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タオルで手を拭きながら、
フムフムが、ポスっと一人掛けソファに戻る。
顔を洗ったのだろう。
頬がピカピカしていた。
…目元は…気づかないでいよう。
「そっか、フムフムは彼の役に立ちたいんだね。」
「はい…」
「彼はそれを求めてるの?」
「え?!」
「彼に伝えたの?」
「…いえ…何も言ってません。
ただ、彼がここへ来て、その揺り椅子に座って
ぼんやり外を見ている彼に
そっとハーブティを出すだけです。」
何度も何度も
フムフムはタオルで手を拭いている。
手が真っ赤になっている。
「…いつか彼が、フッと居なくなる気がして怖くて。」
タオルで顔を覆う。
「じゃぁ、聞きましょう。」
「…何を!?」
ガバッと顔を上げる。
目が真っ赤だ。
ボタボタと涙の跡が頬に残っている。
気づかない振りもできない。
…そりゃメガネ外してないんだから
涙拭けてないよ。フムフム…
「フムフム…まずはメガネを外して、顔を洗っておいで」
「それから考えよう」
『…正論だな』
フムフムの顔が
茹蛸のように真っ赤になり、
バタバタと洗面台に走って行った。
…笑っちゃいけないけど、笑えるキャラだな。
『それも正論だな』
「お、お待たせしました。」
顔中ピカピカになったフムフムが
目の前に座った。
心なしか覚悟が決まったようだ。
「で、彼はいつ来るの?」
「…毎日ではないですが、午後ですね、今くらいの時間」
「それじゃ、練習しよう。」
「練習ですか?」
「だって聞けないんでしょ?何考えてるか…」
「……そうです。聞いたら来なくなる気がして。」
…あ、その心配もしてるのか。
『その彼とやらが来なくなっても
ニャットワークですぐ探せる。』
ミャミャ
チャトも答えた…らしい。
…千里の山も一歩から!
「フムフム!練習あるのみ!」
「は、はい!」
…それから夕方まで
特訓は続いた。
フムフムは彼にちゃんと聞けるだろうか。
「貴方にハーブティを
毎日でも飲んでもらいたいって思うのは
迷惑かな?」
…ほんとはどうして治療しないのって
聞きたいんでしょうに…




