甲に付いたマフラーがふかされ、火が吹き威力が上がった。鉄鋼虫の鎧はくだけ散った。
「あの兄ちゃん、すげぇ」
俺の姿を見ていたメグは唖然としていた。
「メグちゃん危ない!」
とミクルがメグに向かって叫ぶ。
見ると、鉄鋼虫が今にも襲おうしていた。
あんなボコボコでもぴんぴん動くんかい。
「しまった!油断した」
ヤバいな。ん?そうだ!
今やっつけた鉄鋼虫をおもいっきり投げる!
「どりゃああああ!」
「キ?キィィィィィィ!」
よし命中!
「・・・100㌧の鉄鋼虫があんな軽々と・・・嘘だろ?」
「おい!大丈夫かい?」
「え?あ、うん!」
「んじゃそっちの1体よろしく。俺が2体ともやっとくからさ!」
メグに俺の後ろにいる1体を任せて、俺はぶっ飛んだ2体に向かう。
「私も見とれてる場合じゃないわね。1体ぐらい私が」
「では私も手伝いますよ?ミクルさん」
とミクルにロゼが言う。
「え?・・・ありがとうございます。お願いします」
「モードバズーカ」
『burst』
今度はさっきより威力のある砲撃を放つ。
「うわお。頼もしい女の人」
ミクルは地面を触り、目をつぶる。
「来て。電撃砲撃『巨大レールガン』」
どこからともなく大砲が出現した。
すげぇ!あの子あんなことができるんだ!
二人とも、鉄鋼虫に砲身を向け、言う。
「「・・・発射!!」」
2本のレーザービームが、放たれた。
レーザービームは混ざり、そのまま鉄鋼虫はもろに食らった。
・・・すげぇ。跡形もねえ!
ははっ!みんな俺以上にノリノリだな!
さて俺も!
俺は倒れた2体の鉄鋼虫の前で構えた。
「はぁあああああああ!」
ガシャン!
「キキキキキ!」
おっと?なぜかもう1体も同じ場所に吹っ飛んできた。
「ったく!今回のやつはかなり頑丈だな!」
そのあとからメグが現れる。
なるほど偶然そこに吹っ飛んだわけね?
「・・・ちょうどいいや。兄ちゃん!私たちも合体技やってみる?」
お?こっちにお誘いが来た。
「いいね!そういうの超テンション上がるぜ!んじゃ俺が合わせる!行くぜ!メグちゃん!」
「おう!」
俺たちは同時に上へ飛んだ!
「行くぜ!真竜拳 奥義!爆竜脚!」
「氷・炎・双・竜・爆進撃!」
二人の攻撃が3体の鉄鋼虫に当たる。
「「「キキキキキ!キ・キ・キィン・・・」」」
3体はバラバラに粉砕された。
僕は安全を確認し、ドラグマ・ナクルガをしまった。
さて、アクアたち安全なところまで逃げたかな?
ロゼさんとすぐに合流し、探しにいこうとする。
「すげぇな!兄ちゃんたち!」
とメグちゃんが僕らを呼び止めた。
「鉄鋼虫投げるわ、あんなに砕けさせるわ、マジすごいよ!」
「そちらの女性も、すごかったです。あと助けに来てくださってありがとうございますた」
あっ、噛んだ。
「お前礼ぐらいまともに言えよ?」
「長いセリフは苦手だよぉ」
あはは。口下手な子なんだな?
「いや、君たちもすごいよ!まだ中学生ぐらいかな!なのにあんなやつ倒すなんて」
僕は思ったことを素直に言った。
がなぜか二人は暗い顔になった?あれ?はっ!まさかもっと若いのか!?それに子供とは言え女の子に年齢言うのは失礼だったか!?
すると二人はヒソヒソと話始める。
「このお兄さん、もしかして私たちのこと知らないのかな?」
「いや、あの能力だぜ?登録してない訳がないだろう?」
ん?んん?
少しして二人はヒソヒソ話を止め、改めてこちらを向く。
「兄ちゃんたち。所属どこ?」
とメグちゃんが聞く。
「横浜支部?まさか東京本部ですか!?」
ん?支部?本部?
「えっと・・・ごめん。僕たち、このせ、じゃなくてここら辺来たの初めてで支部とか本部とかなにかな?それ?」
「私も聞くのは初めてです」
とロゼさんも言う。
「・・・つまりどこにも所属してないんだね?」
あれ?いきなり声のトーンが下がった。
「・・・うん。多分どこにも」
今度はミクルちゃんが言う。
「・・・お兄さん、さっき大きな剣持ってましたね?」
大きな剣?ああ、ハザードカリバーか?
「うん。持ってました」
手帳を出し、メモる。
「で、そちらの女性はさっき腕がバズーカやらの、銃器に変わってましたね?」
「はい」
とロゼさんが即答する。
ん?銃器と剣?ここは一応地球界・・・嫌な予感が。
「ミクル、時間は?」
「午後3時15分」
と時間を読み上げる。
すると、メグちゃんが瞬時に僕らの後ろに回り込んだ。
「え!?」
そしてあっという間に腕を抑えられ、拘束された。
「銃刀法違反の現行犯であんたら逮捕する!」
と僕らの手に手錠がかけられた。
・・・な、なんじゃこりゃあああああ!?




