⑩
厨房がほぼ片付いた。
「めちゃくちゃスッキリですねぇ~」
手伝いにならなかったフムフムが
チャトを抱きながら
丸椅子で足をブラブラさせて笑う。
…彼女とチャトは戦力外だ。
「ジャス、あなた腕はいいのよ。
盛り付けとか焦るんじゃない?」
「…そうなんです。待たせちゃダメだって思って」
「じゃさ、最初からカップ盛りにしておいて
ラップして準備しておけばいいのよ。」
「へ?」
「ほらこんな感じ」
郁は
郁は一番小さな小鉢を四つ並べ、
ひじきとかぼちゃを二皿分ずつ盛り付けた。
ガラスの器を2つ取り出しサラダを均等に盛る。
縁のある白い器にサラダ菜を敷いておく。
二つにランチプレートに盛り付け
ラップを上からかけた。
「おにぎりはオーダーにするの。
ランチプレートはパンかライス」
かわいいピンクの丸い花型の器をジャスに渡す。
「さ、ランチの注文が二つ同時に入ったわよ。
やってごらん」
ジャスは仕込み済みの唐揚げを揚げる。
チラチラとプレート皿を見る。
「揚げてる時に唐揚げ用のお皿を出しておいて。」
「はい、ボス」
「油切りしてる間に ご飯盛って」
「ウイ ボス」
ジャスはラップを外し
ピンクの器にご飯を入れ プレートに落とす。
お花の形のライスが盛られた。
唐揚げの器をプレートに載せる。
「ほら出来た!準備しとけばいいだけよ」
「…綺麗に…出来た」
「それとね、盛り付けは彩りを考えるの。
絵を描くみたいに 赤一つ 黄色一つ 緑一つ
それだけ入れとけば 綺麗に見える」
「…青じゃないんですね」
「青はね~食欲をなくす色なんだって~」
郁は調味料の並んでいる場所を指指す。
「ラベルを貼るか、ボトルを変える事。
同じ容器は見た目良くても間違えやすいのよ。」
「ウイ マダム」
ジャスは言われたように
調味料のボトルを入れ替えた。
「覚えるまでは大変だけど、慣れるわ」
先程まで統一されていたボトルは
凸凹で、色とりどりだ。
その上 ラベルも貼ってある。
「それからね、これ!」
郁はトントンと調理台を叩いた。
「足を噛ませて高さをあげましょう。
ジャスの身長に合うように」
…カランカラン
『お、来たか』
「こんちわ~大工の白澤です」
ジャスに肩が、ピクリと跳ねた。




